音楽ナタリー Power Push - Miracle Vell Magic

Vellを輝かせる9つの魔法

TOPIC 4 歌
3歳の頃から歌手を目指していたVellの歌唱力は高く、英語詞も流ちょうな発音で歌い上げている。

──Vellさんは3歳から歌手に憧れていたとか?

そうですね。小さい頃から今に至るまで、ほかの道を考えたことは一切ないです。

──そこまで歌に夢中になったきっかけはなんだったんですか?

ディズニープリンセスたちの歌声ですね。「私もこんなふうに歌って表現をしたい」って。ディズニーの歌ってミュージカル調で、そのときの心情をそのまま歌うような曲が多いじゃないですか。それにすごく感動したんです。ミュージカルのような世界観に、すごく憧れを抱きました。

──ライブ中、お客さんに対して、話しかけるように歌う姿が印象的です。

とにかく目の前にいる人たちに「伝える! 伝える!」と思いながら歌っています。

──それと、Vellさんは洋楽カバーのイメージが強いです。

Vellがイクスピアリで行っていたマンスリーライブの様子。

ずっと聴いてきた音楽が洋楽だったから、自分の中で音楽イコール洋楽みたいになっていますね。だから、自然と口ずさむ曲も英語なんですよ。あとは英語っていう言語に対してものすごく憧れがあって、自分は「英語オタクだ」って自分でも思うほど英語が好き。18歳のときに勉強をし始めて5年くらい経ったんですけど、とにかく英語漬けの生活を送っています。例えばiPhoneの設定を英語にしたりとか、映画のDVDは音声も字幕も英語にして観るとか、細かいところまで徹底して。あとは家にいるとき、ひたすら英語で独り言をしゃべっていますね。そうしているとだんだん言葉が体になじんできて、今は日本語よりも英語のほうが素直に感情表現ができるようになりました。

──ちなみに家族で英語をしゃべれる人はいるんですか?

我が家は誰もしゃべれないです。

──そうなんですね。

留学したくて、お母さんに「お願いだから行かせて」と言っていた時期もありました。家族全員英語がわからないし、周りに英語をしゃべれる人もいなんだけど「どこまでいけるか挑戦してやる!」って……そういう闘争心みたいなものもモチベーションの1つでした。

──海外のアーティストで影響を受けた人はいますか?

一番影響を受けたのはテイラー・スウィフトですね。私、カントリーミュージックがすごく好きで、テイラーの初期の楽曲を聴いてすごくハマって、そこからずっと聴いています。あと今は、南部のゴリゴリのカントリーシンガーの曲も聴くし、ビルボードのヒットチャートにランクインするような曲も聴くし……本当に幅広く聴いていますね。

TOPIC 5 ダンス
ディズニーの音楽に合わせてエクササイズを踊る「ディズニーマウササイズ」のダンサーに抜擢されたVell。ダンスは4歳からずっと続けており、自身のYouTubeチャンネルでもダンスの動画を投稿している。
Vellがイクスピアリで行っていたマンスリーライブの様子。

──Vellさんはミュージカル調のダンスからストリートダンスまで引き出しが多いですよね。ダンスはいつからやっていたんですか?

3歳のときにクラシックバレエを始めて、4歳のときにダンスも始めました。いまだに続けているので、人生まるごとダンスをやっている感じですね。

──ダンスを習ったきっかけはなんだったんですか?

お母さんがダンスのインストラクターをやっていて。私が小さい頃は家に残して外出できないから、スタジオに連れて行かれてたんです。そこから私もダンスがすごく好きになって、高校ではダンスクラブの部長をやって、大学でもダンスクラブに所属していました。

TOPIC 6 演技
動画や舞台でいくつものキャラクターを1人で演じ分ける、その演技力と表現力の高さは折り紙付き。

──今まで、動画の中でいくつものキャラクターを演じ分けていますが、ご自身の演技についてはどう思っていますか?

オリジナル舞台「ようこそ、ユメミルユガミノ国へ。」の様子。

演技をしてるっていう感覚があまりないかもしれません。スイッチを切り替えるみたいな感じで、そのキャラになるというか。まだまだな部分はすごく多いとは思うんですけど、自分の中でハードルがないというか……あんまり深く考えていないです。

──尊敬している女優さんはいますか?

パッと浮かばないですね。芝居はすべて、ディズニーアニメから学んだと思います。表情だったり、肩をすくめるようなちょっとオーバーな動きとか、ちょっとした顔の表情、目の動きとか……ディズニーのキャラクターから来ていると思いますね。

──それは映像を見ながら研究していたんですか?

オリジナル舞台「ようこそ、ユメミルユガミノ国へ。」の様子。

小さい頃から何度も観てたので、自然とインプットされてる感じです。「ディズニープリンセスだったら、こういうときにこういう動きするな」って。

──アニメーションを観てお芝居を始めるって、珍しいですよね。

そうかもしれないですね(笑)。自分で動画を撮るとき、キャラクターによってはすごく研究します。例えば「Let It Go」で演じた25キャラクターの中のディズニーヴィランズは今までにやったことがなかったので、目の強さや肩の使い方など、作品を改めて観て研究しましたよ。

ミニアルバム「Miracles Happen」 / 2016年11月23日発売 / avex trax / 初回限定盤 [CD+DVD] / 3240円 / AVCD-93521/B
「Miracles Happen」初回限定盤
通常盤 [CD+DVD] / 2700円 / AVCD-93522/B
通常盤 [CD] / 2160円 / AVCD-93523
CD収録曲
  1. Miracles Happen
  2. Up To You
  3. Serendip
  4. Sincerely, your friend
  5. Chill Out N Love
  6. Together Better
  7. Serendip (winter ver.) ※初回限定盤のみ収録
初回限定盤DVD収録内容
  • 「Serendip」MV (Story Ver. / Music Only Ver.) + Jacket Making Movie
通常盤DVD収録内容
  • 「Serendip」MV (Story Ver. / Music Only Ver.)
Miracle Vell Magic(ミラクルベルマジック)

自作動画のトータル再生回数が1億回を超える、女性アーティスト・クリエイター。通称Vell。高校生時代に本格的に動画投稿を始め、2015年夏にはVell自身が脚本・キャラクター演出を務めた「ようこそ、ユメミルユガミノ国へ。」を上演した。この舞台は1人33役100分というオリジナル作品で、1000名を動員。2016年4月には配信シングル「Miracles Happen」で本格的な音楽活動を開始する。以降も脚本・歌・演技・編集など独自のセンスで自身の活動を展開しており、2016年11月に初のミニアルバム「Miracles Happen」を発表する。