国民的アニメの主人公を演じたい

──ちなみに、声優としてはお互いの魅力をどういうところに感じていますか？

愛美　いのりんは、演じる年齢も性別も幅広いところがとてもすごいと思います。人間じゃない何かを演じることもあるし、「できないキャラあるのかな？」と思うくらい。（水瀬に）ある？ 苦手なキャラとか。

水瀬　あるある。めちゃめちゃあります。

──ご自身では、どういうものが苦手だと？

水瀬　苦手というか、そもそも得意なキャラがないんですよ（笑）。もちろん、そのときできるベストを常に出してはいるんですけど、オンエアを聴くと「うーん」と反省することも多くて……。それは何年続けていてもありますね。（愛美に）ない？ そういうの。

愛美　まあ、あるよね。

水瀬　ただ最近だと、二面性のあるキャラクターを演じるのは楽しいです。ちょっと狂気を感じる役だったり、普段いい子だったキャラが急に豹変する瞬間なんかは、演じていて「うわー、楽しいー！」ってなりますね。「よーし、裏切るぞー！」という気持ちでやっています（笑）。得意不得意はさておき、好きなのはそういう役かな。

愛美　私はけっこう、今回「現国」で演じているカルラみたいな低めの太い声でアプローチするキャラが楽しいですね。いずれは何か、国民的アニメの主人公の男の子役をやってみたいんですよ。

水瀬　めちゃくちゃ合いそう！ 夕方とかに放送されるアニメってことだよね。

愛美　もちろん「幅広く演じていきたい」というのが前提にはなるんですけど。お芝居すること自体が楽しいし、いろんな目線で世界を見たいなという思いは一貫してあります。そのうえで、いつか国民的主人公を演じられたらいいなって。

水瀬　カルラもけっこうボーイッシュな声だもんね。女騎士みたいな役どころなんですけど、ただ剣術が強いだけじゃなく、忠誠心とか大切な人への愛がすごくあるキャラクターで。内に秘めた強さみたいなものを声からすごく感じるので、男の子の主人公キャラはあいみんにぴったりだと思います。

特殊なマウントを取りたい

──では最後に、今後のお互いに対して期待することを教えてください。

愛美　いのりんは、髪の毛が長いのと短いの、どっちが好きなの？

水瀬　それ、今後への期待なの？ ……長いのかなあ。

愛美　そうなんだ？ でも最近わりと短くない？

水瀬　なんか私、これ以上髪が伸びないんだよ。伸ばしてはいるんだけど、よく会うメイクさんにも「切った？」って言われちゃうくらい、長さが変わらなくて。傷んでるのかなあ……って、こんな話でいいんですか？ こんなんじゃないですよね？（笑）

愛美　今後、いろんな髪型のいのりんが見たいなと思って。

水瀬　私はね、「首を守りたい」が人生のスローガンだから。首を冷やすとすぐ風邪をひいちゃうので、少なくとも髪の毛に守られている状態は維持していこうと思っています。

──首を守るのに必要な長さまでしか伸びない仕組みになってるんですかね？

水瀬　あー、確かに！ ちょうど首までのところで止まってる！ 細胞がそれを判断しているんでしょうか（笑）。

愛美　不思議だね。

──水瀬さんが愛美さんに期待することは何かありますか？

水瀬　私への期待、髪の話で終わっちゃった（笑）。あいみんに対しては、有観客ライブを期待したいですね。配信では観させてもらったんですけど、やっぱり肉眼で観たいので。「どんな世界観で、ファンとの距離感はどんな感じなんだろう？」とか「最後はピック投げてくれるかな？」とか、いろいろ妄想しています。それを実際に関係者席で観たいというのが私の願いです。

愛美　来てくれるのー？ うれしい。ずっとファンサする（笑）。

──会場のファンは、愛美さんの視線を追えば容易に水瀬さんを発見できるわけですね。

愛美　そうなりますね（笑）。

水瀬　「そのレスはみんなにじゃないよ、私にだよ！」って、特殊なマウントを取りたいと思います。