新しい学校のリーダーズが8月29日にニューシングル「狼の詩」をリリースする。
本作に収録される表題曲「狼の詩」とカップリング曲「雨夜の接吻」は、作詞家・阿久悠が生前に残した未発表詞に、H ZETT Mが曲を付けたもの。演奏をH ZETTRIOが担当した、昭和テイストあふれる歌謡ジャズナンバーに仕上がっている。そんな奇跡のコラボから生まれた楽曲を平成生まれのリーダーズはどう受け止めてパフォーマンスしたのか、メンバー4人に話を聞いた。さらに、今回はH ZETT Mへのメールインタビューも実施。「狼の詩」と「雨夜の接吻」の制作の裏話を明かしてもらったほか、リーダーズのメンバーから寄せられた「私たちのこと好きですか?」という質問に答えてもらった。
取材・文 / もりひでゆき 撮影 / tAiki
私たち、はみ出してますから!
──新しい学校のリーダーズはこの6月でメジャーデビュー1周年を迎えました。今年は1stアルバム「マエナラワナイ」のリリースや初ワンマンライブの開催などもあり、順調に歩みを進めている印象があります。ご自身たちとしてはグループの現在の状況をどう感じていますか?
KANON メジャーデビューした当初は自分たちでも新しい学校のリーダーズについて理解しきれていない部分があったんですけど、4月にやった初ワンマンをきっかけに自分たちらしさが確立した実感があって。それ以降、4人の見ている方向がどんどん一緒になってきているし、活動に対する気持ちも強くなってきているんですよね。なので、それを踏まえて今は、それぞれの個性をさらに強めていこうという期間なんです。
──ワンマンで確立した自分たちらしさを言葉にすると?
RIN マジメにふざける。
KANON 全力で今を楽しむ。
MIZYU うん。そうやって活動していくことが、私たちが結成したときからずっと言ってる“はみ出していく”ってことにつながると思うんですよ。けっこう感覚的な部分が強いから、その“らしさ”を言葉で言い表すのはなかなか難しいんですけど、でも4人の気持ちは今、間違いなく1つになってます!
SUZUKA 私たち、はみ出してますから! これからもこの4人でね、ホンマがんばっていきたいです。改めて言うと照れますけど(笑)。
RIN あははは(笑)。で、ワンマンで自分たちらしさを確立してから初めての作品が今回のシングルなんですよ。しかも、いつにも増してスペシャルな楽曲になっているので、今の私たちはホントにめちゃくちゃ気合いが入ってます!
なんかもうヤバいことになりそう!
──今回リリースされるシングルは、阿久悠さんの未発表詞にH ZETT Mさんが曲を付けたコラボ作ですからね。大きな話題を呼ぶのは間違いないと思います。資料を見ると「~新しい学校のリーダーズは阿久悠を知らない~」というキャッチコピーが書かれているので、まずはその真偽から伺おうと思います。ホントに知らなかった?
一同 知らなかったです!
KANON お名前は聞いたことあったような気がするんですけど。
SUZUKA うん。このお名前の文字の感じはどこかで見たことあるなあ、みたいな。
MIZYU そんな感じでホントに存じ上げなかったので、今回のお話をいただいた瞬間にWikipediaでめっちゃ調べて。そうしたら手がけられた楽曲がズラーッと出てきて、昭和の時代を生きていない私たちでも知っている名曲がいっぱいあったんですよ。そんな偉大な作詞家の方が書かれた詞を歌えるんだと思ったらもう感動しちゃいましたね。
──プレッシャーはなかったですか?
SUZUKA プレッシャーと言うよりは、「なんかもうヤバいことになりそう!」みたいな気持ちのほうが大きかったですね。だって、昭和のレジェンドである阿久悠さんと、ジャズ界のレジェンドとも言えるH ZETT Mさん率いるH ZETTRIOさんとのコラボに、まだレジェンドになっていない平成の学生である私たちが食らい付いていくわけですから。これは面白くなりそうだなと。
RIN 「このコラボヤバくね?」って思われたいよね。パフォーマンスも含め、私たちの気合いを皆さんに感じてもらいたいです。
──本作では表題曲「狼の詩」とカップリング曲「雨夜の接吻」の2曲とも阿久悠さんの歌詞が使われています。どんな印象を受けましたか?
KANON いただいた歌詞を見た瞬間、シンプルに「すごっ!」って思いました。どちらの詞もすごくリアルだし、繊細さがあるなあって。読むたびに「すごっ!」って思います。
RIN 「狼の詩」では男性の気持ちが、「雨夜の接吻」では女性の気持ちが描かれていて、その対比的なところが面白いなと思いました。本当に繊細な言葉が並んでいて、小説みたいな感じもしますよね。情景がめっちゃ浮かぶ! やっぱり天才の作詞家さんだったんだなって感じました。
MIZYU 今まで歌ってきた曲の歌詞とはまるっきり雰囲気が違いますからね。レコーディングのときには原稿用紙に直筆で書かれた歌詞のコピーをいただいたんですよ。それがまたすごくって!
──それはホントにすごい! なかなか見る機会のない貴重なものですよね。
MIZYU 字そのものがアートみたいなんですよ。芸術的とも言える“とめ”“はね”“はらい”で。
SUZUKA 達筆を超えてる字でした! そこには達筆を超えた美しさがあって、ホントにヤバかったです。
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H ZETT Mは私たちのことが好き?
- 新しい学校のリーダーズ×H ZETTRIO
「狼の詩」 - 2018年8月29日発売 / Victor Entertainment
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[CD]
1296円 / VICL-37428
- 収録曲
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- 狼の詩[作詞:阿久悠 / 作曲:H ZETT M]
- 雨夜の接吻[作詞:阿久悠 / 作曲:H ZETT M]
- 新しい学校のリーダーズ
(アタラシイガッコウノリーダーズ) - 2015年に結成されたMIZYU、RIN、SUZUKA、KANONからなるダンスボーカルグループ。キャッチコピーは「踊る、セーラー服と奇行癖。」と称され、アグレッシブなダンスとサウンド、独特なキャラクターで注目を集める。これまでコイケヤ、UNIQLO、ロッテ、幸楽苑などさまざまな企業とコラボし歌やダンスを動画で発表してきた。2017年6月には1stシングル「毒花」でビクターエンタテインメントよりメジャーデビューし、10月に2ndシングル「キミワイナ'17」をリリース。2018年8月に阿久悠の未発表の歌詞をもとにH ZETT Mが作曲、演奏をH ZETTRIOが担当したナンバー「狼の詩」をシングルとして発表する。