ナタリー PowerPush - LAMA

フルカワミキ&田渕ひさ子インタビュー

03. バンド内での役割

──ミキさんは、LAMAにおける自分の役割はなんだと思います?

んー……ブラブラ社員かな(笑)。

──あははは、ブラブラ社員!(笑)

希望でもあるんですけど。そういう役割でいたい、みたいな。リーダーは例えば月替わりで変えようか、ぐらいな感じなんですけどね(笑)。私は、ちょっと引いた視点で、客観的に外側から「これはどんなバンドになるかな」って見る感じ。そういう、ちょっと引いたところから見ながらバランスを取るのが得意なほうなんです、多分。だから本来、バンド向きの人格ではないようにも思うんだけど、人と人の組み合わせを見るのが好きなので。バンドをやるのも多分、そういう“引き”目線があるから、楽しめてるような気がしますね。

──まとめ役ともちょっと違うんですよね。

うん。ブラブラ社員がいいなあと自分では思います(笑)。何もやりたくないとかじゃないんですけど、思いついたことをパパパッと言っていく感じです。

──今のところブラブラ社員でいられてますか?

そうですねえ。まだブラブラ社員でいられてるような、いられてないような(笑)。

04. ほかの活動とLAMAの相違点

──ミキさんのほかの活動、例えばソロワークとLAMAで、一番違うところはどんなことですか?

んー、まあ作業工程自体が違いますね。私はLAMAみたいなやり方で曲を作るのは初めてなんで。

──楽曲制作はどんな感じで進むんでしょうか?

サーバを共有して、そこにそれぞれが素材や曲をアップして、それをまたそれぞれが拾って「じゃあギター作ってみる」とか「構成練ってみます」とか「メロをこのトラックに付けます」とか、そういうやり取りで。「こういうものをアップしたんで、リズムの構築をここまでお願いします」なんて細かいオーダーが書かれてるものもあったり。それから「アイデアあったら募集します」とか。私は、ソロの楽曲はひとりで作ってきたので、こういうやり方はすごく新鮮です。

──それは確かにソロアーティスト“フルカワミキ”とはやってることが違いますね。

うん。「この人、このリズムを作るのにどういう世界観まで考えてたのかな」「どういうことがしたいのかな」って可能な限り想像して作るって作業なんで、面白いですね。あとは、自分にはないアイデアや旋律という意味で、発見もよくあるし。

──なるほど。ところで、LAMAは曲先行なんですよね。そしてクレジットは作詞作曲ともバンド名です。ということは詞もみんなで投げ合って作ってるんですか?

詞は曲を主軸で書いた人がまとめて書いてることが多いです。多分曲にもよるんだと思いますけど。内容も、誰が書くかで変わってくるだろうし。歌詞も曲と同じで、抽象的な話から始まって、お互い探りながら形にしていく作業をやってるし、これからどういう形になっていくのか、自分たちにもまだはっきりとは見えてないんですよね。LAMAを結成したのは、本人たちが気楽に楽しめる場所を作りたいという気持ちもあったので、そのまだまだ形が見えてないところも含めて楽しみたいな、と。

──なるほど、気楽に楽しめる。深いですね。

ふふふふ(笑)。みんなどっちかっていうと運動部寄りではない感じなので、本当に草食動物がノソノソノソノソ草を食べながら話してるイメージ。それで、音を鳴らすときはじゃあ鋲ジャン着ていっちょキメますか、みたいな。

05. ほかのメンバーの紹介

──では次は、自分以外のメンバー3人をひとことで紹介してみてください。

牛尾くんは……愉快な人です(笑)。バンドの人間関係を円滑にしてくれる感じ。柔軟性もあるので、座り心地のいいクッションになってくれているというか。ひさ子ちゃんは……痛快な職人さんかな。聴いてて、本当に楽器が好き、ギターが好きなんだなって感じられるので。音にも筋が通ってて、良い石のようなイメージ。硬派だけどみずみずしくて。うん、痛快っていう言葉が浮かびます。ナカコーは、バンドの中でも私の中でも先生みたいな、引率する先生みたいな風格がある(笑)。寡黙だというイメージを持たれがちだけど、すごく柔軟で穏やか。それはひさ子ちゃんも牛尾くんもそうなんですけど、ナカコーは、メンバーが出す音をまとめたり工程を決めたりっていう役割も担えるので、先生とか通訳のような余裕を持ってる人です。

──なるほど。ちなみに、音を作っていく上でぶつかることはありますか?

それでケンカみたいになることは全くないですね。今の進行段階だと、すごく面白がれてるし、「こうきたかあ!」っていう発見だったり新しさだったりが楽しいから。もちろん意見の違いはありますけど、それでも揉めることはないですね。

──楽曲制作はデータのやり取りで進行してるにせよ、レコーディングはスタジオで行ってるんですよね。

はい、ちゃんとまとめてスタジオに入って。スタジオではどんどん作業が進んでいきますね。データのやり取りの段階である程度、曲の持つ世界観やフレーズのアイデアを決めてるので。個人的には、デモでやりたいことをやってることがほとんどなので、スタジオでそこまでいっぱい口出しすることはあんまりないです。だから詞を書く曲があるんだったら詞を書いてたり。その間に牛尾くんやナカコーがバックトラックの音の調整をしてたり、ひさ子ちゃんがギター録ってたり。そこもある程度役割分担みたいなのが自然とできてるんですよ。

06. マイブーム

──突然ですが今のマイブームはなんですか?

マイブームは……あの、酢飯……(笑)。

──酢飯!?

元々の好物だったとかじゃないんですけど、今は結構な割合でちらし寿司とか食べたくて。なんでだろうなって考えたら、ネタじゃないなと。私、酢飯が好きなんだっていうのに気付いて、それをすごく食べてます(笑)。

──もうひとつ聞かせてください。ミキさんはご自身でファッションブランドも展開されてますが、最近「これはいい買い物だった」と思ったものはありますか?

アルゼンチンの「Juana de Arco」ってブランドが最近好きで。すごく着やすいんです。旅行先に持っていってもしわになりづらいようなジャージ素材のワンピースとか。そういう感覚がこのところすごく好きなんです。LAMAを結成することになった最初のお茶会でも、南米っぽいとか、ちょっと南半球な感じってキーワードが出てきてたんですよ。あとはフラット感とか。

07. 今後の野望

──では最後に、今後LAMAで果たしたい野望を教えていただけますか。

「ちゃんとライブがやれたらいいな」って今のところは思ってます(笑)。4月にWWWでやったLAMAとしての最初のライブは、牛尾くんがいなかったんで。ちゃんと4人いる状態で、アルバムを作って、その世界観をライブで表現できたら、LAMAがどんな“生き物”なのかっていうのがちょっとずつ見えてくるんじゃないかな。

1stシングル「Spell」 / 2011年8月3日発売 / Ki/oon Records

  • 初回限定盤[CD+DVD] / 1500円(税込) / KSCL-1827~1828 / Amazon.co.jpへ
  • 通常盤[CD] / 1020円(税込) / KSCL-1829 / Amazon.co.jpへ
CD収録曲
  1. Spell
  2. one day
  3. Spell(2 ANIMEny DJ's Remix)

アーティスト写真

LAMA(らま)

中村弘二(Vo, G)、フルカワミキ(Vo, B)、田渕ひさ子(G, Cho)、牛尾憲輔(Programming)の4人からなるロックバンド。2010年12月結成。2011年4月、東京・WWWでKIMONOSと対バンを実施。これがお披露目ライブとなる。この模様はライブストリーミングチャンネル・DOMMUNEにて生中継され、約8万人が視聴した。同年8月に1stシングル「Spell」をリリース。