絶対ヤバい奴ですよ！

──たまに強烈な客いじりをしますよね。あれは？

小池はアニメぐらいしかハマったことないから、3次元にハマる感覚がわからないんだけど、アイドルを観にきて「フッ」って笑ってる人は絶対に大多数じゃない、少数の人なんですよ。だから絶対ヤバい奴なんですよ。

──ヤバい奴（笑）。どのぐらいヤバいか確かめたくなる、純粋な知的好奇心？

そう！ 急に話しかけて、なんとなく口にすることがだいたい面白い。

──ファンの人は小池さんが「浅草でかくれんぼするよ」と言えばみんな浅草に集まるし（参照：小池美由、花やしきで難題謎解きかくれんぼ）、「スポーツをしよう」と言えば体育館に集まるわけですよ（参照：小池美由、混沌のスポーツ大会で運動不足解消）。

そんなの、絶対ヤバい奴ですよ！ やっぱり、ちょっと話しかけたくなりますよね。どんな仕事をしてるのか気になるし、その人の名前を知りたくなる。「君の名は。」ですよ。

──その場で起こることを楽しみながらここまで来た、という印象があるんですけど、アイドルとしてこの先どのようになりたいという明確なビジョンはあるんですか？

アイドルとして……小池はもともとアイドルよりも声優のお仕事がしてみたい。あはは（笑）。でも需要と供給ってやっぱりあって、需要があるところには広がっていくけど、需要がないところには小池がいくらやりたくても広がっていかないんだなって。痛感してる。

初めて「ちゃんとやった」シングル

──歌うことについてはどう考えてるんですか？

歌はね、今回のシングルで初めてと言っていいぐらいちゃんとやった。

──今回初めて（笑）。子供の頃の話には、歌にまつわるエピソードが一切出てきませんでしたけど。

全然興味なかった。人前で歌いたいなんて思ったことなくて。でも今回はオカモトコウキくん（OKAMOTO'S）が曲を書いてくれるということで、音楽をやってる人が作ってくれた曲だからちゃんとやらなきゃなって（笑）。レコーディングの前には初めて歌のレッスンもやりました。

──今までは独学で？

なんとなくで歌ってたんです。でも今回初めて先生に習ってみて「ああ、歌ってすっごい疲れるんだな」って。あははは（笑）。

──レッスンしてみてわかったことはありますか？

ちゃんと呼吸を考えながら歌ったりするのは大変なんだなと思いました。水を飲むときは常温じゃないと、冷たい水を飲んじゃうと喉がしまってうまく歌えなくなるとか、そういうことも初めて教えてもらって。ホント今までのはなんだったんだ、CDも2枚ぐらい出したけど申し訳なかったなって思いました。

小池のイメージ

──ではそのオカモトコウキさんが書き下ろした移籍第1弾シングル「恋する二人は」の話を。オールディーズ風のかわいらしい曲調ですけど、これは小池さんのリクエストなんですか？

いえ、「恋する二人は」はコウキくんが小池をイメージして書いてくれました。コウキくんは曲だけじゃなく歌詞も書いてくれていて、「あ、小池って人から見るとこんな感じなんだ」と思いました。

──そういえば小池さんはこれまで自分で作詞してましたよね。

そう。今まで自分で作詞してたのは予算の都合なんですよ、絶対！

──ははは（笑）。歌を始めるまではもちろん作詞なんてしたことなかったですよね。

はい。「書いてみたら？」って言われて、まあ初めてのことはとりあえずやってみたいんだよね。でも、やったことなかったから正解がわからないし、「まあこんな感じだべ」で書いてたんですよ。今回、カップリング曲の「ひとりごと」で初めてコウキくんと一緒に歌詞を書いてみて、歌いやすい歌詞にするのはどういう言葉を選ぶのかとか、言い回しはこうしたほうがいいんじゃないかとか、いろいろ勉強した。小池にとってすごく勉強になった作品ですね、このシングルは。

──実りの多いシングルだったんですね。ここから先の活動はまた変わってくるかもしれない。

ね。歌ももっと上手になりたいし、歌詞ももっと書けるようになりたい。こんなふうに思ったの初めてですね。

──こういう曲調が歌いたい、という好みはあるんですか？

うーん、それは人に選んでもらったほうがいいかなって思う。自分が聴いてる曲と、自分のイメージに合ってる曲はたぶん違うから。今回コウキくんが作ってくれた曲も、今まで小池が聴いたことなかったタイプだったから、「ああ、こういう曲調が小池のイメージなんだ」って思いました。でも、周りのみんなが選んで作ってくれたものだから、私はそれに合わせていこうって。