音楽ナタリー PowerPush - KNOCK OUT MONKEY
“新たな土台”でさらなる高みへ
「街」は恥ずかしいくらいリアリティがある歌
──なるほど。「街」にもw-shunさんの個人的な思いが描かれてますよね。これはw-shunさんの地元がモチーフになってるんですか?
w-shun そうですね。神戸の西にある稲美町というところなんですけど……。
dEnkA 沼しかないところです。
w-shun 沼ちゃう! 田んぼと池!
──その会話、前にも聞いたことがあるような(笑)。(参照:KNOCK OUT MONKEY「How long?」インタビュー)
w-shun すぐディスってくるんですよ、僕の地元を。神戸から西、たとえば広島とか福岡にライブしに行くときは、こいつらが神戸から出発して、僕の家を経由するんですね。そのときも全員「マジか?」みたいな感じになって。
──でも、「街」の中では故郷に対する思いを肯定的に歌ってますよね。
w-shun 最初はちょっとムズがゆかったんですよ。でも、こういうアコースティックなテイストの曲ができたときに、「恥ずかしいくらいリアリティがある歌詞がいいな」と思って。
──この曲でも「安らぎをくれる」と歌っていますが、実際、地元に対する愛着は強くなってるんですか?
w-shun 普段はそこまで意識することはないですけど、やっぱり落ち着きますよね。
dEnkA 僕は酒が飲めればどこでもいいんですけど(笑)。
w-shun 居酒屋があれば大丈夫っていうタイプやからな(笑)。今はみんな神戸に住んでるんですけど、静かな環境のほうがインスピレーションは湧きやすいと思うんですよ。いろんなことを落ち着いて考えられるし、そこから曲のアイデアを思いつくことも多いので。あえて情報がない場所にいることも大事だと思いますね。
dEnkA そうかもね。「How long?」や「Eyes」も淡路島で合宿してるときにできた曲ですからね。
w-shun 年に1回、淡路島で合宿してるんですよ。
ナオミチ めっちゃいいところですよ。夏はホントに最高です。
亜太 海も近いしな。
w-shun ちょっと根を詰めすぎたら、外に空気を吸いに行って。そういう環境はやっぱり必要ですよね。
変わらずに大切にしている気持ち
──アルバムには「Priority」というタイトルの曲も収録されてますが、KNOCK OUT MONKEYにとってのファーストプライオリティってなんですか?
w-shun やっぱり「楽しい」とか「好き」っていう気持ちだと思いますけどね。もちろん、ビジネス的なことを考えなくちゃいけない場面もあるし、いろんな課題にぶつかることもあるんですけど、なんでバンドをやってるのか?ってことに立ち返れば、「好きだから」だと思うんですよ。その気持ちがあるからこそ、いろんな苦しいことも乗り越えていけるんだと思うし。
亜太 うん。
w-shun これだけ好きなことをやらせてもらってるんだから、その楽しさを人に伝えたいんですよね。誰にでもネガティブなことやキツいことはあると思うけど、俺らの音楽を聴くことでそれを吹っ飛ばしてもらえたら、日常生活もちょっとは楽になるんじゃないかなって。そのためにも、まずは自分たちがカッコいいと思うこと、面白いと思うことを表現しないとダメだと思うんです。
──KNOCK OUT MONKEY自体も、いろんな挑戦をしたり、いろんな壁を乗り越えたりすることで、より大きな喜びをつかみ取ってきたバンドですからね。
w-shun その最中はけっこう翻弄されてますけどね(笑)。最近だと、「KNOTFEST JAPAN」とか。
dEnkA もちろん、いい刺激になってますけどね。
w-shun うん。2013年のZebraheadとのツアーもそうですけど、新しいことを経験するたびに自分たちの道ができていく感じもあって。飛び級できるタイプじゃないんですよね。昔からそれは思ってましたけど、ここにきて「やっぱりそうか!」って感じてます(笑)。
──1月28日からはアルバム「Mr. Foundation」を引っさげたツアーがスタート。5月17日の新木場STUDIO COASTのワンマンライブもバンドにとっては大きなチャレンジなのでは?
w-shun うん、デカいですね。
ナオミチ めっちゃビビッてます(笑)。すごく好きな会場なんですよ、コーストは。暴れたい人はどんどん前に来てもらえればいいし、後ろでゆっくり観ることもできるし。ぜひ、パンパンにしたいですね。
w-shun ここからの1日1日が大事になってきますね。「Mr. Foundation」をリリースしたことで、前回のツアーよりもさらに濃度が濃くなると思うし。もっともっと熱量を高めて、いい意味で危ういライブをやっていきたいです。
収録曲
- Revolution
- RIOT
- If you fly
- Take you
- How long?
- Priority
- Greed
- MOON
- 街
- Our World
- ?
- Wonderful Life
- Eyes
KNOCK OUT MONKEY TOUR 2015 “Mr. Foundation”
- 2015年1月28日(水)東京都 CLUB PHASE
- 2015年1月31日(土)北海道 BESSIE HALL
- 2015年2月5日(木)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
- 2015年2月7日(土)香川県 DIME
- 2015年2月8日(日)広島県 ナミキジャンクション
- 2015年2月14日(土)福岡県 DRUM Be-1
- 2015年2月15日(日)長崎県 DRUM Be-7
- 2015年2月21日(土)岩手県 Club Change WAVE
- 2015年2月22日(日)宮城県 darwin
- 2015年2月28日(土)新潟県 CLUB RIVERST
- 2015年3月1日(日)石川県 vanvan V4
- 2015年3月7日(土)岡山県 IMAGE
- 2015年3月8日(日)愛媛県 松山SALONKITTY
- 2015年3月15日(日)静岡県 HAMAMATSU FORCE
- 2015年5月2日(土)愛知県 DIAMOND HALL(※追加公演)
- 2015年5月16日(土)大阪府 なんばHatch(※追加公演)
- 2015年5月17日(日)東京都 新木場STUDIO COAST(※追加公演)
BEA × Zepp Fukuoka presents FX 2015(出演日未定)
- 2015年3月21日(土)福岡県 Zepp Fukuoka
- 2015年3月22日(日)福岡県 Zepp Fukuoka
PUNKSPRING 2015(出演日のみ掲載)
- 2015年3月28日(土)兵庫県 神戸ワールド記念ホール
- 2015年3月29日(日)千葉県 幕張メッセ 9~11ホール
KNOCK OUT MONKEY(ノックアウトモンキー)
神戸で結成。w-shun(Vo, G)、dEnkA(G)、亜太(B)、ナオミチ(Dr)からなる4人組バンド。ラウドロック、レゲエ、ヒップホップ、メタル、エモといったさまざまなジャンルの要素を取り入れたキャッチーなサウンドと、感情むき出しに咆哮するボーカルが魅力。2012年にアンドリューW.K.の来日公演でサポートアクトを務めたほか、「SUMMER SONIC」をはじめ数々の大型フェスに出演し、その名を広く知らしめた。2013年10月に1stシングル「Paint it Out!!!!」でビーイングよりメジャーデビュー。2014年2月に1stフルアルバム「INPUT ∝ OUTPUT」を発表し、同年7月に大阪・なんばHatchでのワンマンライブを成功に収めた。同月以降「Wonderful Life」「Greed」「How long?」と3枚のシングルを発表するなど精力的なリリースを重ね、2015年1月に2ndフルアルバム「Mr. Foundation」を発表。同年1~5月に全17公演のワンマンツアー「KNOCK OUT MONKEY TOUR 2015 “Mr. Foundation”」を開催し、ツアーファイナルを東京・新木場STUDIO COASTで迎える。