音楽ナタリー PowerPush - KNOCK OUT MONKEY
ネット時代に問う「本物に触れる大切さ」
春から夏にかけて初の全国ワンマンツアーを行い、7月、8月にはシングル「Wonderful Life」「Greed」を連続リリースするなど、充実した活動を続けているKNOCK OUT MONKEY。11月19日に発表される4thシングル「How long?」は、このバンドのアグレッシブな姿勢がまっすぐに示されたアッパーチューンに仕上がっている。
今回ナタリーでは、メンバー全員にインタビューを実施。「自分たちの本性が出た」というシングル「How long?」の制作過程とバンドの現状について語ってもらった。
取材・文 / 森朋之 撮影 / 佐藤類
ライブ、レコーディングと多忙な日々
──秋以降もライブ、イベントが続いていますね。
w-shun(Vo, G) そうですね。ライブをやって、その合間にレコーディングするという状態がずっと続いていて。何度か「ここはどこだろう? 次はどこに行くんだろう?」みたいなこともありました(笑)。
ナオミチ(Dr) ははははは(笑)。北海道のツアー(9月に行われたNOISEMAKERとの対バンツアー)のときはちょっとしんどかったんじゃない? ちょうどボーカルのレコーディングと重なって。
w-shun 風邪を引いて、歌録りを1日飛ばしてしまって。
dEnkA(G) 2週間くらい家に帰ってなかったからね。
w-shun うん。あのときはさすがにキツかったな……。家のありがたみがわかりましたよ(笑)。2週間家に帰らないと、体調の管理が大変なんで。もちろん、楽しんでやってますけどね。
──どんなにスケジュールが過密でも、バンドの雰囲気はいつも明るいですよね。
w-shun ホンマですか? まあいつもこんな感じですからね、確かに。静かなのは寝てるときくらいで。あとオンとオフの切り替えがハッキリしてるんですよね。
──悩んだり落ち込んだりすることもない?
亜太(B) あったとしても、メンバーの前ではそういう姿を見せないですね。
ナオミチ dEnkAくらいですよ。ときどきファーッと魂が抜けたようになってるのは(笑)。
dEnkA 落ち込んだフリですけどね(笑)。
w-shun かまってほしいだけやん(笑)。
“衝動”を優先した攻撃的な新曲
──ではニューシングル「How long?」について。7、8月に連続リリースした「Wonderful Life」「Greed」はパーティ的な明るさを持ったナンバーでしたが、今回はKNOCK OUT MONEKYの攻撃性が全面に出てますね。
w-shun 「How long?」はもともとシングルとして出すつもりではなくて、夏のシングルのカップリングに収録される予定だったんです。楽しい曲のカップリングとして、どぎつい曲が入ってるのは面白いなと思って。でも、思った以上に完成度が高くなったので、「カップリングにはもったいない」ということになったんですよね。
──本当に“どぎつい”曲ですからね、サウンドも歌詞も。
w-shun かなりとがってますよね。我々の見た目通りというか(笑)。
亜太 素が出ちゃいました(笑)。
w-shun こういう音楽は、わりと昔からやってましたからね。
──サウンドのことから聞きたいのですが、まず、冒頭のスラップベースのインパクトがすごくて。
亜太 曲のベーシックができたのは去年の曲作り合宿のときなんですけど、w-shunが「この曲のイントロ、ベースのスラップで入りたいんやけど」って言い出して。
w-shun 弦をバシバシ叩けるタイプのベーシストなんで、スラップのフレーズで曲をグイッと引っ張ってもらいたいなと思って。ギターのリフを含めて、とにかくゴリゴリした部分を強く出したかったんですよ。シングルだからといって、わかりやすくてキャッチーっていうだけではつまらないと思うんですよね。バンドをやってる子らがコピーして、「このフレーズ、難しいな」と感じるような要素も入れたいし……。まあ僕は(アイデアを)投げるだけですけどね。「ベースでバシバシやって!」って(笑)。
亜太 (笑)。ベースで始まるというだけで、責任感が増すんですけどね。
ナオミチ 最初はイントロだけだったんですけど、すごくカッコいいフレーズだったから、曲の中間部分にも入れようっていうことになって。アレンジに関しては、とにかく攻めに攻めてる感じですよね。夏の2枚のシングルとは別の方向ですけど、カッコいいものを作ろうということだけに集中して。
dEnkA ギターはかなりエモい感じになってます。リードギターらしいフレーズはあまり弾いてないんですよ。テロテロ弾くよりも、ガッツリとしたイメージでやるほうがカッコいいなと思って。
w-shun うん。
dEnkA 去年、原曲ができた時点で「これは絶対によくなるな」という手応えもあったんですよね、個人的には。完成した曲もそのときのイメージとそんなに変わってないし、“衝動で作った”という感覚が強いですね。
w-shun こういうタイプの曲をシングルとして出せるのはすごくよかったと思いますね、結果的に。基本的にはタテ乗りなんですけど、モッシュとかクラウドサーフが起きるような曲とはちょっとテイストが違っていて。こういう曲も大好きですからね、俺ら自身。
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- ニューシングル「How long?」2014年11月19日発売 / Being
- 初回限定盤 [CD+DVD]1944円 / JBCZ-6011
- 通常盤 [CD]1296円 / JBCZ-4012
CD収録曲
- How long?
- If you fly
- TODAY ~another one~(通常盤のみ収録)
初回限定盤DVD収録内容
Live at 2014.07.25 Namba Hatch
"INPUT ∝ OUTPUT" Tour -Final- セレクション
- I still
- Paint it Out!!!!
- Greed
- Challenge & Conflict
- realize
- You have got freedom
- BREAK
- Flight
LIVE INFORMATION
MERRY ROCK PARADE 2014
- 2014年12月21日(日)愛知県 ポートメッセなごや
ROTTENGRAFFTY presents ポルノ超特急2014
- 2014年12月23日(火・祝)京都府 京都パルスプラザ
rockin'on presents COUNTDOWN JAPAN 14/15
- 2014年12月29日(月)千葉県 幕張メッセ国際展示場1~11ホール / イベントホール
KNOCK OUT MONKEY TOUR 2015
"Mr. Foundation"
- 2015年1月28日(水)東京都 CLUB PHASE
- 2015年1月31日(土)北海道 BESSIE HALL
- 2015年2月5日(木)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
- 2015年2月7日(土)香川県 DIME
- 2015年2月8日(日)広島県 ナミキジャンクション
- 2015年2月14日(土)福岡県 DRUM Be-1
- 2015年2月15日(日)長崎県 DRUM Be-7
- 2015年2月21日(土)岩手県 Club Change WAVE
- 2015年2月22日(日)宮城県 darwin
- 2015年2月28日(土)新潟県 CLUB RIVERST
- 2015年3月1日(日)石川県 vanvan V4
- 2015年3月7日(土)岡山県 IMAGE
- 2015年3月8日(日)愛媛県 松山SALONKITTY
- 2015年3月15日(日)静岡県 HAMAMATSU FORCE
KNOCK OUT MONKEY(ノックアウトモンキー)
神戸で結成。w-shun(Vo, G)、dEnkA(G)、亜太(B)、ナオミチ(Dr)からなる4人組バンド。ラウドロック、レゲエ、ヒップホップ、メタル、エモといったさまざまなジャンルの要素を取り入れたキャッチーなサウンドと、感情むき出しに咆哮するボーカルが魅力。2012年にはアンドリューW.K.の来日公演でサポートアクトを務めたほか、「SUMMER SONIC」をはじめ数々の大型フェスに出演し、その名を広く知らしめた。2013年10月に1stシングル「Paint it Out!!!!」でビーイングよりメジャーデビューし、同年12月にはZebraheadの来日ツアーにゲストアクトとして参加。2014年2月にフルアルバム「INPUT ∝ OUTPUT」を発表した。同年7月に大阪・なんばHatchでのワンマンライブを大成功させ、同月に「Wonderful Life」、8月に「Greed」というシングル2作品を連続発売。精力的にリリースを重ね、11月に4枚目のシングル「「How long?」を発表する。