Jams Collectionインタビュー|日本武道館ワンマンを目前に控え、新曲で打ち出す“大人のジャムズ”

2021年3月にステージデビューした王道アイドルグループ・Jams Collectionは、結成時に「3年で日本武道館のステージに立つ」という大きな目標を掲げた。それは無謀な夢にも思えたが、彼女たちは2022年2月に徳間ジャパンコミュニケーションズからメジャーデビューを果たすと、東京・TOKYO DOME CITY HALLや千葉・幕張メッセなどの大箱でのワンマンライブを次々と成功させ、着実に階段を駆け上がってきた。そして今年11月12日、ついに東京・日本武道館公演が現実のものとなる。1月に開催を発表して以降、メンバー8人はそれぞれ不安やプレッシャーと戦いつつ、パフォーマンスを磨き続けている。

音楽ナタリーではメンバー全員にインタビューし、9月25日にリリースされた最新シングル「涙、ふわり。」についてアピールしてもらいつつ、日本武道館公演を目前に控えた率直な心境を聞いた。

取材・文 / 左藤豊撮影 / はぎひさこ

大人っぽいジャムズを打ち出した挑戦的な曲

──4thシングル「涙、ふわり。」のリリースが発表された際、メンバーの皆さんがSNSに「デモ来た時イントロで好きってなった曲」「メロディーが本当に好きなの!」などと表題曲について書かれていて、曲に対する強い思い入れが伝わってきました。

一宮彩夏 初めて聴いた瞬間から「好きだ!」と思いました。メロディも歌詞も素敵ですし、間奏のピアノも美しくて、ずっと聴いていたくなる楽曲です。

水瀬さらら Jams Collectionの楽曲の中で一番好きです! デモ音源のイントロを聴いた瞬間に好きになりましたね。作曲してくださった方(渡邉俊彦)のお名前を調べたら、乃木坂46さんの楽曲も手がけられている方だったんです。私は乃木坂46さんに憧れてアイドルになったので、その意味でも感動しました。少し苦しい心情が描かれた歌詞も共感できて、Jams Collectionの新たな扉を開ける曲だなと思いました。

Jams Collection

Jams Collection

──確かに、「夏」「元気」などのイメージの強い今までのJams Collectionの楽曲とはまた違った雰囲気に仕上がっています。

保科凛 「涙、ふわり。」は秋リリースの楽曲ということもありシックな雰囲気の曲調になっていて、衣装も大人っぽいデザインです。ストリングスの生演奏が壮大で、Jams Collectionの新しい一面を出せる曲だと思います。

小此木流花 わかりやすく言うと、Jams Collectionの衣装でスカートが膝丈なのは今回が初めてなんですよ。大人っぽい私たちを打ち出した、挑戦的な曲ですね。ミュージックビデオも今までにない雰囲気で撮っていただけてうれしかったです。

小此木流花

小此木流花

一宮 ファンの方からも「いい意味でジャムズっぽくないね」という声をいただいています。

津代美月 長いスカートを生かして、回転したりスカートを持ってひらひらさせたりする振付が多く取り入れられていて。それがMVの1つの見どころにもなっています。

──ほかにMVの注目ポイントや、撮影時の思い出はありますか?

村望しおん 映像自体はシンプルな構成なので、MVの舞台である建物と紫の衣装だけでこの曲の世界観をいかに表現するか、という点を意識して撮影に臨みました。

一宮 歌詞に「花」という言葉が何度も出てくるんですけど、MVでも花束を持ったり花びらが舞ったりするシーンがあって、とても素敵な映像になりました。

大場結女 私にとって、MVでソロのダンスシーンを撮っていただくのは今回が初めてでした。サビの部分を1人ずつ撮っていったんですけど、踊りながら「全員のシーンがつながったらどうなるんだろう? 自分はどの部分が使われるんだろう?」とドキドキ、ワクワクしました。

大場結女

大場結女

神楽胡音 MV撮影の裏話でいくと、とても暑かったです(笑)。1回踊るたびに汗を拭いてメイクを直して、というのを何度も繰り返しました。

津代 撮影現場に空調がなく、衣装の生地も厚いので、みんなすぐ汗だくになっちゃいました。

一宮 そんな状況の中でも、神楽さんの表現力がすごくて。2番サビの神楽さんの「心にあいた切なさのよう」というソロパートが、MVでも本当に素敵!

津代 わかる。最後の手を胸に当てるところが天才!

小此木 私もその部分好き!

一宮 私、そこが好きすぎてMVを観ながら真似しましたから(笑)。(神楽に向かって)そこが見どころですって言ったほうがいいよ。

神楽 2番のサビが見どころです(笑)。

神楽胡音

神楽胡音

──神楽さんはこのソロダンスを踊る際、何を意識されましたか?

神楽 ダンスは基本的にみんなでそろえることを意識しているんですけど、ソロパートでは1人きりで楽曲を最大限表現しなきゃいけないので、自分自身を曲の中に没入させることを最重要視して踊りました。

一宮 私たちのファンはライブで盛り上がる曲が好きな方が多いんですけど、この曲で新しい層のファンも増えたらいいなと思っています。

保科 もちろん今応援してくださっているファンの方にも、じっくり楽しんでいただけたらうれしいです!

保科凜

保科凜

──先ほど「涙、ふわり。」について「大人っぽさを打ち出した曲」と言っていましたが、皆さんの中で最近大人っぽくなったメンバーを挙げるとどなたでしょうか?

一宮 村望しおんですね。加入した頃は“ばぶちゃん”みたいな幼い感じだったんですけど、今や見た目も中身もすっかりお姉さんになりまして。強い大人の女性になったなと感じます。

津代 私もしおんだと思う!

村望 確かに初期と今の写真を見比べると、自分でもすごく変わったなと思います。Jams Collectionはメンバー全員が美しいので、みんなのエキスを吸収して美しくなれたのかなって思います(笑)。

村望しおん

村望しおん

小此木 しおんちゃんは最近、リハーサルで「この曲をやったほうがいいと思います」と言ったり、たくさん提案をしてくれるんです。一番年下だし初期メンバーじゃないから最初は意見を言いにくかったはずだけど、最近変わりましたね。しかもみんなが気付かないような視点を持っているので、Jams Collectionにとって重要な人物だと思います。

村望 うれしいです!

カップリングはライブで盛り上がる楽曲ばかり

──ほかのシングル収録曲についてもお話を伺います。「ナツソラ」は6月から先行配信中で、MVも公開されています。

小此木 メロディも歌詞もよくて、大好きな曲です。アイドル好きの方には「いい曲!」と思ってもらえるんじゃないかな。明るいのに切ないところがいい!

村望 学生最後の夏休みの恋を描いたような、若々しさのある曲だと感じています。冒頭の「髪を切る理由は君だってこと(どうせ)知らないでしょ」という歌詞が、もうかわいいじゃないですか! 聴けば青春時代に戻れる曲だと思います。

一宮 ファンの方からは「サビで転調するのがいい」という声もいただいているので、そこにも注目して聴いてもらえたら。

一宮彩夏

一宮彩夏

──「LOVEです。」も6月から先行配信されていて、ライブで盛り上がる1曲ですね。

津代 この曲はコールがすごいんですよ。ライブでファンの方のコールによって曲の勢いが増すのが面白いです。音源で聴くのとライブで観るのとでは曲の雰囲気が違って感じられると思うので、ぜひライブを観に来てもらえたらと思います。

大場 ダンスはハートを作ったりとあざとくてかわいい振りが多くて、ファンの方からは「メンバーのかわい子ぶっている姿が見られてキュンキュンする!」と言っていただきました(笑)。アイコンタクトも取りやすくファンサしやすい曲なので、私たちもファンの方と一緒に楽しみながらパフォーマンスしています。

──ちなみに、一番あざとさを発揮しているのは誰でしょうか?

大場 津代さんです!

津代 えー!?

津代美月

津代美月

一宮 津代さんが歌う「私じゃダメですか…?」ってフレーズがあるんですけど、ライブでファンの皆さんが大喜びしています。めっちゃかわいいので、ぜひ注目してください!

──そして「ドキドキシャッターチャンス」は、9月4日にMVが公開された新曲です。

水瀬 アイドル界には、最初は「なんだこの曲!?」と思うけどだんだん癖になってくるトンチキソングがよくあるじゃないですか。「ドキドキシャッターチャンス」はまさにそういう曲だと思います。「涙、ふわり。」とは正反対で、メッセージ性がある曲というよりも、どんちゃん騒ぎして元気がもらえる楽曲ですね。

水瀬さらら

水瀬さらら

神楽 歌詞の文字量が断トツで多いですし、振付の展開も激しくてテンポも速いから、この曲もライブで観るとより楽しめると思います。アイドルのライブを観たことがない方でもノリやすいんじゃないかな。曲中に一緒にピースして楽しい気持ちになってもらえたらうれしいです。

一宮 “写真”がテーマの曲なので、ライブではカメコさんに喜んでもらえるように、私たちもいろんなポーズを決めたいです!