始まりはさかのぼること40年前

団長（NoGoD）　この中ではTetsuさんがMAVERICK DC GROUPともっとも古くからつながっているわけですが。

Tetsu（D'ERLANGER）　MAVERICKはまず44MAGNUMというバンドのために作られた会社で、当時はまだDANGER CRUEという名前だったの。当時は大石（征裕 / MAVERICK DC GROUP代表）さんもメンバーのごとく横にいたんだよね。で、次がREACTIONなんだけど、本当はその間にHURRY SCUARYというバンドがいて。

逹瑯（MUCC）　REACTIONとマグナムって、どんな関係性だったんですか？

Tetsu　歳もそんなに変わらないかな。でも世代的にはREACTIONが1つ下の印象だよね。

団長　44MAGNUMさんがジャパメタの開祖みたいな扱いで、1つのムーブメントができてからのREACTIONさんというイメージは確かにありますね。

Tetsu　（SORAを指差し）こんなに離れていると、親子になっちゃうからね（笑）。

逹瑯　でも、子供まではしばかれるからね（笑）。孫はわからないけど。

団長　それは家庭によりますよ（笑）。

SORA（DEZERT）　しっかりしないと（笑）。

団長　D'ERLANGER、MUCC、DEZERTでちょうど3世代ですものね。

Tetsu　 でも、この（MUCCとDEZERTの）間にもうひと世代あるんじゃないの？

団長　それが自分の世代なんですよ。girugameshとかと同期なんで。

逹瑯　ここ（D'ERLANGERとMUCCの間）にもあるよね。

団長　確かに。

Tetsu　でも、ざっくり言うと3世代だよね。

団長　そう考えると、40年ってすごく長い期間ですよね。

逹瑯　だって俺、事務所設立時は2歳だもん。

団長　俺はギリ生まれてないですし。調べたら俺、D'ERLANGERさんと同い年ぐらいだったんですよ。

逹瑯　マジで？

団長　そう考えると、よほどの歴史ですよ。

Tetsu　僕は16歳のときに44MAGNUMのローディーに志願して、まだ代々木駅の近くに大石さんがワンルームを借りて事務所代わりにしていた頃かな。当時は大石さんが泊まり込みでいるような感じでしたね。

逹瑯　16歳でDANGER CRUEに関わっているって、すごいですね。だって高校生くらいですよ？

団長　そのときは大石さんもまだ20代ですよね。

Tetsu　まさか、こんな大社長になるとは思わなかったし。

団長　MUCCが事務所に入った頃は、すでに社名はMAVERICKだったんですか？

逹瑯　俺が関わった頃はDANGER CRUEも部署としては残っていたけど、すでに社名はMAVERICKになっていて。

Tetsu　MAVERICK DCはL'Arc-en-Cielの頃からじゃないかな。で、団長はいつからMAVERICKなの？

団長　俺はですね、今でもMAVERICKじゃないんですよ（笑）。それこそ自分はいちリスナーとして、L'Arc-en-Cielさんの活動にものすごく貢献はしたかなと。純粋にジャパメタが好きで44MAGNUMを聴いて、D'ERLANGERを聴いて、普通にMUCCも10代のときに好きで、小学校の頃からL'Arc-en-Cielが好きで。と考えると、MAVERICKに一番お金を落としていますし、純粋にMAVERICKってずっとすげえなというイメージがありますから。我々世代にとってのレジェンドがいて、MUCCやシドという直近の憧れの存在がいる、関わりたい事務所という印象ですね。Tetsuさんが関わっていた初期の頃と今のMAVERICKを比べて、社風や雰囲気は違いますか？

Tetsu　俺がローディーをやっていた頃は大石さんが社長兼マネージャー、その下にロードマネージャーがいて。

逹瑯　ロードマネージャーって初めて聞く言葉だ。

Tetsu　で、ファンクラブのこととかお手伝いするお姉さんが3人ぐらい。だから、今みたいに100人近い大所帯じゃなかったから。

団長　そんな中で44MAGNUMを売るために、大石さんは奮闘していたわけですもんね。

Tetsu　44MAGNUMというバンドと大石さんは一緒に東京に出てきて、本当にダチみたいな感じで横一列というか。で、REACTIONになると「大石さん、よろしくお願いします」みたいな関係性になり、そこから社長っぽくなってきたんじゃないかな。

団長　最初は友達同士、仲間同士で立ち上げた会社なんですね。その末席に今、DEZERTがいるわけだ。

逹瑯　いや、今はノクブラ（NOCTURNAL BLOODLUST）かな。

SORA　そうですね。バンド歴は同じぐらいですけど、入った順でいうとノクブラのほうがあとですから。

団長　やっぱり40年の歴史とか知って入ったの？

SORA　うちのメンバーだと俺が一番知ってたと思います。

Tetsu　SORAは脳内がおっさんだからね（笑）。

団長　まあ、落ち着いていますから。

逹瑯　みーちゃん（Miyako / G）なんて今でも事務所に誰が所属してるかも知らないんじゃない？

団長　そんなバカな（笑）。

SORA　でも、あながち……（笑）。

団長　あながちなの？（笑）すごいなあ。でも、CD1枚だけとか含めると、MAVERICKに関わったアーティストってものすごい数でしょ。

Tetsu　で、団長は来年MAVERICKに入ってくるの？ 今年の年末？

団長　いや、タイミング的には来年かなと思っているんですけど……。

SORA　なんのタイミングなんですか（笑）。

Tetsu　バンドとして？ ソロとして？

団長　まあ、個人のほうがやりやすいかなと思うんですけど……。

逹瑯　チラチラこっちを見て助けを求めるんじゃないよ（笑）。

音楽に対してとにかく真剣

団長　SORAくんから見たMAVERICKはどういう事務所なの？

SORA　最初はMAVERICKという名前はあまり知らなくて、どちらかというとDANGER CRUEという名前に愛着があって。僕はもともとMötley Crüeが好きだったから、たぶんそこから名前を取ったんだろうなと思っていたし、「危険な人たち」という直訳同様に危ない人たちがいっぱいいるんだろうなと思っていたら、本当にいっぱいで。

逹瑯　直訳はダメだよ（笑）。

SORA　でも、一貫して僕が思っていたのは、音楽に対してすごく真面目っていうイメージ。お酒を飲んだら大変とかそういう話はよく聞いていたので、そこも含めてロックだなと思っていましたけど、音楽に対してはとにかく真剣に向き合っている事務所というイメージが強いです。

団長　外から見ていて思うんですが、いつもMAVERICK所属アーティストさんのライブを観させていただくと、ライブが始まった瞬間に大石さんが必ずPA卓のところにいて、外音をチェックしているじゃないですか。で、曲中にPAさんへ「ここをこうして」と助言しているんですよね。

Tetsu　それがうるさくていいんだよね（笑）。

団長　そうなんですか（笑）。でも、ここまであれだけのアーティストを育て上げて、年齢的にもセミリタイアしてもいい立場なのに、今も第一線でまず音を自分の耳で確認して指示する姿を見て、本当に音楽バカなんだろうなと思って。

逹瑯　好きなんだよ、やっぱり。

Tetsu　たぶん団長は今年のうちに入れるよ、MAVERICK。今の発言が記事に載れば。

団長　これ、絶対に使ってください！（笑）