ナタリー PowerPush - JACK IN THE BOX 2010 SUMMER

今夏も盛大に開催! 幕張を熱狂させる個性派フェスを徹底解剖

インタビュー/Morrie(DEAD END / Creature Creature)

DEAD ENDのシンガー、そして自ら率いるプロジェクトCreature Creatureとして活躍するMorrie。年末の「JACK IN THE BOX」や昨年夏の「JACK IN THE BOX 2009 SUMMER」への出演経験を持つ彼に、自身の経験を通じて「JACK IN THE BOX SUMMER」の魅力を語ってもらった。

また、7月21日にリリースされたCreature Creatureのニューアルバム「INFERNO」についても言及。ライヴにこだわるMorrieならではの考えを、このインタビューからじっくり感じてほしい。

取材・文/西廣智一

80年代は完全にアウェイ状態でみんな棒立ち

──昨年の「JACK IN THE BOX 2009 SUMMER」ではDEAD ENDの再始動後初めてのライブがありました。そもそもなぜ復活の場としてこのフェスを選んだのですか?

それはもう、諸々のタイミングが合ったとしか言いようがないですね。僕が4年前にCreature Creatureを始めて、そのときに作ったアルバム「Light & Lust」にDEAD ENDのメンバーが全員参加してたんです。僕もひさしぶりに彼らのプレイを目の当たりにして、周りが盛り上がったりこっちの気分も高まったりで、足立(祐二/G)くんに「曲書けへん?」って訊いたら「やろうか」と。メンバー間でそういう気持ちが自然発生的に起こって、それが実を結んだのがちょうど去年の夏ぐらい。それでレコーディングの前にライヴをやろうということになって、「じゃあ、JACKでどう?」という流れです。JACKに合わせて再結成したわけじゃないですよ。

──DEAD ENDとしては80年代にもイヴェントに参加してたと思うんですけど、「JACK IN THE BOX」って当時のイヴェントと比べて何か大きく変わったと感じる部分はありますか?

ライブ写真

僕、正味イヴェントっていうのはJACKぐらいしかないですよ。冬のJACKにCreature Creatureで何回か出て、あとは去年の夏のJACK。「JACK IN THE BOX」はマーヴェリックの主催イヴェントで、マーヴェリックのミュージシャンを観に来たいみたいなアットホームさがあって、どのバンドが出てもファンが盛り上がるんです。昔の経験と比べると、そういう部分での違いはあるかな。80年代は完全にアウェイ状態で、さして盛り上がった記憶もないし。みなさん棒立ちでしたよ。

──現在はCreature Creatureとしてライヴを行っていますが、なぜ今回はDEAD ENDでの出演なんですか?

それはもう社長がDEAD END出したかったんじゃないですかね。「まずはDEAD ENDだ」みたいな(笑)。DEAD ENDは去年の幕張で一発目のライヴがあって、それ以降は秋にワンマン、今年の3月にイヴェントに出て、活動してるんだという証としてちょっとここらでやっとかないかんっていうのがありますよ。いや、全然アルバムも作ります。

──おっ! それは楽しみです。

今、足立くんが曲作りをがんばってるはずです。曲がないと始まらないんでね。

「JACK IN THE BOX」は全体が和やかなムード

──ちなみに去年は他のバンドを観ましたか?

チラチラっと観てましたよ。お客さんに混じって。

──こういうイヴェントじゃないと共演する機会が少ないアーティストもいると思います。そういう状況からは、刺激を受けますか?

そういう意味だと、JACKは最後にセッションがあってステージにみんな一緒に上がるでしょ。僕たちが若い頃は、こういうのをやってる人たちは普通の職に就けないアウトサイダーばかりで。単純に髪の毛を染めたり伸ばしたりがいけなかった時代ですから、反骨精神があったりちょっと攻撃的だったりする奴がほとんどやったので、イヴェントをやってもよっぽど仲良しが集まらん限り和気あいあいしませんでしたね。バンドとバンドが対バンするときはある種決闘的なもので、そこで仲良くなってくのは当然あるんですけど。今は当時と比べると全体が和やかなムードで、お客さんもそれを望んでるのかな。

──Morrieさんは冬JACKと夏JACKの両方に出演された経験がありますが、比較して違いは感じましたか?

冬はどっちかと言えば事務所のお祭りで、武道館で忘年会をやるノリ。でも夏は、今回もLM.CとかAlice Nineとか清春のサッズだとか、事務所以外の人たちも入ってくるからそこが一番大きな違いで、そういうのが面白いよね。ちょっと意外性もあって、キャパも大きいでしょ。

──ちなみに今年の出演者の中で気になるアーティストはいますか?

LM.Cは去年大宮で一緒にやってチラッと観たんだけど……ベッキー♪♯が謎なんで気になります。Alice Nineも観てみたいですね。サッズは僕も観たことないし、kyoちゃんがひとりで何をするのかも気になるし。まぁ全部は観れないですけどね。あとは、このバンド(DEAD END)がどうなるのかが一番気になる(笑)。

──(笑)実際、どんな感じになりそうですか?

まだ曲も決まってないので、ほんまスリリングですよ。当時から話し合いはしなくて、当日会場に行って楽屋で本番前にならないとみんな何を着るかがわからない。曲順だけ決めてリハもそんなにしなかったですし、本当にスリルを楽しむバンドでしたね。

──そのスタイルは今もそのまま?

そうじゃないと、たぶん成り立たないんですよ。それがみんなの性に合ってるし。

──なるほど。じゃあ今から楽しみにしてますんで。

いや、もうぶちかましますよ。

JACK IN THE BOX SUMMER 2010

会場:千葉・幕張メッセ展示場4-6

日程:2010年8月21日(土)

開場 / 開演:9:00 / 11:00

前売:11500円(全立見)

チケット:発売中

  • キョードー東京(03-3498-9999)
  • チケットぴあ(0570-02-9999 / Pコード:105-609)
  • ローソンチケット(0570-084-003 / Lコード:71512)
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問い合わせ:
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