新メンバーではなくなったNOA
──NOAさんは2018年を振り返ってみていかがですか?
NOA 私は去年の3月に新メンバーとしてデビューしたんですよ。そこから半年ぐらいは覚えなきゃいけないことがたくさんあって必死でした。正直、加入してすぐ大きなフェスに出させてもらっちゃって申し訳ないなと思うこともあって……ほかのメンバーの力を感じたし、2018年はとにかく必死な1年でした。
ARISU でも、新メンバーって感じはないよね(笑)。結成当時からいたような感覚。NOAは人見知りなので最初の頃はよそよそしさもあったんですけど、人見知りなりにもがんばってくれて。歌もすごくうまいし、IVOLVEの力になってくれています。
MIKU 最近、すごくうれしかったことがあって。NOAちゃんのTwitterのプロフィールから「新メンバー」という文字がなくなったんですよ。
──いつ外したんですか?
NOA 2カ月前とか。
AYAMI そうなんや!
MIKU 急に消えていて。何気に、そういうの見ているからさ(笑)。
ただ歌って終わりじゃない
──そんな2018年を経て、4月24日に満を持して1stアルバム「BULLHANEUM」がリリースされます。これまでに発表されたシングル曲もすべて収録されていますが、改めて4人で録り直したそうですね。どのような気持ちを込めてレコーディングしたんでしょう?
AYAMI ずっと歌ってきた曲なので、体に染み付いている感じがあって。今までと歌い方を変える案もあったんですけど、私には逆にそれが難しかったんです。変に考え過ぎて何回も録り直しましたが、結局自分で表現しやすい歌い方にしました。納得がいくまで時間がかかったし苦戦もしたんですけど、それだけめちゃくちゃ魂を込めて時間を使ったので、いいアルバムになっていると思っています。
──歌い方が染み付いているからこそ、レコーディングでどう表現しようか本気で悩んだんですね。
AYAMI これでいいのかなと自問自答しました。ただ歌って終わりじゃなくて、このグループとして一番いいものを作りたかったんです。
──ARISUさんはどうでした?
ARISU 私はしんみりするパートが多いので、透き通るような歌声を心がけました。デビュー当時と歌声が変わっているので、新しいお客さんはもちろん、前からのファンの方も楽しめると思います。あと、私は今まであまり音楽を聴かないタイプだったんですけど、最近イヤホンで曲を聴くようになって。同じようにお客さんは私たちの曲を電車に乗ってるときとかに聴くんだな、と感じるようになりました。
──MIKUさんとNOAさんは?
MIKU ライブで何十回もやっている曲たちなので、自分なりにアレンジを加えているところもけっこうあったんですけど、今までレコーディングで歌うときは自分でアレンジすることが恥ずかしくて。でも再録で「アレンジしていいですか?」 と積極的にスタッフさんに聞いて実践したら、「それいいじゃん!」と言ってもらえました。歌がうまいNOAから刺激を受けて成長したと思う部分もあるので、そういうところにも注目して聴いてもらえたらうれしいです。とにかく心を込めたし、日が経つごとに曲への思いも増す一方なので、それが伝わればいいですね。
NOA シングルのときは曲をライブで披露する前に録ったので、感覚をつかめずに歌っていた部分もあったんです。でも今回のアルバムは、「こうしたら盛り上がるんじゃないか」「こうしたらみんなの気持ちをつかめるんじゃないか」とステージ上で感じたことを踏まえて録ったので、ライブ感があるし、曲の厚みが増したと思います。迫力がある作品になっています。
アルバムで一番思い入れのある曲は
──せっかくなので、アルバムの中からそれぞれの思い入れのある曲を選んでもらえますか?
AYAMI ありすぎます……!(笑)
──そうですよね(笑)。その中からあえて選ぶとしたらいかがでしょう?
ARISU 私は「ハイフライフロウ」ですね。この曲を聴くたびにデビュー当時の光景が思い浮かぶんですよ。
ARISU デビューライブのイベントで1曲目に披露したんです。
MIKU いつまで経っても「ハイフライフロウ」は別格だなと思います。
──やっぱりデビューして最初に歌ったのが大きいんですね。
MIKU しかも、新木場STUDIO COASTのメインステージで歌わせてもらったんですよ。私、足がもうガクガクで、あれは忘れられないですね。それは別格として、ほかの曲を選ぶとしたら私は「Thanx a lot!」かな。この曲は亡くなった方をテーマにした楽曲で、歌詞とメロディに深みがあるんです。初めてのツアーのタイトルにもなったし、大好きだった愛犬が亡くなったことも重なって毎回泣きそうになりながら歌っています。ツアーでは必ずライブの最後に披露していたんですけど、ファンの方も泣くくらい私たちの思いが伝わっていて。音楽を通してこんなに人に気持ちが伝わるんだなと思いました。音楽に関する仕事をしていて一番うれしいことですよね。
──AYAMIさんは、1曲選ぶとしたらいかがでしょう?
AYAMI 印象に残っている曲でしたっけ……?
MIKU 考えすぎて、質問を忘れている(笑)。
──アルバムで思い入れのある曲ですね。
AYAMI 思い入れがある曲かあ。どうしよう……。
ARISU 選べない?
AYAMI うん……。
MIKU 全部語れちゃうもんね。
──NOAさんはどうでしょう?
NOA 私も個人的にめっちゃ好きなのは「Thanx a lot!」です。テーマは重たいんですけど、ぜひ歌詞を見てほしいですね。一番感情がむき出しになる曲です。
──AYAMIさんは選べましたか?
AYAMI 私も印象に残っている曲は「ハイフライフロウ」と「Thanx a lot!」なんですけど、SEがアルバムの1曲目に入っているのがすごくうれしかったです。ライブを観たことがある人は「きたきた!」という気持ちになるじゃないですか。デビュー当時からずっと使っているSEなので、みんなの気持ちが高まると思うし、もともと「いいSEだね」と言ってくれる人も多くて。歌がない曲で人の心を動かすことができるのはすごいことだと思います。
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宇宙から地球を見て曲を考えるYamaTo
- IVOLVE「BULLHANEUM」
- 2019年4月24日発売 / FIVERIDGE MUSIC
-
[CD] 3240円
FVRG-4101
- 収録曲
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- intro
- Thanx a lot!
- 何万回のリメンバ
- Wannabe
- Symphonic irony
- Parallel
- ロストパラダイス
- Humanoid Human
- Discovery
- テンプラ
- Sunny Summer Magic
- 哀ニハ哀デ
- Todo,No,Two,Mary
- 的なEasy
- ハイフライフロウ
- One
- IVOLVE(イヴォルブ)
- Party Rockets GTらが所属するエイトワンが手がける。AYAMI、ARISU、MIKU、NOAの4人からなるアイドルグループ。グループ名の由来は「IDOL」と「廻る、回る」を意味する「REVOLVE」を組み合わせた造語で、サウンドプロデュースは新進気鋭の作家YamaTo、衣装は人気アイドルを数多く手がける外林健太が担当している。2017年9月に東京・新木場STUDIO COASTで行われた「アイドル甲子園」にてお披露目された。2018年5月から3カ月連続でシングルを発表し、同月に東京・TSUTAYA O-nestで初のワンマンライブ「IVOLVE ONEMAN LIVE "Hacia el verano"」、10月に東京・WWWで2ndワンマンライブ「超絶戦闘集団 イヴォルブ」を開催した。2019年4月に1stアルバム「BULLHANEUM」をリリース。7月には東京・SOUND MUSEUM VISIONにて3rdワンマンライブを行う。
2019年4月24日更新