IS:SUEインタビュー|「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」からデビューまで、4人を紐解く1万字 (2/3)

ロールモデルは安室奈美恵、BLACKPINK、ビヨンセ…

──異なるルーツを持つ皆さんですが、アーティストを目指したきっかけと、目指すアーティスト像をそれぞれ教えてください。

RIN 私は小さい頃からダンスをやっていて、踊ることが大好きで。人前に立つ仕事をしたいなとずっと思っていました。高校生の頃にお客さんの前でパフォーマンスさせていただく機会が何回かあって、それで「元気になった」と言ってもらえたり、自分のパフォーマンスを褒めてもらえたことが本当にうれしくて。もっと大きな舞台に立ちたいと思い、歌は未経験だったけど、オーディションに応募しました。

RIN

RIN

──RINさんの歌声はとても魅力的ですが、歌は未経験だったんですね。

RIN 経験があったのはダンスだけでした。オーディション中のポジションもダンスだったし、集中して歌を練習する機会がなくて。所属することが決まってから本格的に習って、まだまだですが、歌うことがすごく好きになりました。理想とする方はたくさんいるんですが、アーティストで言ったらaespaさん。あとは安室奈美恵さんも、ライブで端から端まで走って歌うようなエネルギッシュな姿に昔からずっと憧れていますね。

RINO 私は姉がダンスをやっていて、生まれたときからその発表会を観に行く機会が多かったんです。ステージに立つお姉ちゃんが輝いて見えて、「私も表現者の1人になりたい」と思ったことをきっかけにボーカルを習い始めました。憧れているのはBLACKPINKのジェニーさん。BLACKPINKさんは1人ひとりのキャラクターが際立っていて、4人集まったときにグループとしてものすごい強さを発揮する。そんなグループに憧れています。

RINO

RINO

YUUKI 私もRINOちゃんと同じく、姉の影響でダンスを始めて。小さい頃からビヨンセさんやブルーノ・マーズさんなど、ダンスも歌もハイレベルにできる方々のライブ映像を観て感動しました。私もダンス以外で自分を表現できる方法を身に付けたいと思ったときに、夢がアーティストになることだと気付きました。目指すのは、やはりビヨンセさんのように、立っているだけで人が泣いたり笑ったりするような、ステージでの存在感があるアーティスト。歌やダンスはもちろん、表情1つで人の心を動かせるようなアーティストになりたいです。

NANO 私は友達に誘われて、中1のときにダンスを始めました。その頃E-girlsさんのことがすごく好きで、ライブを生で観たときに「私もこうなりたい」と思ったんです。ダンスを習っていたのは中学の3年間だけで、高校からは部活などで踊ることを続けていました。カラオケに行くのは好きだったので、友達とよく行ってましたが、私も歌を始めたのはオーディションからです。

──カラオケではどんな曲を歌っていたんですか?

NANO いろいろ歌いますが、流行している曲や、aikoさんをよく歌っているかな。理想とするアーティスト像は、特にこの人のように、というのはないんですけど、末長く愛されるグループになりたいです。

──ありがとうございます。皆さんのLAPONE GIRLSへの所属と、IS:SUEのデビュー決定は、音楽ナタリーのニュース記事で紹介した際も、アクセスランキング1位を記録するほど大きな反響がありました。ここまで話題を集めることは予想していましたか?

NANO こんなに反響があるなんてまったく思っていなくて、「うわあ」という感じでした。でも本当にうれしくて、すぐに感謝の気持ちがあふれました。

YUUKI 番組が終わってから時間も経っていたので、予想できない部分が大きかったです。あれほど多くの方が私たちに関心を持ってくださることがすごくうれしかったですし、驚きでした。

YUUKI

YUUKI

「またステージに立てるんだ」

──5月に幕張メッセとZOZOマリンスタジアムで行われた「KCON JAPAN 2024」にて、IS:SUEとして初のステージ(参照:IS:SUEが「KCON」で初のパフォーマンス披露!パワフルなデビュー曲に大歓声)が披露されました。私も現地で皆さんのパフォーマンスを拝見したのですが、完成度の高さにすごく驚きました。とても堂々として見えましたが、当日はどんな心境でしたか?

NANO 私はセットポジションに入ったら大丈夫なんですけど、それまでは緊張しちゃうタイプで。心の中では震えていました。

NANO

NANO

RIN ステージからファンの方の姿が見えて、ボードを持ってくれていたりする姿に、「またステージに立てるんだ」と泣きそうになりましたね。IS:SUEとしては初のステージ、さらに楽曲も初披露だったので、どういう受け取られ方をするのかな……と、緊張もすごくしました。でもパフォーマンスをしたら、めちゃくちゃアドレナリンが出て。最後はとにかく「楽しかった!」という記憶でいっぱいです。

RINO ステージに上がるまでは本当に緊張して「大丈夫かな」と思っていたんですが、実際に上がってファンの方と直接コミュニケーションを取っていたら「もっとこのステージにいたい」という思いがあふれてきました。初日のほうが長い時間ステージに立っていられたんですが、最終日のZOZOマリンスタジアムでは1曲のみのパフォーマンスだったので、「もっとこの大きなステージの上でパフォーマンスをしたいし、より長くファンの方々と交流したい」という気持ちが湧き上がりましたね。

YUUKI 初日は、「CONNECT」を披露してからすごくリラックスできて、「Drama」(aespaの楽曲のカバー)のほうがリラックスしてパフォーマンスできました。回数を重ねるごとにどんどん楽しめるようになって、最後のZOZOマリンスタジアムでは観客の方々とつながっている感覚を味わいながら、楽しんで舞台に立てましたね。

──オーディション中より歌もダンスもレベルアップしていて、相当な練習を重ねたのではと想像しました。韓国でトレーニングをしたそうですが、どんなレッスンを受けたんですか?

NANO 歌やダンス、ラップはもちろん、韓国語や英語などの語学、あとたまにヨガのレッスンがあったり……。本当にたくさんのレッスンを受けて、みんな成長して帰ってこられたと思います。

YUUKI ウォーキングのレッスンが印象的でした。私はこれまでの人生でヒールを履いた経験が数えるほどしかなかったんですね。ヒールを履くようなファッションを普段まったくしないので、全然うまくできなくて……どの筋肉に力を入れたらきれいに立てるかなど、いろいろ教えていただけて本当に新鮮な経験でした。ヒールによって自分の見え方が変わることがわかったので、もっと履いてみたくなりましたね。

──あとは、表情を巧みに変える細かな表現力も、オーディションの頃からグンと成長を感じました。そこも意識して練習されたんでしょうか?

RIN ダンスレッスンのときに先生から「表情も意識して踊れるようにならないとダメだよ」と毎回言われていたので、私は3人から表情のパターンをひたすら盗んでいます。普段からすごくよく見ています!

NANO そうなの? 知らなかった!

──確かにオーディション中のRINさんはハツラツとした表現が多かったので、IS:SUEになってから見せるクールな表情は新鮮でした。

RIN 「できてない」と思われたくなくて、「KCON」のステージではできるようになろうと、必死で研究しました。表情って、実力とは関係なく、研究したらすぐに身に付けられるものじゃないですか。でも今でも、がんばってカッコつけています(笑)。

NANO えらいなあ……マンネだなあ(笑)。

RINOとNANO。

RINOとNANO。

──「KCON」のステージでもRINさんは「3人のお姉さんたちから日々いろんなことを盗んでいます」と話していましたよね。ほかにメンバーから刺激を受けていることはありますか?

NANO もう、挙げきれないくらいありますね。刺激は受けまくりです。

YUUKI 私は、みんなの美意識の高さにいつも刺激を受けています。共同生活を始めてから特に痛感しました。あとは、私もみんなの表情や仕草を真似することが多くて。私はずっとダンスにおいて体をカッコよく見せることだけを学んできて、アーティストとして自分自身を魅力的に見せる表現方法をあまり知らなかったんです。3人は本当に、自分をよく見せる方法を知っているんですよね。同じレッスンを受けて同じ振付を踊っても、全然違う見え方をする。そのたびに「この子のこの表情、自分も今度フリーで取り入れてみよう」と考えたりしています。

YUUKIとRIN。

YUUKIとRIN。

RINO 私は技術面はもちろん、人間性にもすごく影響を受けています。共同生活をしていると、すごく心がきれいだなと思ったり、相手を気遣う伝え方に感動したり……みんなそれが自然にできている子たちで。「すごいな」と思いながら、自分もよりよい人間になれるように意識しています。

NANO RINOもまったく同じだよ。

RINO (照れながら)いえいえ。もっと勉強して、自分の思いをうまく伝えられるようになりたいです!