音楽ナタリー Power Push - アイドルネッサンス

2015年、勝負の夏。純白の7人が巻き起こす名曲ルネッサンス

「君らは無人島の田舎者だからねー」

──これまで活動してきた中で、自分たちでここは成長したなという自己評価できるのはどういうところですか?

百岡古宵

百岡 MCは最初の頃よりはできるようになったと思います。最初は「うん、うん」ぐらいしか言えなくて。最初の頃はMCが反省だらけだったよね。

新井 フリートークがわざとらしい(笑)。

橋本 誰かがこう言ったらこう返して……。

宮本 まいながボケたら私がツッコんで……。

石野 セリフまで書いてあった(笑)。

──MCの台本を用意してステージに挑んでいたんですか。

比嘉 全部通して覚えてるから、1人が忘れちゃったらシーンみたいな(笑)。

石野 臨機応変さが全然なかったね。

──今は台本なしでしゃべれるようになったと。

宮本 必要な単語さえ決めてあれば、それを自分の言葉に変えられるようにはなりました。

アイドルネッサンス

──MCもパフォーマンスも、もちろん成長はしていると思うんですけど、アイドルネッサンスを見ているとほかのグループとは比べ物にならないぐらい、おぼこい人たちだなーと感じるんですね。

一同 おぼこい!?

──純真無垢というか、スレてないというか。いつの時代かわからない山奥の生徒数の少ない学校から、教室ごとタイムスリップしてきたような印象があるんですよ。

宮本 歌の先生にも「君らは無人島の田舎者だからねー」って言われます(笑)。

石野 こよちゃん(百岡)、昨日のライブの特典会でもファンの方から「田舎者だ」って言われてたよね。

百岡 言われましたね。髪型とセーラー服の感じが田舎者だって。

宮本 私たち髪の毛を巻いたりもしないから。

新井乃亜

新井 皆さんからおぼこいって思われてるんですかね? 私たち。ファンの方がどういう印象を持ってるのかすごく知りたいです。

──まだ始動から1年半だからわかんないですけど、これから変わっていく可能性もありますよね。現代的で都会的なグループに。

宮本 いっそこのままでもいいです(笑)。それがアイドルネッサンスらしさだったら、変わらないでいたい。

“グサグサ刺さる”大江千里の歌詞

──T-Palette Records第1弾シングルが「YOU」(2015年3月発売)、そして第2弾の今作が「夏の決心」と、奇しくも2作連続で大江千里さんの曲がシングルになりましたが、これは何か意図があるんですかね。

左から百岡古宵、比嘉奈菜子、石野理子。

宮本 曲を選んだのはスタッフさんなので詳しくはわからないですけど、大江千里さんの曲とアイドルネッサンスって、なんかいい感じにマッチする気がします。

石野 大江さんの曲は歌っていて共感できる部分がたくさんあるので、気持ちが入りやすいです。

宮本 グサグサ刺さる歌詞が多いです。

橋本 グサグサ(笑)。

──例えばどんなところがグサグサ刺さりましたか?

宮本 言葉の選択の仕方がすごいと思うんですよ。普通は歌詞の中にコンコースとかラジオ体操とか二重飛びとか玉ねぎとか、めったに出てこないと思うんです。

比嘉奈菜子

新井 夏休みの楽しくて切ない感じを、玉ねぎとかを使って表現するのがすごい。

比嘉 かぼちゃじゃないんだよね。玉ねぎなのがいいんだよ。

──皆さんが持っているおぼこさが、過去に存在した曲を歌うときに呼び起こす記憶を増幅させる装置としても機能していると思うんですね。例えば「夏の決心」は、僕にとっては大江千里さんの曲としてなじみのある曲ですけど、おぼこい皆さんが「夏休みはやっぱり短い」と歌うことにより、実際の記憶と架空のノスタルジーが複雑に絡まって。

一同 へえー。

──夏休みというモチーフ自体が大人にとってはノスタルジーの強いものなので。皆さんにとっても、アイドルネッサンスを始めてから夏休みの意味合いも変わってきたんじゃないでしょうか。

石野 変わりました。一昨年の夏休みと比べたら、去年の夏休みはすごく短かった。

宮本 ただでさえ短いのにね。

比嘉 「夏の決心」のサビを歌うときは涙が出そうになる(笑)。ホント短い!って。

夏の名曲ルネッサンス

──カップリングの「Happy Endで始めよう」は大滝詠一さんの曲ですが、これは以前から歌っていた「夏の決心」と違って最近になって加わったレパートリーですよね。

百岡 最近の定期公演で1回披露しただけですね。この曲は聴くだけで幸せな気持ちになります。

比嘉 この曲も夏が全部詰まってて、1番と2番と3番でちょっとずつ歌詞の意味合いが違っていて、全部が合わさると夏らしさが全部出ているのがいいなあと思います。

橋本佳奈

橋本 リハーサルを長い時間やって疲れてるときも、イントロの「……ダダダダダダ」が聞こえてくると……ああーもう元気になります!

一同 あはははははは(笑)。

橋本 無性に元気になる。

宮本 音も振り付けも楽しくなっちゃう感じで、フッフー!みたいな(笑)。

──そしてもう1つのカップリングが「Dear, Summer Friend」ですけど、同じ真心ブラザーズでももう1つのレパートリー「どかーん」とは大きく違う、めちゃめちゃさわやかなソウルミュージックですよね。

石野理子

石野 個人的にはカップリングじゃなくメイン曲として出したかったくらい好きです。歌詞もいいけど、メロディがすごくいいんですよ!

新井 歌詞を聞かなくてもメロディだけで涙が出るくらいいい!

百岡 原曲を聴いたときに「はあああっ!」ってなったよね。

石野 Bメロのところに「よく見せてくれよ もっと知りたいんだ 君のことを」ってあるんですけど……。

橋本 そこ! そこ!

石野 そこのメロディ、プラス歌詞が……。

左から新井乃亜、橋本佳奈、南端まいな。

橋本 歌詞! 最高っ。

石野 最高なんですよ!

比嘉 しかも歌詞がしりとりになってるんですよ。しりとりであんないい歌詞ができるなんて……。

新井 しりとりをやると決めてあの歌詞になったのか、歌詞を書いてたらだんだんしりとりになったのか、どうやって作ったのか知りたい。

──そのすごいという気持ちや歌詞の疑問は、事務所の先輩でもある真心のお2人には伝えてないんですか?

石野 まだなんですよ。お会いしたら絶対伝えたいです!

ニューシングル「夏の決心」 / 2015年7月28日発売 / T-Palette Records / TPRC-0131 / 1512円
「夏の決心」
「夏の決心」
「夏の決心」
収録曲
  1. 夏の決心
  2. Happy Endで始めよう
  3. Dear, Summer Friend
  4. 夏の決心(instrumental)
  5. Happy Endで始めよう(instrumental)
  6. Dear, Summer Friend(instrumental)
“二度目の夏を駆け抜けるネッサンス”
~「夏の決心」レコ発巡り~
2015年7月28日(火)東京都 タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO
START 18:30
2015年7月29日(水)神奈川県 タワーレコード横浜ビブレ店
START 19:00
2015年7月30日(木)東京都 タワーレコード錦糸町店
START 19:00
2015年7月31日(金)東京都 タワーレコード新宿店7Fイベントスペース
START 18:30
“二度目の夏を駆け抜けるネッサンス”
~関東六県 レコ“初”巡り~
2015年8月11日(火)神奈川県 ラスカ平塚3Fウエルカムデッキ
[第1部]START 16:30
[第2部]START 18:30
2015年8月12日(水)茨城県 イオンモール水戸内原1Fメインコート
[第1部]START 16:30
[第2部]START 18:30
2015年8月13日(木)埼玉県 ららぽーと富士見1F屋内広場
[第1部]START 16:30
[第2部]START 18:30
2015年8月14日(金)栃木県 ララスクエア宇都宮1F正面入口外特設ステージ
[第1部]START 16:30
[第2部]START 18:30
2015年8月15日(土)千葉県 イオンモール幕張新都心グランモール1F屋外グランドスクエア
※複数公演予定
2015年8月16日(日)群馬県 LABI1高崎
※複数公演予定
アイドルネッサンス

アイドルネッサンス

ソニー・ミュージックアーティスツ設立40周年を機に立ち上げた初のアイドルプロジェクトとして2014年1月に始動。候補生13名でスタートし、同年5月より橋本佳奈、宮本茉凜、百岡古宵、石野理子、南端まいな、比嘉奈菜子、新井乃亜の7名が正式メンバーとなった。古今の名曲を独自の歌とダンスで表現する“名曲ルネッサンス”をテーマに活動し、同年7月にはBase Ball Bearのカバー「17才」、11月には東京スカパラダイスオーケストラと村下孝蔵のカバー「太陽と心臓 / 初恋」を自主制作シングルとしてリリース。12月よりタワーレコードのアイドル専門レーベルT-Palette Recordsに所属し、2015年3月に初の全国流通盤となるシングル「YOU」を発表した。同年5月には東京・AKIBAカルチャーズ劇場にて結成1周年記念ライブ「アキバで1周年を感謝するネッサンス!!」を開催。7月にT-Palette Records第2弾作品となるニューシングル「夏の決心」をリリースした。