ナタリー PowerPush - HOME MADE 家族

10年来の旧友同士が爆笑クロストーク

女性が書く歌詞は男性からはなかなか出ない

──歌詞はどんな思いから書いたんですか?

MICRO 僕らが出会った頃は、自分たちはハタチそこそこだし、彼女も10代で、恋に恋してるような年頃だったと思うんです。でも、今、わりと大人になって、これが愛と呼べるものなんじゃないかって思えるものに出会える年齢にもなったなと思って。そんな自分たちが今歌って形になるものを作りたいなと思ったんです。で、まずは僕らでテーマとか軸になる部分を決めて、サビも僕らが作って制作に入ったんです。

──作詞するときにテーマにしていたのは?

MICRO

MICRO サビに出てくる、「わかりかけた愛の意味がずっと続いていきますように」っていうのをテーマにしてたんです。でも、制作していく中で、サビのメロディや歌詞はOOJAが新しく作ってきてくれたんですよ。それが斬新だったし、彼女は自分のオリジナリティをわかってる人だなって改めて気付かされましたね。

Ms.OOJA このメンバーでやるとなったら、4人で作品を作りたいっていう思いが強かったんですよ。だから、最初に渡されたテーマを1回自分の中で飲み込んで、3人が作った歌詞を読んで、自分だったらどういうふうに歌うかな?って考えて、ちょっと歌詞を変えさせてもらったんです。今、ミックン(MICRO)が言ったような大人の愛の歌っていうコンセプトだったんで、元々の歌詞にあった良い部分は残しつつ、そこに私の言葉を融合できたらなと。男目線対女目線という歌だと思ったので、より女性らしさというか、女性からの観点を表現したいなと思ったんです。

──ご自身が歌うサビにはどんな情感を込めたかったですか?

Ms.OOJA 優しさとか愛情。どちらかというと、これは幸せな歌だと思ったんですよ。すれ違いの切なさも描かれてるけど、「この人だ!」と思える人に出会えた喜びとか、そういうのがこの歌には表現されてると思ったんです。

KURO 僕らが書いたサビの案は、どちらかというと切なかったんですよ。心苦しい感じが前に出てた。だけど、OOJAが作ってきたほうは気持ちが前に向いてたんですよね。女性が書く歌詞って男性からはなかなか出ないものだなってつくづく思い知らされました。女性の気持ちになって一生懸命書いたつもりだったんですけど、一蹴された。

メロウチューンだけど踊れる曲にしたかった

──メロウなミッドテンポの曲ですが、歌詞に描かれている希望や明るさはビートからも感じられました。

Ms.OOJA 私も、メロウなんだけどライブで映えそうな曲だなと思いましたね。手を左右に振れる感じがあって、HOME MADEがライブで歌ってる絵がすぐ想像できました。

U-ICHI 最初に藤本(和則)さんからもらったラフなトラックは、わりと“置きに行ってる”感じだったんですね。でも、もっと前に出る感じというか、ノれるものにしたいなと思ったんですよ。僕らがこういうテーマのミディアムテンポの曲をやるときは、置きに行ってるものばかりをやってる印象が僕の中にあって、最初のままだと今までとあまり変わらないなと思って。しかも、その頃ちょうど、自分たちの音ってもっと素直に首を振れるものでしょ、っていう話をしてたところだったんですよ。

MICRO ツアー中の鹿児島のホテルでね(笑)。

U-ICHI そう。だから、鹿児島のホテルで僕がビートを打ち込んで、藤本さんに「こういう感じのビートにしたいです」って戻して。そこからさらにブラッシュアップしていったんです。

KURO 今までのメロウチューンって踊れなかったんですよね。だから、メロウチューンなんだけど、ちゃんと踊れるものにしたいねっていう話し合いをしていて。そうなるとリズム周りは気をつけようっていう話をしてたんです。

ビデオクリップは連動性がコンセプト

──ビデオクリップはどんなコンセプトで撮ったんですか?

KURO 監督がバタフライエフェクトをテーマにしていて。 それぞれの場所に連動性があるものを作ろうっていうコンセプトだったんですよ。だから、誰かが手を挙げたら違う場所にいる誰かの目線がそこに向くとか、場所は離れてるけど目線はクロスしてるとか、そこが見どころですね。あと、画面を上下に分割していて、今までにあまりない画面割りになっているところも気に入ってます。

MICRO それから、OOJAの映像、強くないですか? OOJAの目力の強さ! 撮影中もOOJAの目に見入っちゃいましたから。

KURO どこで覚えたの、その目線?って思いましたもん(笑)。

──撮影中にハプニングなどはなかったですか?

Ms.OOJA ハプニングはなかったですけど、私は撮影の空き時間にすごく美味しいつけ麺屋さんに行きました。OOJAチームで食べに行って、帰りに門前仲町で甘味を食べてたら「早く戻ってこい!」って呼び出されて(笑)。

KURO こっちチームはレコード会社のディレクターに鳥のうんこがかかってました(笑)。

MICRO 撮影中、iPhoneをいじってたら、うんこ落とされててね(笑)。

U-ICHI 「うわ、雨降ってきた」とか言ってたんですよ。そしたら、それは鳥のうんこだったっていう。

KURO で、「KURO、KURO!」って呼ばれて。俺、これから撮影だって言ってるのに、一生懸命、彼についたうんこ取ってましたもん(笑)。

ニューシングル「Love is... feat. Ms.OOJA」 / 2012年8月8日発売 / Ki/oon Music

CD収録曲
  1. Love is... feat. Ms.OOJA
  2. メモリーレーン
DVD収録内容
  1. U-ICHI監督による「メモリーレーン」ミュージックビデオ
HOME MADE 家族 presents HOTな家族の夏祭り!
~水着なの?浴衣なの?ねぇどっちが好きなの?!~

2012年8月11日(土)
東京都 日比谷野外大音楽堂
OPEN 16:30 / START 17:30

<出演者>
HOME MADE 家族 / SEAMO / 九州男 / Ms.OOJA / Da-iCE(オープニングアクト)

家族 Fes. 2012

2012年10月13日(土)
愛知県 ラグーナ蒲郡ラグーナビーチ
OPEN 10:30 / START 12:00

<出演者>
九州男 / SEAMO / つるの剛士 / HOME MADE 家族 / Ms.OOJA / lecca / and more

HOME MADE 家族

HOME MADE 家族(ほーむめいどかぞく)

1996年に結成された2MC(MICRO、KURO)+1DJ(U-ICHI)スタイルのユニット。インディーズでの活動を経て、2004年5月にアルバム「Oooh!家~!」でメジャーデビュー。2005年の3rdシングル「サンキュー!!」をはじめ「少年ハート」「サルビアのつぼみ」などのスマッシュヒットを連発し、全国区のブレイクを果たす。2009年には、グループとしての夢だった日本武道館単独ライブを実現。2010年10月には地元愛知で初の主催野外フェス「家族 Fes. 2010」を成功させた。2010年にはアメリカ、2011年には台湾でのライブを敢行し、2011年9月リリースのアルバム「AKATSUKI」は台湾でもリリースするなど、海外での活動も積極的に展開している。2012年8月、Ms.OOJAをフィーチャリングゲストに迎えたシングル「Love is... feat. Ms.OOJA」をリリース。同年10月には3回目の開催となる「家族 Fes. 2012」を行う。

Ms.OOJA(みすおおじゃ)

1982年10月28日生まれ、三重県四日市市出身の女性シンガーソングライター。17歳の頃より地元の三重県を中心に音楽活動を行い、卓越した歌唱力とパワフルなライブパフォーマンスで注目を集める。2011年2月、シングル「It's OK」でメジャーデビュー。この曲はさまざまな着うたチャートで上位を席巻し、彼女の名前を全国に知らしめた。同年6月には1stアルバム「VOICE」をリリース。2012年5月に発売した2ndアルバム「HEART」も現在大ヒット中。