ナタリー PowerPush - HOME MADE 家族

10年来の旧友同士が爆笑クロストーク

今年5月にシングル「気分はまるでJackpot!」を発表したHOME MADE 家族が早くも新曲「Love is... feat. Ms.OOJA」をリリースした。シングルで初めて女性アーティストをゲストに招いたこの曲は、幸せな未来を願うカップルを描いたラブソング。切なさをちょっぴり漂わせながら、確かな愛を見つけたときの喜びを伝えてくれる、優しさに包まれたミッドナンバーだ。

今回は10年来の親交があるというMs.OOJAを迎え、新曲の制作背景をクロストーク。メンバーのU-ICHIがビデオクリップを初監督したカップリング曲「メモリーレーン」の舞台裏についても話を訊いた。気心の知れた4人の、笑いが絶えない対談をお届けする。

取材・文 / 猪又孝 撮影 / 高田梓

あの頃の仲間ってみんなすげえな

Ms.OOJA

──2組は、いつ頃、どんなきっかけで出会ったんですか?

Ms.OOJA もう10年以上前ですね。私は元々三重県で活動していたんですけど、その頃に出会っていて。

MICRO(MC) 僕らが三重のイベントにお邪魔したときに、いろんなグループと共にOOJAも出ていて、そういうところから仲良くなっていったんだよね。彼女も名古屋のイベントにいっぱい出てたし。

KURO(MC) 当時はまだ17歳とか、それくらいだったんだよね。でも、当時から歌は飛び抜けてうまかったんですよ。本当うまかった。

Ms.OOJA ありがとうございます。

MICRO ラッパーはとにかく多かったけど、シンガーは周りにあんまりいなくてね。で、野郎がたくさんいるから女の子は輪に入りにくかったりするじゃないですか。でも、彼女は当時からフロントマン気質がすごくあって。

KURO とにかく堂々としてたんですよ。昔から態度がデカいっていうか(笑)。

──頭ひとつ抜き出ていたと(笑)。

Ms.OOJA 実際、身長も高いですから(笑)。

──HOME MADEの3人は、メジャーデビューしてからのOOJAさんの活躍ぶりをどう見てました?

U-ICHI(DJ) 「また行ったか!」みたいな感覚ですよね。SEAMOとかnobodyknows+とか、あの頃名古屋で活動してたみんな含めてですけど。

──5月にOOJAさんがリリースしたアルバム「HEART」はオリコンデイリーチャートで1位を獲得しましたしね。

KURO そう。あの頃の仲間ってみんなすげえなって思いました。元々僕はOOJAのインディーズ時代の曲もYouTubeで観て、カッコいいなと思ってたんですよ。女の子のシンガーって弱さを武器にしがちだけど、OOJAは女の強さを前面に出してるなっていうのを感じてたから。その辺の女性シンガーとはひと味違う、とは思ってたんです。

MICRO で、去年の夏に逗子の「音霊」のイベントで一緒になったんですよ。OOJAの出番は最初のほうだったんですけど、久しぶりにライブを観たくて、客席の隅っこで観てたんです。そしたら、僕の記憶にあったOOJAのライブと全然違ってたんですね。お客さんの引き込み方とかパフォーマンスとか歌のスキルとか格段に上がってて、「ビールとか飲んでる場合じゃねえ」っていうくらいにキタんですよ。これはヤバイと思って。昔の仲間とこういうところで出会って刺激をもらうってすげえいい日だなと思ったし、そこから急遽、去年の「家族Fes.」にも出てほしいってお願いをしたんです。それを境に、またいろんなところで会うようになって関係性が濃くなっていったんですよね。

リリースをずらしてでもOOJAと一緒にやりたかった

──今回の「Love is... feat. Ms.OOJA」は、どんなふうに制作が始まったんですか?

MICRO とっかかりは「AKATSUKI」のツアーをやってるときだったから、1月か2月くらいですね。僕らは女性をフィーチャリングした曲をシングルで出したことがないから、まずはいろいろな女性シンガーを想定してデモを作ってみようと。そうしていく中で、OOJAとこういう曲をやったら成立するんじゃないかっていう案ができたんです。で、当初はこのシングルを5月くらいに出そうと考えてたんですが、OOJAにオファーしてみたら、そのプランだとスケジュール的に難しいって言われて。

Ms.OOJA 私のアルバムのタイミングだったんですよ。「HEART」の制作とキャンペーンで、本当死にそうになってて(笑)。

MICRO じゃあ、僕らも1回リリースプランを見直そうと。それでもいいから、一緒にやれたらうれしいっていうリクエストをしたんです。

Ms.OOJA リリースをずらしてでも、っていうふうに言ってくれて本当にうれしかったですね。3人は覚えてないかもしれないけど、10年前に出会った頃、何かのイベントで「一緒に曲をやろうよ」って勇気を出して私から言ったことがあるんです。まあ、さらっと流されましたけどね(笑)。3人は酔っ払ってたから覚えてないかもしれないけど(笑)、それが10年を経てこうして形になったんだなと思って、すごく感慨深かったんです。

──前作「気分はまるでJackpot!」は縦ノリのハイテンションナンバーでしたが、今回は横揺れのミッドナンバーに仕上がりました。180度異なる方向性ですが、そうした変化も当初からの狙いだったんですか?

MICRO そうなんです。正直にいうと、最初は「気分はまるでJackpot!」と、今回の曲を2枚同時にリリースしようっていうプランだったんですよ。全然タイプの違う2曲をリリースして、僕らの面白さを伝えようっていうコンセプトだったんです。でも、僕らの中で、そういうコンセプト云々よりも、「OOJAと曲を作りたい」っていうほうのプライオリティが高かったんで、こういう流れにしたんです。

ニューシングル「Love is... feat. Ms.OOJA」 / 2012年8月8日発売 / Ki/oon Music

CD収録曲
  1. Love is... feat. Ms.OOJA
  2. メモリーレーン
DVD収録内容
  1. U-ICHI監督による「メモリーレーン」ミュージックビデオ
HOME MADE 家族 presents HOTな家族の夏祭り!
~水着なの?浴衣なの?ねぇどっちが好きなの?!~

2012年8月11日(土)
東京都 日比谷野外大音楽堂
OPEN 16:30 / START 17:30

<出演者>
HOME MADE 家族 / SEAMO / 九州男 / Ms.OOJA / Da-iCE(オープニングアクト)

家族 Fes. 2012

2012年10月13日(土)
愛知県 ラグーナ蒲郡ラグーナビーチ
OPEN 10:30 / START 12:00

<出演者>
九州男 / SEAMO / つるの剛士 / HOME MADE 家族 / Ms.OOJA / lecca / and more

HOME MADE 家族

HOME MADE 家族(ほーむめいどかぞく)

1996年に結成された2MC(MICRO、KURO)+1DJ(U-ICHI)スタイルのユニット。インディーズでの活動を経て、2004年5月にアルバム「Oooh!家~!」でメジャーデビュー。2005年の3rdシングル「サンキュー!!」をはじめ「少年ハート」「サルビアのつぼみ」などのスマッシュヒットを連発し、全国区のブレイクを果たす。2009年には、グループとしての夢だった日本武道館単独ライブを実現。2010年10月には地元愛知で初の主催野外フェス「家族 Fes. 2010」を成功させた。2010年にはアメリカ、2011年には台湾でのライブを敢行し、2011年9月リリースのアルバム「AKATSUKI」は台湾でもリリースするなど、海外での活動も積極的に展開している。2012年8月、Ms.OOJAをフィーチャリングゲストに迎えたシングル「Love is... feat. Ms.OOJA」をリリース。同年10月には3回目の開催となる「家族 Fes. 2012」を行う。

Ms.OOJA(みすおおじゃ)

1982年10月28日生まれ、三重県四日市市出身の女性シンガーソングライター。17歳の頃より地元の三重県を中心に音楽活動を行い、卓越した歌唱力とパワフルなライブパフォーマンスで注目を集める。2011年2月、シングル「It's OK」でメジャーデビュー。この曲はさまざまな着うたチャートで上位を席巻し、彼女の名前を全国に知らしめた。同年6月には1stアルバム「VOICE」をリリース。2012年5月に発売した2ndアルバム「HEART」も現在大ヒット中。