筋肉、プロテインから広がるHNIBの戦略
──さまざまな曲がある中で、シンプル、あるいはパワーというキーワードを貫いたアルバムだという気がします。ところで、先行公開された「POWER」のMVを見ましたけど……あれって筋トレの推奨ビデオかなんかですか?
IKEPY はははは!(笑) 確かにひたすら筋トレをしてましたよね、僕は。
──アルバムジャケットのアートワークにしろ、「聴くプロテイン」というキャッチコピーにしろ、ここまで振り切っちゃっていいものなんでしょうか?
IKEPY 僕はいいんですけどね。ほかのみんながどう思ってるかは……。
DAIKI 僕はプロテインを飲んだことすらないですけど。
TJ 僕は一時期、プロテインにちょっとハマってた。骨折してたときに飲んでて。骨にいいのかどうかはわからないけど(笑)。筋トレしなくても「なんかやってる感」があったんでとりあえず。
──それこそ「HNIBってどんなバンド?」と聞かれたときに、筋肉とかプロテインとか、そういう言葉が返ってくるようになっていますよね。それについてはどうなんでしょう?
MAKOTO それはもう、IKEPYが昔よりも明らかに肉体派の体格になってきてるんで(笑)。腕だけじゃなくてフロントとかも露出するようになってるし、うちはIKEPYの体を打ち出すしかないだろう、と。
IKEPY 僕としてはその期待に応えるしかないですね。さらに磨きをかけていきたい。もう1人ぐらいそういうメンバーがいてもいいかも、とは思うけど。TJは運動とかそういうことに関して根性があるから、いいかもしれない。
TJ こう見えて僕、卓球がすごく強いんですよ。IKEPYと一緒に走ってたこともあるし。
MAKOTO と言うわけで、2人目のマッスル候補はTJだと書いておいてください(笑)。
TJ 最近ちょっと太ってきたんで、がんばります(笑)。
──アルバムを重ねていくごとにメンバー写真の露出度が高まったりして(笑)。あんまり体作りとか運動とかのイメージがないDAIKIさんやMAKIさんは、こうしたイメージには抵抗ないんですか?
DAIKI ふと気付いたらメンバーでヒゲが生えてないのは僕とMAKIだけですからね。いつの間にか、モサいバンドって呼ばれるようになってる(笑)。
MAKI ただ、誰にでもわかるような単語が付きものになっているのは、すごく強みでもあると思ってます。「HNIBって知ってる?」「ああ、筋肉でしょ」って会話が成り立つようになるわけで。つまり筋肉というキーワードでこのバンドのことが認知されるわけですよ。ならばそれは、どこかのタイミングで実際にHNIBの音を聴くきっかけにもつながるはずで。
TJ すごいこと言いますね。素晴らしい!
──さすが先輩(笑)。IKEPYさんはそういったバンドのイメージを背負うことに重荷を感じることはないですか? 筋肉は維持していかないといけないですし。
IKEPY 楽しみながらやれてるんで重荷を感じたことはないですね。「さらにやってやるぞ」と言う気持ちしかなくて。しかもトレーニング歴が長くなるにつれて、レベルも上がってきてるんですよ。効率よく体を鍛えることもできるようになってきてるし。
──理想に近付くルートを描きやすくなっていると。ちなみにどういう姿が理想なんですか?
IKEPY 理想ということになると……やっぱ大会レベルかな。
TJ 大会、行っちゃう? うちらも観に行ける?(笑)
IKEPY 実際に出る出ないは別として、そういうレベルに近付けたらいいな、とは思いますね。
──秘めた野望が明かされましたね。そちらの大会はさておき、このバンドが目指すべき舞台というのもあるはずですよね? このアルバムが出たあと、特にワンマンライブに変化が見られることになるでしょうし。
MAKOTO 変わってきますよね、確実に。1回のライブを通しての起承転結であるとか、強弱であるとか。いろんな曲が新たにできたことで、昔のワンマンとはだいぶ違ってくると思います。このアルバムが完成して、いろんな人にとってHNIBの入口になり得る曲ができました。もちろんアルバムとして作っているわけだけど、ストリーミングサービスとかで聴いてくれる人もたくさんいるはずで。そこで、どの曲から聴いてもらってもそれぞれがシングルカットできるように成り立っていると言うか、とにかくどの曲も濃いので。アートワークについても、スマホの小さい画面で見てもインパクトのあるものを目指したし。
──なるほど。そしてこのアルバムを引っさげて、より広い世界を目指していくんですね。
MAKOTO そうですね。IKEPYはテレビにも出て行きたいって言ってるくらいだし。
IKEPY それこそ「筋肉バンドマン特集」とかあれば、喜んで出ます(笑)。
──特集を組めるほど、ほかにそういう人がいるのかという問題がありますが。
DAIKI 確かに、すぐにネタが尽きそう。
MAKOTO それはさておき、せっかくオーバーグラウンドでこういう音をやる選択肢を選んだので、先入観なしで聴いてもらえる場をどんどん作っていきたいですね、自分たちのパワーで。先入観を取っ払って聴いてもらえれば、初めて聴く人にも絶対に何かしら発見があるはずなんで。
- HER NAME IN BLOOD「POWER」
- 2018年4月4日発売 / Warner Music Japan
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[CD]
2808円 / WPCL-12856
- 収録曲
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- POWER
- DARK
- KATANA
- SAVIOR
- MASK
- KINGSLAVE
- IDENTICAL
- CALLING
- FALLEN
- FORSAKEN
- SIMPLE THINGS
- HER NAME IN BLOOD「FULL POWER TOUR 2018」
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2018年5月4日(金・祝)宮城県 仙台MACANA
<出演者> HER NAME IN BLOOD / NOISEMAKER2018年5月10日(木)愛知県 CLUB UPSET
<出演者> HER NAME IN BLOOD / 打首獄門同好会2018年5月11日(金)大阪府 soma
<出演者> HER NAME IN BLOOD / ANOTHER STORY2018年5月13日(日)福岡県 Queblick
<出演者> HER NAME IN BLOOD / GYZE2018年5月17日(木)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
<出演者> HER NAME IN BLOOD
- HER NAME IN BLOOD(ハーネイムインブラッド)
- IKEPY(Vo)、DAIKI(G)、TJ(G)、MAKOTO(B)、MAKI(Dr)からなるメタルコア / ラウドロックバンド。2008年に活動を開始し、BEFORE MY LIFE FAILSとスプリットCDをリリース。同年開催された「Taste Of Chaos 2008 in Japan」への出演を経て、全国各地でライブ活動を展開していく。2010年に1stフルアルバム「DECADENCE」を発表。以降、数多くの海外アーティストの来日公演でサポートを務めるほか、「SCREAM OUT FEST」など大型イベントにも出演した。2013年末から2014年初頭にかけては、中国でのフェス出演を含むアジアツアーを実施。2014年4月にフルアルバムとしては約4年ぶりとなる「HER NAME IN BLOOD」をリリースし、同年5~9月に全国ツアー「RETURN OF THE BEAST TOUR 2014」を行った。2015年6月にWarner Music Japanよりメジャーデビューすることを発表し、9月にミニアルバム「BEAST MODE」をリリースした。10月にはデビュー作のレコ発ツアーをスタートさせたほか、アメリカで行われたSlipknot主催のライブイベント「KNOTFEST 2015」に出演し、Judas Priest、Korn、Mastodonらと競演。11月にはオジー・オズボーン主催によるライブイベント「Ozzfest Japan 2015」に参加した。2016年9月にフルアルバム「BAKEMONO」をリリースし、11月に初のヨーロッパツアーを行った。12月に前任ドラマーUmeboが脱退。2017年4月に新ドラマーとしてMAKIが加入した。5月に5曲入りCD「FROM THE ASHES」を発表。その後、「Resurrection Tour 2017」を開催したほか、Megadeth、Anthraxの来日ツアーや、「SATANIC CARNIVAL’17」などに出演した。2018年4月にMAKI加入後初のフルアルバム「POWER」をリリース。同月に香港でライブを行い、5月より「FULL POWER TOUR 2018」を開催する。
AG(Vo / NOISEMAKER)
初めてこのアルバムを聴いたとき、正直歌いまくっててビックリした。何故かというとシャウトばかりしてるVoは大抵歌えない人多いけど、、IKEPY歌えるんかいー!(笑)
あの男は筋肉だけではない←失礼
バンドが新たな挑戦をしたり、フィールドを広げてく瞬間は聴いてるこっちもワクワクする。そしてタイトルやMVのコンセプト、メンバーのキャラもここまで濃いバンドはいないんじゃないかな?(笑)
メタルの申し子HNIBが返り咲いた今、ここからどんな快進撃を見せてくれるのかとても楽しみ!
最高です。リリース本当におめでとう!!
junko(B / 打首獄門同好会)
まさにこの5人にしてHNIB! 最重量級暴走トラックの疾走感と耳に残るフレーズたち! 全部の音がキモチいいとこで完全合致! もう、こんなん、フロアで頭振るしかない!!!!!
ANOTHER STORY
(某イベントのMCにて)
IKEPY「誰が一番ビーストか決めようぜ!」
METALを愛し、METALに導かれ、METALを唱えるバンド、「HER NAME IN BLOOD」
攻撃的で重厚感のある楽曲や派手なライブパフォーマンスはもちろんの事、彼らの武器は人柄にもあると思います。
簡単に言うと5人全員がとにかくめちゃくちゃいい人、そして仲良し。
(営業妨害だったらすみません笑)
でもそれがバンドのよさとしてすごく前に出てると思います。
細かく説明するのは難しいので詳しくはLIVEを観てもらえればすぐに解ります。
全力でMETALをやってる彼らを見たら「あ、いいバンドだ」と。
あとはTJですかね笑
これからもお互い切磋琢磨してがんばっていけたらと思います。
そして一番ビーストなのはIKEPYで大丈夫です。
Ryoji(Vo, G / GYZE)
POWER!…名前の通り力強いHNIBサウンドには圧巻!
特にアメリカンな切なさ満点のラストナンバーの「SIMPLE THINGS」に涙腺が崩壊!