GO TO THE BEDS チャンベイビー / PARADISES キャ・ノン|WACKの一員になった2人

お客さんのいるライブは楽しい

──お二人のお披露目ライブは4月末から5月頭にかけて行われ、それぞれ有観客の予定でしたが、無観客配信に急遽変更になりました。

キャ・ノン(PARADISES)

キャ・ノン 最初は無観客になると聞いて、ファンに会えないことがすごく悲しかったんですよ。チケットをすでに持ってた人は直前でライブに行けなくなって悲しい思いをしたと思います。無観客ライブはニコニコ生放送さんで生配信していただいたのでプラスになったと考えていますけど、お披露目ライブ後のツアーでお客さんの前で立ったときと比べると、同じライブでも別物でしたね。

──お客さんの前のときはどうだったんですか?

キャ・ノン ライブそのものがより楽しかったです。最初の有観客ライブは1日3回公演あって、もしこれが無観客だったら絶対3回もやり続けられなかったと思います。お客さんがいるからステージに立ち続けられるんだなって。

チャンベイビー 私はお披露目ライブまでは、その最初の日を成功させられるのか不安でした。緊急事態宣言が出そうになって、お客さんを入れるのか入れないのかっていう別の不安が生まれてしまいました。だけど結果的にニコ生さんを通じて多くの人に観てもらえて、お披露目が無観客になったことで、楽しみが2つに増えた感じでした。無観客でのお披露目ライブは楽しかったし、お客さんが目の前にいるライブがどうなるのか、不安ではなくて楽しみになりました。

──実際にお客さんの前に立ったときの心境は?

チャンベイビー やっぱり最初は緊張しました(笑)。私はすごくネガティブなので、受け入れてもらえなかったらどうしようとか、ガッカリされたくない気持ちもあったんですけど、ステージに立ったらお客さんが黄色いペンライトで出迎えてくれて、本当にうれしかったです。あと、ノンちゃんと同じで私の場合は1日2公演だったんですけど、お客さんがいることによってアドレナリンが出たのか、パワーをもらえました。

見えてきた課題

──それぞれツアーが始まって、ライブの本数も増えていますが、ライブのたびにどんなことを考えたり、話し合ったりして次に生かしてるんですか?

キャ・ノン 最近だと1日3部制ライブのときに1部よりも3部のほうがお客さんの熱量が高いと感じて。この熱量を1部から引き出すにはどうしたらいいんだろうと考えてます。

チャンベイビー(GO TO THE BEDS)

チャンベイビー 私も同じ。1部で緊張しちゃっても、2部でより楽しめることが多いけど、最初から楽しめるようになりたい。個人的に反省することもあって、「この間よりも汗かかなかったな」「余計なことを考えてしまったな」とか、ライブのたびに改善したいと思うことがけっこうあります。

──ツアーともなれば会場も違えばお客さんも違うでしょうし。

チャンベイビー この間、初めてのリリースイベントがあって、屋外だったからライブハウスと比べると明るかったんです。それだけの変化でも「どうしよう……」と不安になってしまって。始まったら楽しいんですけどね。明るすぎて恥ずかしかったです(笑)。

──ちなみにWACK所属グループのライブはファンによる写真撮影が許可されていますが、それについてはどう思いますか?

チャンベイビー たまに自分がひどい顔してるなって思う写真も見ます(笑)。人の倍ぐらい汗かいててお風呂上がりみたいになってる。

キャ・ノン 私もたくさん汗かいちゃうから、最初の3曲くらいしか状態がまともじゃなくてごめんなさい(笑)。お客さんは器用ですよね。カメラを持って写真撮って、みんなで踊るときは踊るっていう切り替えがめっちゃ早くて。ステージから見てるとみんな器用で面白い!って思います(笑)。

新作に込めた思い

──最後にそれぞれの作品について聞かせてください。PARADISESのニューシングルには「大事な歌」「Season Song」の2曲が収録されます。

キャ・ノン 「大事な歌」は渡辺さんが作詞してくださって、私たちに向けて今のままだったらダメになっちゃうよ、グイグイ行かなきゃダメだよというメッセージを歌詞に込めてくれました。本当にそうしなきゃダメだってことをメンバーで話しましたし、「大事な歌」の気持ちを持って、がんばろうと思いました。

──まさに新たなスタートを切るのにふさわしい曲ですね。もう一方の「Season Song」は月ノさんが作詞を担当しています。

キャ・ノン 「Season Song」で月ノさんは私のことも歌詞に入れてくれて、うれしかったです(笑)。月ノさんはWAggにいる間に思ったことも含めて、気持ちを込めて書いたんだろうな。

チャンベイビー いい曲ですね。聴いてすぐにメンバーのことをきっと書かれたんだろうなってわかりました。

キャ・ノン 私が加入して月ノさんがいない体制が3カ月くらいあって、その体制でのパフォーマンスを完成させた状態で月ノさんが合流する形にできるようにがんばってきたんです。だけどライブができなくて練習だけになっちゃったときに、月ノさんが戻ってくるのを待っている受け身状態になってしまって。月ノさんがいないPARADISESとしても前に進んできたので、月ノさんが戻ってきたらこれまで以上に勢いを付けて一緒に進みたいです。だから月ノさんにも遠慮せずに1人ひとりが自覚を持って、ぐいぐいやっていきたいです。

──GO TO THE BEDSの新作はどんな作品になりましたか?

チャンベイビー どの曲も雰囲気が全然違って、これまでの曲とも違う印象の曲が多い、楽しいEPになりました。

──今までのGO TO THE BEDSにあった攻撃的な印象から、今作では明るくてポップ寄りですよね。

チャンベイビー 収録曲のうち3曲はライブですでにパフォーマンスしていて、ライブでもすごく楽しいです。「そんなんじゃベイビー」がライブでやると本当に楽しくて、お客さんが手を上げて一緒に楽しんでいる感じがします。すごく楽しい曲なのでライブで体感してほしいです! 振り付けはマイカさんが作ってきてくれたのを教わりました。マイカさんが歌詞も振り付けも担当したのがその「そんなんじゃベイビー」で、ずっと動いている激しめな振りなんですけど、体力がどうなるかも気にせずに楽しめています。

キャ・ノン 「そんなんじゃベイビー」は確かにすごく楽しそうでした(笑)。ライブを生で観てないんですけど、ライブハウスで観たら一緒に踊れるし元気になれそう。

チャンベイビー あと私は「プリーズ!!」の作詞をしました。6曲ある中で4曲の歌詞を書いて提出したんですけど、デモで聴いてこの曲が一番書きづらいなと感じたんです。だから最初に書かなきゃと思って急いで書いたら採用されました。渡辺さんから作詞のコツとして「飾った言葉じゃなくてありのままを書いたほうがいい」と言われていたので、Twitterの裏アカにツイートしてた言葉をあてはめて。

──確かに自分の思っていることを吐き出すかのような歌詞ですね。

チャンベイビー フォロワー、フォローが誰もいないタイムラインにツイートしてた言葉なので、自分のありのままかな。もちろん裏アカがあったのはWACKに入る前までです(笑)。歌詞にもあるように自分を信じて、GO TO THE BEDSを一番にしたいです。

左からキャ・ノン(PARADISES)、チャンベイビー(GO TO THE BEDS)。

サウンドプロデューサー・松隈ケンタから見た
チャン・ベイビー&キャ・ノン

チャン・ベイビーは若いのに柔軟性があり、すぐにGTTBに馴染んでいる印象。逆を言えば新戦力なのに化学変化がまだ起きていない。先輩たち5人に刺激を与える存在になっていってほしい。

キャ・ノンは経験値もあり基礎能力が高い印象。WACKや僕のプロデュースはかなり普通じゃないと思うので、今までやったことない歌い方やダンス、キャラクターを見つけ出してさらに化けてほしい。