go!go!vanillas|混沌とした現代に贈る、無償の愛を詰め込んだ“パンドラの箱”

7人のアーティスト / クリエイターに聞く
go!go!vanillasと「PANDORA」

石黒正数

石黒正数

「PANDORA」を聴いて

自分の職がマンガ家ということもあり、どうしても音楽を聴くとき、この曲が過去最高なのではないか、この先それを越えるのはキツイのではないかなどと要らぬ同業者視点が入る。
しかし「バイリンガール」を聴いたときも、「平成ペイン」のときも、「おはようカルチャー」、「No.999」……バニラズは余計な心配を他所に悠々と最高を更新していく。
今回のアルバムは個人的に過去最高と思っている「鏡」がフック曲だろうと思ったが「one shot kill」「倫敦」などバケモノ揃いで驚く。何を摂取していたらこんな曲が作れるのだろう。脂が乗りまくっている。底が見えなくて怖い。

go!go!vanillasとの出会い、思い出

バニラズとの出会いは週刊少年チャンピオンの巻末に毎回載っているミュージシャンへのインタビュー記事。そこに登場したミュージシャンは恒例として冒頭でチャンピオン漫画の話をするのだが大概は「刃牙」「弱虫ペダル」「浦安」など、当たり障りのない有名どころを挙げる。
ところがバニラズはそこで僕を話題に上げてくれた。余程漫画が好きでないとできない所業だ。ロックだ。それで興味を持ち僕もすぐにバニラズの音楽を聴いた。そのままドハマりして現在に至る。

石黒正数(イシグロマサカズ)
1977年福井県生まれ。2000年にアフタヌーン秋の四季大賞にて「ヒーロー」が四季賞を受賞し、同作がアフタヌーンシーズン増刊(講談社)に掲載されデビュー。何気ない日常の風景からドラマを紡ぐ、ストーリーテリングの手腕で好評を得ている。代表作に「それでも町は廻っている」「外天楼」など。現在は講談社「月刊アフタヌーン」にて「天国大魔境」、秋田書店「週刊少年チャンピオン」にて「木曜日のフルット」を連載中。

オカモトレイジ(OKAMOTO'S)

オカモトレイジ(OKAMOTO'S)

「PANDORA」を聴いて

色々凝ったことやってるし、緻密に練られたアレンジだけど、やっぱりサビになるとシンプルなロックンロールっていうかなんというか「俺らは結局これが好きで仕方ない!」っていうのが伝わってきて非常に微笑ましいアルバムでした。引き続き頑張っていきましょう!

go!go!vanillasとの出会い、思い出

出会いは同じライブハウス出身なので、かなり古いです!
どすこい喫茶ジュテームソンのデモCDも持ってます^_^

オカモトレイジ
1991年東京生まれ。中学校からの同級生4人で結成されたロックバンド・OKAMOTO'Sのドラマー。DJとしても活動するほか、「YAGI EXHIBITION」を主宰しエキシビションのキュレーションも行うなど、幅広い活躍を見せている。OKAMOTO'Sは2019年6月に東京・日本武道館にてワンマンライブ「OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE "LAST BOY"」を開催する。2020年4月には初のベストアルバム「10'S BEST」、8月に6曲入りの音源「Welcome My Friend」をリリース。2021年1、2月に2カ月連続シングルとして「Young Japanese」「Complication」、3月には同2曲の英語バージョンを発表した。

The Anticipation Illicit Tsuboi

The Anticipation Illicit Tsuboi

「PANDORA」を聴いて

彼らのルーツがこの1枚のアルバムで垣間見れる「深い」アルバムだと思いました。
2020年時点でのキャリアの中で新しい「何か」を掴む探究心とそれを実現するためのバックグラウンド、能力の高さは流石。
今後も楽しみです。

go!go!vanillasとの出会い、思い出

今回のアルバムで初顔合わせ&うち2曲をバンドメンバーと共同プロデュースで参加させていただいたのですが、普段は建前上エンジニアとしてのブッキングが多い中プロデュースサイドとしてのアプローチで依頼されるケースはことバンドの場合稀なので大変光栄でした。

コロナ禍の影響もあり遠隔でのMTGから楽曲を制作したのちのバンドメンバーそれぞれの演奏のポテンシャル、歌の素晴らしさにビックリしました。
「まだまだ全然引き出しあるじゃん!」って感じ。

わりとバンドの形態では出てこない素っ頓狂なアレンジや音をエンジニアリング込みで出せると思いますので、機会あったらまた是非ジョイントできたらと思います!

The Anticipation Illicit Tsuboi(アンティシペイション イリシット ツボイ)
1970年生まれのエンジニア、プロデューサー、DJ、レコードコレクター。ロックおよびヒップホップ系サウンドエンジニア、サウンドクリエイターとして活躍する傍ら、ステージで観客をアジテートしたり、ターンテーブルを破壊したり火を付けたり、度の過ぎたヴァイナル愛によってレア盤を割ってしまったりと強烈なパフォーマンスを行うことでも知られている。長年にわたってアンダーグラウンドからオーバーグラウンド、表方から裏方まで多面的に活躍を続けている。

都築拓紀(四千頭身)

都築拓紀(写真左)

「PANDORA」を聴いて

「いやロックって、こんな幅広いんかい!」
そう、感じました。
僕が感じるアルバムって、「みんなそれぞれ違うけど、血の繋がった存在」みたいな印象は多いですが、go!go!vanillasさんのアルバムは、「本当に赤の他人同士」みたいな印象です。
たまたま偶然同じ電車に乗り合わせた見ず知らずの人達なのに、何故か志は一緒。みたいな。
よくわかんないか。
「尖ってんなぁ〜」
と思って、棘の先を見てみると、当たっても痛くない様に、先端が丸くなってる。
「いや、親切なんかい!」
こんなことも感じましたね。
鋭い個性の中に、きちんと優しさが見える。
羨ましいほど魅力的ですね。
丸みを帯びた棘だったり、荒々しくも上品だったり、気持ちのよい矛盾が多くて、それがまたクセになってしまうという。
まんまとgo!go!vanillasの術中にハマってしまいましたね。
そんな術を本人たちが発動してるつもりはないかもしれませんが。

go!go!vanillasとの出会い、思い出

普段、「優かっこいい酒飲みサウナお兄さん」のマキくんですが、本来のあなたは「才能ロックミュージシャン」なのですね。
またプライベートで会うのが楽しみになった反面、少し緊張してしまいそうです。

都築拓紀(ツヅキヒロキ)
ワタナベコメディスクール22期生として出会った後藤拓実、石橋遼大と共にお笑いトリオ・四千頭身を結成し、2016年にデビュー。2016年放送のフジテレビ「新しい波24」に出演し、脱力系の漫才で注目を集める。2018年4月には自身初となる冠ラジオ番組「四千ミルク」がスタート。「オールナイトニッポン0(ZERO)」の木曜パーソナリティにも抜擢される。2020年4月には初の冠テレビ番組「おしえて!四千頭身」が放送開始。賞レースでは2019年に「第40回ABCお笑いグランプリ」決勝、「M-1グランプリ2019」準決勝に進出している。

Naokimanshow

Naokimanshow

「PANDORA」を聴いて

はい、皆さんこんにちは~ナオキマンです。
「ca$h from chao$」という曲は、僕の動画からインスパイアを受け
作った曲だとマキさんから教えていただき、実際に曲を聴いてみると、
ポップなチューンでありながらどこか怪しげなメロディが漂い、
目の前の真実を疑う歌詞は、現代社会に疑問を問うようなメッセージ性を感じました。

Naokimanshow(ナオキマンショー)
アメリカ・シアトル生まれ。都市伝説や未解決事件、ミステリーなどをテーマとして扱う動画クリエイター。2017年7月に動画配信をスタートさせ、2021年3月時点でYouTubeのチャンネル登録者数は約153万人を突破している。

ホリエアツシ(ストレイテナー)

ホリエアツシ(ストレイテナー)

「PANDORA」を聴いて

とことん自由自在に、ときには破天荒に予想を裏切りながらも、不意に見せてくる懐かしい音像に心をくすぐられる。
「ロールプレイ」のイントロからAメロの原風景のようなサウンドスケープがたまりません。

go!go!vanillasとの出会い、思い出

幾度も苦難を乗り越えてきたのを見ているから、もはや同世代のような感覚です。
また地方のライブハウスで対バンして凌ぎを削りたい。でも相部屋の楽屋で延々と鬼練するのはやめてほしい(笑)。

ホリエアツシ
1998年にナカヤマシンペイ(Dr)とともにストレイテナーを結成する。2003年のメジャーデビューのタイミングで日向秀和(B)、2008年に大山純(G)が加わり、4人編成に。2009年2月には4人編成となってから初めてのフルアルバム「Nexus」を発表し、同年5月にアルバムを携えてのツアーファイナルとして初の日本武道館公演を開催した。2020年12月には最新アルバム「Applause」をリリース。

山中拓也(THE ORAL CIGARETTES)

山中拓也(THE ORAL CIGARETTES)

「PANDORA」を聴いて

1曲目から今までのgo!go!vanillasを大きく超越する予感を感じ、そこからはまるで道をサウンドに先導されるように新しいバニラズを見せつけられてしまった。
サウンド面でもさまざまなジャンルを取り入れた多様性を帯びているが、メロディが歌謡曲の空気感を纏っているので日本人全員がより聴きやすいものになっていると思う。
これぞバニラズという曲もうまく混ぜられていて、確たるバニラズの形を見つけたのだろうか?とワクワクさせられるアルバムだった。
是非聴いてみてください。

go!go!vanillasとの出会い、思い出

go!go!vanillasとの出会いは「人間讃歌」という楽曲でした。4人ともキャラが立ってて男前やなーというイメージでしたが、進太郎の加入で華もより増して、楽曲的にもかなり深くなったなあと感じました。
ぶつかり合うこともありましたが、今は心の底から大事な仲間です!

山中拓也(ヤマナカタクヤ)
2010年に奈良で結成された4人組ロックバンド・THE ORAL CIGARETTESのフロントマン。2021年3月には初の書籍「他がままに生かされて」を発表するなど幅広い分野で活躍している。THE ORAL CIGARETTES としては2012年にオーディション「MASH FIGHT!」にて初代グランプリを獲得し、2014年7月にメジャー1stシングル「起死回生STORY」、同年11月にアルバム「The BKW Show!!」をリリースした。2020年4月に最新アルバム「SUCK MY WORLD」を発表し、9月にはワンマンライブ「『ORALIUM』at KT Zepp Yokohama」を開催。2021年3月には、その公演の模様を収めた映像作品「Live DVD & Blu-ray “Experimental package『ORALIUM』”」をリリースする。

go!go!vanillas ツアー情報

PANDORA TOUR 2021 〜CHAOS & HEARTS〜(1日2公演)

1st:目は口ほどに物を言う編 / 2nd:口は災いの元編

  • 2021年4月10日(土)大分県 DRUM Be-0
  • 2021年4月11日(日)長崎県 DRUM Be-7
  • 2021年4月17日(土)愛媛県 WStudioRED
  • 2021年4月18日(日)高知県 CARAVAN SARY
  • 2021年4月24日(土)山口県 周南RISING HALL
  • 2021年4月25日(日)岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
  • 2021年4月29日(木・祝)静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠
  • 2021年5月5日(水・祝)秋田県 Club SWINDLE
  • 2021年5月6日(木)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN
  • 2021年5月14日(金)富山県 MAIRO
  • 2021年5月15日(土)新潟県 NIIGATA LOTS
  • 2021年5月22日(土)香川県 高松festhalle
  • 2021年5月23日(日)広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
PANDORA TOUR 2021 ~Mr.&Mrs. HOPE~
  • 2021年6月4日(金)福岡県 Zepp Fukuoka
  • 2021年6月5日(土)福岡県 Zepp Fukuoka
  • 2021年6月11日(金)大阪府 Zepp Osaka Bayside
  • 2021年6月12日(土)大阪府 Zepp Osaka Bayside
  • 2021年6月18日(金)愛知県 Zepp Nagoya
  • 2021年6月19日(土)愛知県 Zepp Nagoya
  • 2021年6月25日(金)宮城県 SENDAI GIGS
  • 2021年6月27日(日)北海道 Zepp Sapporo
  • 2021年7月2日(金)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
  • 2021年7月3日(土)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)