原因は自分にある。「テトラヘドロン」インタビュー|確かに深まる世界観と絆 “進化の2025年”へ向かう7人の現在地 (3/3)

歌っている側も気持ちが熱くなる

──4曲目、「野望」をテーマにした「Go to the Moon」についても聞かせてください。

長野 この曲はどう? 潤さん。

武藤 「日本、世界を超えて宇宙に行っちゃおう!」という野望を描く曲なんですけど、このメッセージ性にスカを合わせるというのが、げんじぶの曲をずっと書いてくれている久下(真音)さんらしい面白い発想だなと思います。歌うのがすごく楽しくて、聴いても明るくなれるような曲ですね。

大倉 先日の「白昼夢への招待」(ぴあアリーナMMで開催のワンマンライブ)で初披露したときの映像をMVとして公開する予定なんですけど、会場の観測者と生配信を観てくれていた観測者は知っているように、めちゃくちゃ盛り上がれる曲でして。僕らの盛り上げ曲って「原因は君にもある。」とか「ギミギミラブ」とかもあるけれど、この「Go to the Moon」はフェスで合いそうだなと個人的には思っているんです。初見の方でも盛り上がれるような曲がついに来たなと。

──久下さんの手がけるげんじぶの曲には、そのときどきで皆さんに伝えたいメッセージやエールが込められているような気がします。この曲からはどんな思いを受け取りましたか?

杢代 2サビの歌詞とかさ、刺さらなかった?

大倉 俺らが歌ってるところね? わかるわかる。

杢代 「異常なインプレッション いつも急成長 見逃すなよ」って。楽しい曲だけど、それだけじゃないメッセージ性がしっかりあるのが久下さんだなと思います。だから歌っている側も、気持ちが熱くなるんですよ。「前に前に進んで、もっともっと大きくなれよ」と言われてる気がして。そういうメッセージは歌詞のいたるところから感じられます。

大倉 久下さんは、ほぼげんじぶなので。8人目のメンバーなんでね。

杢代 もし久下さんがいなかったら……って考えるとね。

大倉 絶対ここまで来られてないと思う。

杢代和人

杢代和人

大倉空人

大倉空人

経験と培ってきた力が、去年との明確な違いなんだ

──少しお話にも挙がりましたが、11月17日には2度目のアリーナワンマンライブ「白昼夢への招待」が終わったばかりということで、ぜひこちらの感想も聞かせてください(参照:原因は自分にある。ぴあアリで描いた美しい白昼夢「僕らなら絶対に叶えられる」誓った夢の続き)。

小泉 去年の「因果律の逆転」から1年を経てのぴあアリーナMMでしたけど、「成長したな」と……自分で言うのもあれですけど、実際そういう実感がありました。パフォーマンス面で進化できたと思うし、7人の内面的な部分でも、よりグループとしてのまとまりが出たなって。前に進めたと思えることがたくさんあってうれしかったんですけど、でも「もっとアリーナ会場に慣れていかないと」という部分もたくさんありました。来年の7月には代々木第一での2DAYSも決まっていますし、次のアリーナ公演に向けてここからがんばらないといけないなって。もちろんその前にあるクリスマスライブや春ツアーも、1つひとつ大切にしていかないとなと思ったライブでした。

──1年前、初のアリーナワンマンを行った会場での2度目のライブ。観ている側としては、原因は自分にある。というグループの確かなステップアップや今の勢いを感じられたのですが、皆さんの中で去年と明確に“違う”と感じるところはありましたか?

大倉 僕的には、ちゃんと1つのパッケージとしてライブを披露できたことがすごく大きくて。

武藤 うん。それだよね。

大倉 去年の「因果律の逆転」は初めて経験する会場の大きさやその景色に圧倒されて、いつも以上の力を出そうとしてしまったところがあったと思うんです。とにかく駆け抜ける、やり切るんだという気持ちが先走ってしまった。だけど今回は1曲目、2曲目とすごく大事にスタートすることができて、7人が落ち着いていたからこそ、最後の曲までしっかりと走り抜けられた感覚がありました。セットリストとパフォーマンスに込めた僕らの気持ちを、ちゃんと観測者の皆さんに受け止めてもらえたんじゃないかなと思います。

長野 僕も、今年はすごく地に足をつけてパフォーマンスできた感覚がありました。去年は気付いたら始まって、気付いたら終わっていて……という状態だったんです。だけど、そこから1年間いろんなステージを経験してきたからこそ、気持ちは盛り上がりつつも冷静に自分たちのことを見つめる“もう1人の自分”を、メンバーそれぞれに持てていたのかなって。ちゃんとアリーナに立てるアーティストになれたんだと思えるようなライブになりました。経験とそれぞれが培ってきた力が、去年との明確な違いなんだと思います。

長野凌大

長野凌大

全員が「すべてはげんじぶのために」という考え方で

──そして、終演直後には来年に向けての大きな発表もありました。ユニバーサルミュージックとのパートナーシップ締結について、皆さんの思いを聞かせてもらえますか?(参照:原因は自分にある。とユニバーサルミュージックがタッグ、春ツアー&最大規模のワンマンも決定

杢代 まずは、僕たちが活動していく過程で、一緒に夢を見てくれる仲間が増える、しかもすごく大きな仲間が増えることがうれしかったです。具体的なイメージはすぐには湧かなかったけど、スタッフさんとご挨拶してお話をする中で、僕たちがしたいと思っていること、叶えたい夢をユニバーサルさんがバックアップしてくれる、いろんな場所に出ていくための手助けをしてくれることがわかっていって。今は期待感でいっぱいですね。

──ここからさらに皆さんの世界が広がっていくと思いますが、1つ大きなライブを終え、次の未来へと踏み出そうとしている今の7人は、どんな雰囲気でいるのでしょう。今のグループのムードを教えてもらえますか?

吉澤 今の僕らには、去年とは明らかに違う強さの結束力があります。今年1年で絆も深まったし、全員が同じタイミングで同じ方向を見れたような感覚があるんです。目指す先がぴったりと同じになったというか。だから今の状態はすごく……6年目にして一番“強い”んじゃないかなと思いますし、この状態で2025年に臨めるというのはいいことだなとも思っています。

長野 そうだね。

吉澤 毎年そうではあるんですけど、来年は本当に勝負の年だと思っていて。ただ今年もまだライブやイベントがありますから。1人ひとりの観測者に向き合うということをまず大切に、それぞれがやるべきことをやって、スキルアップして。あとは僕ら個人でも活動をしているので、そこもしっかりとがんばって。全員が「すべてはげんじぶのために」という考え方で駆け上がっていけたらいいんじゃないかなと思っています。

吉澤要人

吉澤要人

小泉光咲

小泉光咲

大倉 “One for げんじぶ”ね。

吉澤 なんかさ、みんなで夢の話をする機会が増えた気がするよね。普段から主に凌大と雅哉が夢の話をして盛り上がっていたりするんですけど、そこにほかのメンバーも参加して自然と広がりが生まれたり。それってグループにとってすごく素敵なことだと思うし、自分たち自身、未来に希望を持って話しているような感覚があって。

杢代 自分たちのしたいことが明確になって、視野が広がったのかもしれないね。

吉澤 そうだね、ただの夢じゃなくなったというか。自分たちの手で“叶えにいくもの”に変わったというか。

──凌大さんと雅哉さんはそういったとき、どんな話をしているんですか?

長野 それで言うと、僕と雅哉は“夢の話”だと思って会話をしていないです。目標達成のための“やるべきことリスト”を確認し合う作業が、雅哉と話すことなのかもしれない。メンバーの前で僕と雅哉がそうやって盛り上がるのは、けっこう大切なことだと昔から思っていて。もちろん会話の楽しさが前提にあるんですけど、口にすることでグループ全体に思いが波及していくし、自分自身が目標の方向に向かって進んでいくような気もするし。実際にメンバーは共感して同じ方向を向いてくれて、時には僕たちの話をもっと広げて想像力を掻き立ててくれるし、「だったらこういうことをしていったほうがいいよね」と、現実的な視点で意見をくれたりもする。今はわざわざ機会を設けなくても、日常的にチームとしてそういう話し合いが行われる状態になっているので、それは僕たち的にもうれしいことだし、これからも続けていきたいなと思います。

げんじぶの野望

──最後に、「Go to the Moon」のテーマ「野望」にかけて、皆さんが抱いている野望を教えてもらえますか?

大倉 野望だから、近い目標じゃなくてもいいよね。近い目標なら音楽番組に出るとか、代々木第一のワンマンを成功させるとか、もっとたくさんの方に知ってもらう!とかたくさんあるけど。その先ってことでしょ?

武藤 いやーっ! ちょっと僕言っていい?

杢代 お、来ました武藤潤!

大倉 全部置いてきたんじゃないの? 大丈夫?

武藤 大丈夫、“その先”を見ました。あのね、げんじぶの曲……教科書に載せよう!

武藤潤

武藤潤

桜木雅哉

桜木雅哉

武藤以外全員 おーっ!

桜木 うわ、それマジでいい!

吉澤 (即座に)はい、もう1個思いつきました。

大倉 いや、もっと話広げてあげて? 潤くんかわいそう(笑)。

小泉 「げんじぶ」っていう言葉が……。

杢代 それで光咲が言うんかい!(笑)

小泉 「げんじぶ」っていう言葉が社会現象になればいいなって。

吉澤 僕も近いんですけど、国民的アイドルになる!

武藤杢代 そういうことだよな!

小泉 ネタでもなんでもいいんですけど、「今のこれ、“げんじぶ”だわ~」みたいな。誰もが知ってる言葉になることが野望です。

杢代 そういう波って、ふとしたときに来るからね。

大倉 小学校とかで流行ってほしいよね!

原因は自分にある。

原因は自分にある。

公演情報

原因は自分にある。「LIVE TOUR 2025 嘲笑倫理学のすゝめ」

  • 2025年3月15日(土)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
    OPEN 18:00 / START 19:00
  • 2025年3月16日(日)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
    [第1部]OPEN 13:00 / START 14:00
    [第2部]OPEN 17:00 / START 18:00
  • 2025年3月28日(金)宮城県 仙台サンプラザホール
    OPEN 18:00 / START 19:00
  • 2025年3月29日(土)宮城県 仙台サンプラザホール
    [第1部]OPEN 13:00 / START 14:00
    [第2部]OPEN 17:00 / START 18:00
  • 2025年4月13日(日)東京都 東京国際フォーラム ホールA
    [第1部]OPEN 14:00 / START 15:00
    [第2部]OPEN 18:00 / START 19:00
  • 2025年4月19日(土)大阪府 オリックス劇場
    OPEN 18:00 / START 19:00
  • 2025年4月20日(日)大阪府 オリックス劇場
    [第1部]OPEN 13:00 / START 14:00
    [第2部]OPEN 17:00 / START 18:00

原因は自分にある。「ARENA LIVE 2025 序破急」

  • 2025年7月12日(土)東京都 国立代々木競技場第一体育館
    OPEN 16:00 / START 17:00
  • 2025年7月13日(日)東京都 国立代々木競技場第一体育館
    OPEN 16:00 / START 17:00

プロフィール

原因は自分にある。(ゲンインハジブンニアル)

大倉空人、小泉光咲、桜木雅哉、長野凌大、武藤潤、杢代和人、吉澤要人による7人組ダンスボーカルグループ。グループ名には「原因」という言葉を肯定的に捉え、自身が引き起こす事や作り出す物を“原因”として音楽シーンに新たなインパクトを与えたいという意味が込められている。2019年10月に1stシングル「原因は自分にある。」でCDデビューし、2021年1月に1stアルバム「多世界解釈」をリリース。4月に初のワンマンライブを成功させ、12月には2ndアルバム「虚像と実像」を発表した。2023年1月には3rdアルバム「無限の終わり」を、6月には3rdシングル「Foxy Grape」を発表。8月には7人が主演を務めたテレビ東京系ドラマ「沼オトコと沼落ちオンナのmidnight call~寝不足の原因は自分にある。~」の主題歌「蝋燭」を配信リリースする。11月には神奈川・ぴあアリーナMMにて、自身初のアリーナワンマンライブ「因果律の逆転」を成功させた。2024年3月にはコンセプトEP「仮定法のあなたへ」を、7月にはテレビアニメ「エグミレガシー」の主題歌である「P-P-P-PERO」を配信リリース。11月に自身2度目となるぴあアリーナMMでのワンマンライブ「白昼夢への招待」を開催した。12月に2作目のコンセプトEP「テトラヘドロン」をリリース。