音楽ナタリー Power Push - FABLED NUMBER
N'Eita & N'Taichiの兄弟バランスで届ける“ティーンエイジミュージック”
芸術性に富んだ王道な音楽を作る
──Eitaさんの広く外を見る姿勢について、Taichiさんはどう思いますか?
Taichi Eitaは柔軟なポジションでいいと思ってます。内側と外側の部分のバランスっすよね。個人的に、ほんまの核となる内側の部分は、世間がどうとか、そういうのを考えたら絶対ダメなんです。とにかくひたすらカッコええもんを追求し続けて、自分にしかできへん構成の曲を作ることが大事なんですよ。
──その内側の部分をTaichiさんが担っていると。
Taichi 俺ももちろん、メジャーレーベルの人やマネージャーの意見、リスナーから求められていることを考えるのは重要やと思ってます。もちろんそこも考えますけど、とにかく芸術性に富んだ王道な音楽にするっていうことを重視して俺はこの「ILLUMINATE」を作ったし、Eitaが外を見てくれてるから、たぶん今後もそのスタンスは変えないです。Eitaは、ほかのアーティストのインタビューを読むのが好きなんですよ。
──そうなんですか?
Eita インタビュー、よく読んでますね。[Alexandros]がどう変化していって最新アルバムを作ったかとか、sumikaがどういう心境の変化があって今音楽をやってるかとか。
──へえ。同世代のバンドのインタビューをしっかりチェックしているアーティストはそこまで多くないと思います。
Eita インタビュー読んでて思うんですけど、カッコいいバンドのフロントマンの人って、なんかこう、「僕らこうやで!」ってめっちゃ自信満々にしゃべりますよね……たいちゃんみたいな感じで(笑)。
──インタビューを受けながら、メンバーのことを「インタビューでこんな人いるな」っていう目線で見てたんですね(笑)。
Taichi そうやったん?(笑)
「ILLUMINATE」が大きな足がかりになる
──それ以外に、ほかのアーティストのインタビューを読んでいて思うことはありますか?
Eita BLUE ENCOUNTやKEYTALK、RADWIMPSみたいに上のステージにいるバンドも、それぞれの立ち位置で言いたいことを言いながら、みんなめちゃめちゃその先を考えてるんだなって。
──どんな立ち位置にいるバンドにもそれぞれに悩みがあるということ?
Eita 当たり前ですけど、そう感じました。僕は今作を作るまで人間臭いストレートな日本語詞で表現することをビビってましたけど、それはたいちゃんが作ってくるサウンドがカッコいいがゆえに出しにくかったっていう部分もあって。でもビビらずにストレートな日本語詞を入れた結果、「『The Lights』どうですか? カッコいいでしょ?」って言えるレベルにまでなったんです。ミュージックビデオも公開されて、今までとちょっと違う層にも響いてるのはもうすでに感じています。まずは自分たちの目指すステージにいるバンドのお客さんに聴いてもらえる位置まで、しっかりと上がることが目標ですね。そこまで行けたら、たぶん前回のツアーファイナルで埋まらなかった渋谷CLUB QUATTROも埋まるし、最終的にはそういうバンドと「どっちが好きやねん!」っていう、ガチンコの戦いができると思ってます。
Taichi うん。俺は今、こういうインタビューであったり、ライブもそうですけど、とにかく表現できる場が欲しいです。「俺たちはこういうバンドなんです」っていうのをできるだけ多くの人に知ってもらって、聴いてもらえるようなチャンスを獲得していきたい。それはやっぱりバンド自体が積極的じゃないとできないんで、今後もどんどん広く出ていきたいです。
Eita 最近、フェスやサーキットイベントに出る直前にMVの再生回数がグッと上がるんですよ。今までの俺らはお客さんにとって「その中に出てる人」だったけど、今は「その中に出る、気になる人」に変わってるのかなって。そういうときに、ずっと来てくれてる人だけでなく、新しく観に来る人にもバッチリ届くライブをしたいです。大きなイベントにも出れるような実力は十分あると思ってるし、届いてくれさえすれば響く楽曲ができたんで。積極的にライブに出て、ツアーファイナルのO-WESTワンマンでドカンと爆発させたいですね。夏には「え、FABLED NUMBERまだ知らんの?」って言われるような、友達の中でイケてるヤツは知ってるみたいな、最高の位置に行きたい。別にこの「ILLUMINATE」がすべてを変えてくれるわけじゃないのはわかってるんですけど、俺らの状況を変えるための大きな足がかりになると思ってます。
収録曲
- 2012
- The Lights
- 夜の鼓動
- オーケストラック
- World Joke
- Let You Cry, Let You Fly
- Sing In A Night
- Two
- トワイライトシティ
- キライな君はもういない
- Don't let me go
- The King
FABLED NUMBER presents 1st full album「ILLUMINATE Tour 2017」
- 2017年2月24日(金)福岡県 Queblick
- <出演者> FABLED NUMBER / 彼女 in the display
- 2017年3月16日(木)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
- <出演者> FABLED NUMBER / 空想委員会
- 2017年3月24日(金)千葉県 千葉LOOK
- <出演者> FABLED NUMBER / and more
- 2017年3月30日(木)石川県 vanvanV4
- <出演者> FABLED NUMBER / Xmas Eileen
- 2017年3月31日(金)富山県 Soul Power
- <出演者> FABLED NUMBER / ヒステリックパニック
- 2017年4月7日(金)静岡県 HAMAMATSU FORCE
- <出演者> FABLED NUMBER / LONGMAN / BACKLIFT
- 2017年4月14日(金)京都府 LIVE HOUSE GATTACA
- <出演者> FABLED NUMBER / HAPPY
- 2017年4月21日(金)広島県 CAVE-BE
- <出演者> FABLED NUMBER / POT / CRAZY VODKA TONIC
- 2017年4月23日(日)北海道 DUCE SAPPORO
- <出演者> FABLED NUMBER / and more
- 2017年4月28日(金)埼玉県 HEAVEN'S ROCK Kumagaya VJ-1
- <出演者> FABLED NUMBER / THREE LIGHTS DOWN KINGS
- 2017年5月15日(月)宮城県 仙台MACANA
- <出演者> FABLED NUMBER / and more
- 2017年5月26日(金)香川県 DIME
- <出演者> FABLED NUMBER / LONGMAN / and more
- 2017年5月31日(水)大阪府 umeda AKASO(※ワンマンライブ)
- <出演者> FABLED NUMBER
- 2017年6月16日(金)愛知県 ElectricLadyLand(※ワンマンライブ)
- <出演者> FABLED NUMBER
- 2017年6月30日(金)東京都 TSUTAYA O-WEST(※ワンマンライブ)
- <出演者> FABLED NUMBER
FABLED NUMBER(フェイブルドナンバー)
N'Eita(G, Vo)、N'Taichi(B, Cho)の兄弟を中心とした6人組バンド。洋楽の影響を受けたエモーショナルなダンスロックを得意とする。2013年に初の全国流通となる1stミニアルバム「Might makes right」を発売。同年に年末恒例のライブイベント「RADIO CRAZY 2013」に出演したことをきっかけに、多数の大型フェスに出演した。2015年には、元My Chemical Romanceのボーカルであるジェラルド・ウェイの来日公演にサポートアクトとして出演したことでも話題を集めた。2017年2月に1stフルアルバム「ILLUMINATE」で日本クラウンからメジャーデビューした。