Panasonic「シアターバー HTB01」 PR

デジナタ連載 ファイナルファンタジーXIV × シアターバー|ゲーム特化のシアターバーで“音に囲まれる”体験を

Panasonicより、スクウェア・エニックスのオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」推奨のシアターバー「HTB01」が1月に発売された。

シアターバーはテレビの音を高音質化できるオーディオシステム。「FFXIV」のスタッフとの共同開発により誕生したHTB01には、ゲーマーのために用意された3つのサウンドモード「RPGモード」「FPSモード」「ボイス強調モード」が搭載されている。音楽ナタリーではHTB01の開発に携わった「FFXIV」の音楽を手がけるサウンドディレクター・祖堅正慶と、同ゲームの効果音などを手がけるサウンドデザイナー・絹谷剛の2人にインタビューを実施。「FFXIV」のゲームをプレイしてもらいながらゲームプレイに特化したHTB01の特徴や、ゲームにおけるサウンドの在り方などを語ってもらった。

取材・文 / 倉嶌孝彦 撮影 / 後藤壮太郎

Panasonic「シアターバー HTB01」

シアターバー HTB01

スクウェア・エニックスと共同開発された「ファイナルファンタジーXIV」プレイ推奨のゲームユーザー向けシアターバー。「RPGモード」「FPS1モード」「ボイス強調モード」の3つのサウンドをプレイやシーンに合わせて切り替えることができる。3Dサラウンドが体感できる先進の音声処理技術を採用し、1台で3Dサラウンドとハイレゾ音源が楽しめる。

やっと音を出せる企画がきた!

──「FFXIV」推奨のシアターバーというこれまでなかった製品が完成しました。最初にこの企画の話を聞いたときはどう感じましたか?

祖堅正慶 うれしかったですね。これまでも「FFXIV」の推奨商品の企画にいくつか携わったことがあるんですけど、ゲームってパーソナライズ化された空間で楽しむ娯楽なので、どうしてもヘッドフォンの企画が多いんですよ。特に「FFXIV」は横に並んでみんなで画面を見ながら遊ぶというより、1人でオンラインを通じていろんな人とワイワイ遊ぶゲームですからヘッドフォンを着用してどっぷり世界に浸かるほうが合ってると考えるのが普通なんです。ただ、音を扱う僕らとしてはスピーカーで音を鳴らす醍醐味も味わってほしい気持ちがあって。今回シアターバー開発のお話をいただいたときは「やっと音を出せる企画がきた!」と素直にうれしくなりました。

絹谷剛 日本の一般家庭では大きな音を出してゲームをプレイできる環境にない人も多いと思うんですけど、「FFXIV」は3Dのゲームなので音が左右だけじゃなくて前にも後ろにも配置されてるんです。もちろんヘッドフォンで聴いてもらってわかる部分もあるんですが、このシアターバーではちゃんと音に囲まれている感覚、3D空間の中に自分が入り込んでる体験をしてもらえるように調整されているので、デザイナーとしてもこういう商品が出るのを待っていました。

左から絹谷剛、祖堅正慶。

──本製品にはゲームプレイに特化した3つのモード「RPGモード」「FPSモード」「ボイス強調モード」が搭載されています。これらのモードはどういう経緯で生まれたんでしょうか?

祖堅 Panasonicさんとの打ち合わせでは、もともとゲームモードは1つだけだったんですよ。でもそこを僕らが無理を言って、なんとか3つのモードを搭載してもらったんです。と、いうのも世の中にはいろんなジャンルのゲームがあるわけで、それぞれのゲームに合わせた音楽や効果音があてがわれている。そんな中、1つのゲームモードでゲーマーの皆さんが満足するようなアイテムは作れないだろうなと思って、「FFXIV」をプレイする際に最適な「RPGモード」のほかに、FPSと呼ばれるファーストパーソンシューティングゲームに適した「FPSモード」、キャラクターボイスを聞き取るのに最適な「ボイス強調モード」の3つを用意しました。

絹谷 各モードの差別化のため、けっこうギリギリまで音の調整にはこだわりました。例えばFPSって耳から聞こえる情報をもとに戦うゲームなんです。敵の足音、気配をサウンドから正確に聞き取らないと勝てない。要は音で情報を得るゲームなので、「FPSモード」ではどういう出音が適切なのか……みたいな調整をずっとしてました。

鳥のさえずりを聞きながら黒衣森で昼寝を

──「FFXIV」をプレイする中でそれぞれのモードの違いがよくわかるシーンはありますか?

祖堅 (PS4のコントローラーを手に取って)どこがいいかな……。

絹谷 やっぱり森ですかね?

「ファイナルファンタジーXIV」をプレイする絹谷剛と祖堅正慶。

祖堅 うん。森だね(プレイヤーキャラクターを「黒衣森」に転送する)。

──なぜ森なんでしょうか?

祖堅 ゲームのサウンドって、わかりやすいものに大きく分けて4つの要素があるんです。音楽、効果音、キャラクターボイス、環境音の4つ。RPGのプレイに特化したモードでは鳥のさえずりとか、川のせせらぎとか環境音と呼ばれるいわゆる環境に依存したサウンドを強調して、ゲームの世界観にどっぷり浸かってもらえるような出音を意識しています。「RPGモード」にして森に行ってもらって、鳥のさえずりを聞きながら昼寝をしてもらったら最高に気持ちいいと思います。

──「FPSモード」が生きるシーンはありますか?

絹谷 本来であればFPSのゲームを楽しんでもらうのが一番わかりやすいんですが、「FFXIV」でそれを味わうならやっぱり戦闘シーンですね。特に後ろから攻撃が来るような敵、「真リヴァイアサン討滅戦」かな?(ゲーム内のメニューから「真リヴァイアサン討滅戦」を選択し戦闘を開始する)

「ファイナルファンタジーXIV」をプレイする祖堅正慶と絹谷剛。

祖堅 「真リヴァイアサン討滅戦」は船の上で戦うんですけど、リヴァイアサン本体を相手にするだけではなくて、リヴァイアサン・テールという尻尾がプレイヤーの後方から攻撃してくるんです。それに加えて、船上には雑魚敵も出現する。なので水しぶきの音や敵の攻撃音が後方から聞こえてくることがある。もちろんヘッドフォンでもある程度の音の位置はわかるんですけど、実際に後ろのほうで水しぶきが聞こえる感じはサウンド的表現としてはたまらなくいいものです。まさに音に包み込まれている体験ができると思います。

絹谷 「ボイス強調モード」に一番合っているのはオープニングムービーですかね。

祖堅 先ほどご説明した4つの音の要素のうち、キャラクターボイスを強調しているのがこのモードですね。ナレーションの声が際立つように調整しています。

低音域の取り合いをどうするか

──今回のシアターバーを監修するにあたって、特に意識した部分はどこでしょうか?

祖堅正慶

祖堅 やっぱり音に包まれている感覚をちゃんと体感してもらうことですね。昨今のゲームは音の3D位置までリアルタイムでデザインされているので、キャラクターが対象に近付けば音も近付くし、右から左にキャラクターが動けば音もそれに付いていって鳴るんです。僕ら作り手側は音の配置まで気にして作っているんですけど、実はそういったサウンドの細部を忠実に出してくれるハードウェアがなかなか少なくて。今回のシアターバーは単一のスピーカーでありながらちゃんと音に囲まれている感覚、サラウンドがもたらすサウンド体験をさせてくれるアイテムなので、ゲーマーの皆さんにぜひ手に取ってもらいたいです。

絹谷 僕も実際にシアターバーを使ってゲームをプレイしてみましたけど、よりゲームの中に入り込める感じがありますね。没入感が味わえる。

──「FFXIV」のサウンド作りをするうえで祖堅さんと絹谷さんは、お互いの仕事をどう住み分けているんですか?

祖堅 僕は主に音楽を、絹谷は主に効果音(SE)を手がけているんですけど、2人とも音を扱うことには変わらないので密に声をかけ合いながら制作や調整作業をしています。例えば風を操るボス戦の音を作るとき、ボス戦で竜巻が出てくる場合に絹谷が竜巻の効果音を作るわけなんですけど、竜巻の音って低音域を鳴らさないと迫力が出ないんです。で、僕の作る音楽へのオーダーがゴリゴリのロックだった場合、ベースの音と竜巻の音で低音域の取り合いが起こるんです(笑)。だから「今回のBGMでこのへんの音域を使うけどどうする?」とか「SE的にはこの音域が必要」とか、互いの意図を汲んだうえでサウンドを作り上げるようにしています。一発逆転の演出を作るときはSEを最大限鳴らしたいからBGMを止める選択をするときもよくあります。

絹谷剛

絹谷 ボスバトルの中でも特に歴代のFFでは召喚獣として有名な蛮神とバトルをするコンテンツでのBGMはこのやり取りが大変ですね。

祖堅 ここはSEで表現するので曲を簡素なアレンジにしたほうがいいんじゃないかとか、場面によっては曲のアレンジをし直すこともあります。

──お互いに表現したいサウンドがぶつかり合うことはありますか?

祖堅 僕はSEを作る仕事をしていたこともあるから絹谷がやりたいこともよくわかるんですよ。ここはSEを出さないと迫力が出ないよな、とかそういうことも理解してるし、ゲームにおいてSEはものすごく大事なのでケンカをするようなことはないです。僕は音楽を作ってますけど、どちらかと言うとSEを前に出したい派なので、むしろ音楽のほうの音を下げることが多いかもしれない。

絹谷 祖堅から音楽のデータをもらうとき「SE用に低音域のスペースを空けといたから」みたいなことがよくあるんです。すごく助かってます。

祖堅 長く一緒にやってるとだいたいわかるんですよね。「絹谷なら、こういう音で攻めてくるだろうな」って。