もう何もNGがない
──昨年10月には東京・東京キネマ倶楽部でSCOOBIE DOとのツーマンライブが行われましたが、スクービーから影響を受けたことはありましたか?(参照:フィロのス×SCOOBIE DOツーマン、ベスト・フォー×FUNKY 4が生み出すグルーヴの渦)
日向 めちゃめちゃ刺激を受けたし、勉強になることがたくさんありました。私たちは決められたセットリストを練習して、それをカッコよく表現することに精一杯になっていましたが、スクービーの皆さんは今までの経験から出る言葉のすごさやカッコよさがあって。
──スクービーはフィロのスが目指しているものを持っている気がします。ユーモアがあって自由で、人間力で勝負しているというか。
奥津 お客さんに対するアクションがホントに内からにじみ出るもので、動作1つにこんな引き込まれるんだと感激しました。どんどん見習って取り入れて、アイドルとバンドのシーンの橋渡し的なことができればと思っています。
──フィロのスはしょっちゅうTwitterでエゴサをしてツイートに“いいね”をしているイメージがあって、ファン以外の外側の人たちをうまく取り込んでいるように感じます。
十束 メンバーみんな共通して気を付けているのは、病んだツイートをしないことですね(笑)。いつでも強く、かわいく、明るくいようという暗黙のルールがあって、それがいい方向に作用しているんだと思います。
──昨年のハロウィンの時期に行ったイベントでは「ドラえもん」のコスプレを披露して、SNS上で大きな話題になっていましたね(笑)。
フィロのス×ドラえもん
— 奥津マリリ'19 (@philosophy092) 2018年10月29日
何事にも本気 pic.twitter.com/WXQC8fOZgY
日向 何もバズらせようと思ってやったわけではないんですよ。リリイベでいろんな衣装を着てきたし、ハロウィンのネタが尽きてしまって。「私たちが普通にかわいい服を着たところで面白いんだろうか」と思い、悪ノリでやった「ドラえもん」のコスプレが普通のライブ映像よりバズっちゃったんです(笑)。
奥津 今年のハロウィンは何をやろうかと考えてるときに、私は青担当なので「青 コスプレ」とネットで検索したんです。そしたら「ドラえもん」の画像が出てきて「これだ!」と思い、すぐメンバーに話しました。言ったはいいけどホントにやることになるとは思ってなかったので、メンバーが受け入れてくれてびっくりしました。
日向 もう何もNGがないです。
──一番強烈な格好をしていた奥津さんが、アイデアを出した張本人だったんですね。
十束 やらされてないからあんなに輝けるんだよね(笑)。
日向 楽屋でほかのアイドルさんに白い目で見られてました(笑)。
十束 「きゃー!」って叫ばれてたよね(笑)。「どこのグループ……?」とか言われて。
これ、解散ソングなんじゃない?
──昨年の出来事を振り返ったところで、4月5日にリリースされる3rdアルバム「エクセルシオール」について聞かせてください。「常に向上する」という意味のタイトルが付けられたこのアルバムには、「ザ・ファウンダー」以降の楽曲がまとめられています。各収録曲にいろいろな思い出があると思いますが、メンバーにとって一番印象深い曲はどれですか?
奥津 4人共、昨年8月に両A面シングルとして発表した「イッツ・マイ・ターン」と「ライブ・ライフ」だと思います。毎日のように開催したリリイベがホントに大変で。毎回違うことをやって目まぐるしかったですけど、結果的にオリコンチャートで好成績を収められたし、LIQUIDROOMワンマンで初披露した曲なので思い入れが強いです。
──怒涛のリリイベは相当キツかったようですが、修行になりました?
十束 そうですね。だいぶ体力が付きました。当時の映像を見返すとホントに必死だったんだなと思います(笑)。顔がやつれちゃって「大丈夫か、この人たちは」という表情をしていましたが、この2曲に出会えてパワーアップできたので、満場一致で一番思い出深い曲ですね。
──フィロのスは病みツイートをしない分、必死な感じが伝わりにくいんじゃないですか?
十束 そうなんですよー!
日向 がんばってるアピールはしないけど、がんばってます!(笑)
奥津 去年の夏は人生で一番がんばったかもしれないです。
──では、「イッツ・マイ・ターン」「ライブ・ライフ」以外でそれぞれお気に入りの曲を挙げるとしたらどれでしょう?
十束 誰から言う? 被るかもしれないから、あとのほうが不利だよ(笑)。
奥津 はーい! 私は「ヒューリスティック・シティ」です。「平成にさよならを告げる」というテーマで、フィロのス初の別れを歌った楽曲なんですが、実は前向きな内容で。泣けるけど悲しすぎず、さよならさえも前向きに捉えて進んでいくのが私たちらしくて好きです。あと、最初に歌い出しの「さよならを 好きだって言えるうちに」という歌詞を見たときに深読みしちゃって、「このパートを担当するメンバー、絶対に卒業するな……」と眠れなくなるくらい心配になったんですよ。でも、実際に歌割りが決まったら私のパートで、「私辞めないし、大丈夫だ!」と安心しました(笑)。
佐藤 ずっと不安がってたよね。「これ、解散ソングなんじゃない?」とか言ってきて、私も寝れなくなっちゃって(笑)。
十束 そうなんだ! 私、めっちゃ眠れてた(笑)。
──「ヒューリスティック・シティ」は、今までのフィロのスにはなかった切ない雰囲気の曲ですよね。
奥津 「ジャスト・メモリーズ」とかのバラード曲とはまた色が違うというか。
日向 ……エモみがある?
十束 なんか浅っ!(笑)
奥津マリリ、モーニング娘。愛を解禁
──(笑)。次に、誰がお気に入りの曲を挙げますか?
佐藤 はい! 私は「ラブ・バリエーション」です。今まで憧れたり尊敬する人がいなかった中、去年スクービーさんと共演させていただき、初めて「こうなりたい」と思う人たちに出会えて。「ラブ・バリエーション」はそんな方たちとコラボした曲だし、お客さんみんなが手を挙げてひとつになるライブの定番曲なんです。最近はサビでコーラスを入れていてどんどん変化している、今が最高の形の曲ですね。
──アルバムにはフィロのスだけの新バージョンが収録されていますが、「ラブ・バリエーション」は昨年12月に7inchやカセットテープなどの形態を含むスクービーとのコラボシングルとして発売されましたね。スクービーと作品でコラボするのはいかがでした?
佐藤 コーラスまで録っていただいて、一緒に1つの作品を作ることができて幸せでした。7inchを部屋に飾ってます。宝物です!
──昨年5月に配信されたフィロのスの楽曲をリアレンジした形でのコラボだったので、いつか書き下ろしのスクービーとのコラボ曲も聴いてみたいですね。
日向 (小声で)ぜひやりたいって言ってたとスクービーさんに伝えておいてください……!
──(笑)。ところで「ラブ・バリエーション」はモーニング娘。にオマージュを捧げた楽曲ということですが、最近奥津さんはTwitterでモー娘。愛を明かしていましたよね。
これまであまりモーニング娘。についてたくさんツイートしたりしていませんでしたが、私の中のオタク道、アイドル道に反するので控えていましたが、2019年は好きだということを声を大にして言っていこうと思います!!!!
— 奥津マリリ#39;19 (@philosophy092) 2018年12月25日
生誕祭に行きたいです!!!!
奥津 はい、解禁しました(笑)。モーニング娘。’16のときから好きだったんですけど、初めてアイドルのオタクになったのでどう追っかけていいかわからず、ひたすらDVDを観て過ごしていたんです。いっちょ前のオタクでもないのに好きだと公言したら、ビジネスだと思われるんじゃないかとずっと黙ってたんですよ。
十束 3年間も?(笑)
奥津 そう(笑)。「ラブ・バリエーション」を発表したときも黙っていたんですが、なんと去年ファンクラブに入りまして、「これはもう言っていい!」と思ったんです(笑)。それにヒャダインさんがモー娘。を語るラジオ番組に私を呼んでくださって。ヒャダインさんがファンとして認めてくれているのに隠し続けるのは逆に失礼だと思い、これからはモー娘。さんの力になることができればなと。
佐藤 どんな使命背負ってんの(笑)。
奥津 私を通してモー娘。さんのよさに気付いてくれる人がいたらファン冥利に尽きます!
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こんないい女風に歌えるアイドルがいただろうか
- フィロソフィーのダンス「エクセルシオール」
- 2019年4月5日発売 / PHILOSOPHY OF THE WORLD
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通常盤 [CD]
3240円 / UXCL-198 -
初回限定盤 / CD
[CD2枚組]
3780円 / UXCL-200 -
初回限定盤 / DVD
[CD+DVD]
4320円 / UXCL-202
- CD収録曲(全形態共通)
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- イッツ・マイ・ターン
- ラブ・バリエーション
- スーパーヴィーニエンス
- ロジック・ジャンプ
- フリー・ユア・フェスタ
- パレーシア
- シャルウィー・スタート
- スピーチ
- バイタル・テンプテーション
- ヒューリスティック・シティ
- ライブ・ライフ
- ハッピー・エンディング
- 初回限定盤付属ボーナスCD収録曲
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Live at Stellar Ball 2018/12/16
- ファンキー・バット・シック
- イッツ・マイ・ターン
- すききらいアンチノミー
- アイム・アフター・タイム
Funk Up Medley
- バッド・パラダイム~ライク・ア・ゾンビ~バイタル・テンプテーション~エポケー・チャンス~バッド・パラダイム(Reprise)
- アルゴリズムの海
- コモンセンス・バスターズ
- ラブ・バリエーション
- はじめまして未来
- ライブ・ライフ
- アイドル・フィロソフィー
- ベスト・フォー
- ジャスト・メモリーズ
- ダンス・ファウンダー
- 初回限定盤付属ボーナスDVD収録内容
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Visions of 2018
Music Video
- ダンス・ファウンダー(Re:Vocal&Single Mix)
- ライブ・ライフ
- イッツ・マイ・ターン
- 夏のクオリア(remixed by ikkubaru)
- ヒューリスティック・シティー
- ラブ・バリエーション WITH SCOOBIE DO
Bonus 映像
- Girls Are Back in Town Vol.1 転換映像1
- Girls Are Back in Town Vol.1 転換映像2
- ヒューリスティック・シティー メイキング映像
ツアー情報
- フィロソフィーのダンス「Bandwagon Vol,1」
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- 2019年4月16日(火)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
- 2019年4月17日(水)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
- 2019年4月23日(火)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
- フィロソフィーのダンス
- 2015年に結成された、加茂啓太郎がプロデュースを手がけるアイドルグループ。「Funky But Chic」をキーワードに活動しており、宮野弦士が編曲、ヤマモトショウが作詞を担当するソウルフルな楽曲で注目を集めている。2015年12月に会場限定シングル「すききらいアンチノミー」を発売。2016年11月に東京・原宿アストロホールで初のワンマンライブ「Do The Strand VOL.1」を開催したほか、1stアルバム「FUNKY BUT CHIC」をリリースした。2017年11月に2ndアルバム「ザ・ファウンダー」を発表。2018年6月に東京・LIQUIDROOM で初の生バンド編成でのライブを行い、同月から6カ月連続で7inchシングルをリリースした。同年10月に東京・東京キネマ倶楽部でSCOOBIE DO とのツーマンライブを、12月には東京・ステラボールでホーン隊を加えたバンドセットライブを開催。2019年4月に3rdアルバム「エクセルシオール」をリリースし、全公演バンドセットの東名阪ツアーを行う。