こんなときこそプラス思考で笑顔に
──ここからはお1人ずつ、アルバムの中の個人的な推し曲をお伺いできればと思います。
萩 僕は「Still」ですね。「My Friend feat. SEAMO」のカップリング曲なんですけど、これは僕が初めて作曲した楽曲なんです。歌詞も初めて女性目線で書いて、女性目線なんですけど歌っててもめちゃくちゃ気持ちが入ります。フレンドからも人気だし、振り付けもカッコよくて、そういう意味でも僕的には推し曲ですね。
──Cool-Xにしては珍しく、哀愁の漂う失恋ソングですよね。
萩 ボーカル3人で曲を作り合って「どう?」って聴かせ合うんですけど、僕は暗い曲ばかり作っちゃうんですよね。
濱中 僕は涼真と被っちゃうかもな。
馬場 「Smiling」?
濱中 そう。最近は「ふたり」「みらい」とおとなしめの曲のリリースが続いていたので、「Smiling」のようなアゲアゲな曲がリリースできたことがうれしくて。ダンスも本当にカッコよくて、5人とも踊るんですけどライブでやっててイキれる曲です。
──ファンクサウンド全開の楽曲ですよね。ダンスの気に入っているポイントはありますか?
濱中 腕を広げる振り付けがあるんですけど、そこはみんなが真似できるポイントだと思います。あとは僕らパフォーマーが魅せるパートがあるのでそこは推しポイントですね。ぜひライブで観てほしいです。
馬場 僕も「Smiling」でいいですか? 一応僕がプロデュースという形でやったので。今までは基本的にできあがった曲に対してボーカル3人で歌詞をハメていくことが多かったんですけど、この曲は詞先で始めて、しかも1人で書いたんです。僕が先に歌詞を書いてプロデューサーに提出して、音のイメージも伝えて作りました。
──ひさしぶりのアッパーな楽曲というお話がありましたが、どういう思いで作っていったのでしょう?
馬場 コロナ禍のこの状況が続いていて、僕らもフレンドもみんな沈んでいる時期だったので、そういうときこそ笑顔になれるような明るい雰囲気の曲を作りたいと思って書き始めました。マイナスなことばかり考えていないで、プラス思考で笑顔になればいい方向に進んでいくということを伝えたくて。あとはメンバーそれぞれがCool-Xとして輝けるようなテイストが欲しいと思って、普段はボーカル3人がサビでハーモニーを聴かせることが多いんですけど、交互に入れ替わりで歌うようにしました。
──今までずっと曲先だったのを詞先でやるとなると、勝手が違って難しさもあったのでは?
馬場 そうですね、なんとなくの音はイメージしていたんですけど。でもどんな歌詞でもプロデューサーがカッコいい感じに仕上げてくれるだろうという絶対的な信頼があるので、「あとはお願いします!」という感じでしたね。
濱中 (馬場の肩を叩きながら)よくがんばったよ。
馬場 なんで上から目線なの!?(笑) でもうれしいですね。
音楽で思いはつながってる
──山内さんはいかがですか?
山内 たくさんあって迷うんですが、自分を解放できるという意味で僕は「Lady Crazy」が好きですね。
──夏のさわやかなエレクトロナンバーですね。
山内 サビにタオルを振り回しながら「Enjoy and Joy, High!」と歌う部分があるんですけど、僕らパフォーマーはマイクがないので地声で歌うんですね。以前、新星堂アスナル金山の店内でライブしたときに、僕がめっちゃ声を出したら抽選漏れして外で聴いていた方にも声が届いたらしくて(笑)。それくらい自分を解放できる楽しい曲です。
──資料によると制作に1年ほどかかったとか。
山内 もともとボーカル3人で作詞してできあがっていた曲を、昨年山猿さんに再作詞してもらって完成した曲なんです。
前田 音の感じも違ったんですよ。イントロがもう少し長かったりセリフもあったりして。ライブでは披露していたんですけどリリースはしてなくて、山猿さんに再作詞してもらって去年出すことができました。
──なるほど。では前田さんの推し曲は?
前田 僕は「My Friend feat. SEAMO」ですね。世界中がコロナ禍に見舞われていなかったらこの曲はできてなかったですし、SEAMOさんとご一緒できた思いも強くて。歌詞も何回も書き直してようやくできて、レコーディングではバンドの方とか名古屋芸術大学の皆さんとか本当にいろんな人が関わってくれたので思い入れがあります。どんなに歳を取ってもこの曲は聴き続けると思いますね。
──アルバムはこの壮大な曲で締められますよね。
前田 そうですね、アルバムの曲順もライブのセットリストを考えるように1曲1曲自分たちとプロデューサーで考えて。もう1つ挙げたいのは「Intro:I - one -」という曲で、この曲にはパフォーマー2人の声も入ってるんですよ。
萩 正直全部推しだよね。「ふたり」もすごくいいし。
──「ふたり」はシングルリリース後、「Cool-X FIRST TAKE」と題した一発撮り動画を公開しましたよね。オケがシンプルな分、3人のハーモニーを聴かせるなと思いました。
馬場 めちゃくちゃ緊張しましたけどね。声が震えないようにしないといけないと思って。
山内 でもあの緊張感の中であの歌声はすごいと思いましたね。
濱中 いやもう感動しましたね。こいつら歌うまいなって。
馬場 元嗣は毎回ちょっと上から目線なんだよな(笑)。
──アルバムタイトルの「I -one-」(ワン)はどういう思いで付けたのでしょう?
前田 メジャーデビューしてから初のアルバムというのと、僕らの曲でみんなと1つになりたいという意味があります。こういうご時世で会いたい人となかなか会えないですけど、音楽はどこにいても聴けるので、僕らの思いはつながってるという思いを込めました。
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メンバーの“ここがナンバーワン”