- パーソナリティ
- ピエール中野
バンドでグッとくるやつを作りたいです
──ギターは誰かに習ったりしてるんですか?
独学です。
──「この人に習ってみたい」とかないんですか?
教えてくれるもんですかね?
──僕が知ってる範囲では、アコギがめちゃくちゃうまい人には師匠がいることが多いですよ。
じゃあ坂本慎太郎さん。絶対教えてくれないですよね?(笑)
──坂本さんの影響が大きかったりするんですか?
そうですね。ああいうギターが弾けるようになりたいんです。歌い方もなんか色っぽいし。
──今ヤマハのギターを使っていますが、ヤマハのギターを選んでる理由は?
選んだわけじゃないんですよ。私ずっとバンドをやりたかったから、自分で買ったのはテレキャスなんです。でも1人で活動することにしたとき「1人でエレキはちょっとなー」と思って、お兄ちゃんが持ってたアコギと交換してもらったという。普通のギターよりひと回り小さいから弾きやすいです。
──欲しいギターはあるんですか?
SG。
──またエレキギターに戻っちゃってるじゃないですか(笑)。
今のギターがもらいものだから、「アコギは買うもの」っていう概念があんまりなくて(笑)。そろそろ買いなさいって言われるんですけど、だったらSG欲しいなあって思います。スリーピースバンドとかやって、ギターめっちゃ弾けたらいいな。
──基本的にはバンド志向なんですね。
バンドしか聴いてこなかったから、シンガーソングライターってよくわかんなくて。最近その念願だったバンドをやり始めたので、音源もそれで作りたいなあって思ってます。
──じゃあ、次にリリースする作品はバンドサウンドになりそう?
いやもう、バンドでグッとくるやつを作りたいですね。
──そうなると、音楽的に今までとどんなところが変わりますかね?
ちょっと速くなるんじゃないですかね(笑)。
──曲のテンポが?
遅いってすごい言われるんですよ。でもどうしても速くできないんです。バンドに引っ張ってもらったら、どうしても速くするしかなくなるかなって期待もあって(笑)。
──さっき僕が言った「1人でしゃべってるラジオみたいな、寄り添ってくれる感覚」っていうのは、たぶんその遅さでもあったとは思うんですけど、ライブも今後はバンド編成になっていきそうなんですか?
そうですね。もう3回くらいやったんですけど、楽しかったです。やっぱり弾き語りとバンドでは、歌い方とか見せ方が変わるじゃないですか。それが新鮮で。歌ってるときの気持ちは1人でやってるのとそんなに変わらないけど、聴いてくれる人は音数が増えたほうが聴きやすくなるんだろうなっていうのを感じました。
Twitter、どうしたらいいんですかね?
──今18歳ですけど、SNSとかインターネットは何歳ぐらいから使ってました?
小3くらいです。
──やっぱりそうなんですね。僕は20歳過ぎて大人になってからだったから、音楽の捉え方とか、情報処理速度は今の若い子のほうが僕の世代より圧倒的に上だと思うんですよ。歳上のミュージシャンとかと接する機会も多いと思うんですけど、世代差は感じません?
なんだろう。私は昔の音楽が大好きで、レコードとかめっちゃ聴くけど、自分のことは「今どきのヤツだな」って思いますね。ネットに依存してるし、どう森(「どうぶつの森」)もやるし。
──SNSはどんな使い方してます? 仕事のツールと言うよりは、日常生活の延長として?
そうですね。でも、あんまりさらけ出さないようにがんばって抑えてるんですよ。けっこう難しくないですか? 音楽をやる人とかがSNSを使うのって。私だったら、自分が好きなミュージシャンにはあんまりやってほしくない(笑)。
──ああ。確かにやんないほうが神秘性も高まるし、人間味のあるところは別に見たくない、みたいなのはありますね。向き不向きもありますし。
自分の中で想像して楽しむ余地が欲しいんですよね。
──彩音さんの楽曲ってまさに、そういう余地が残った曲と詞だなっていうのを感じました。それは受け手の感受性にゆだねる狙いだったりするんですか?
ゆだねたいとは思ってるんです。だからTwitterにしても「あんまツイートしないほうがいいかな」って思ってて。どうしたらいいんですかね?
──Twitterやめたらいいんじゃないんですか?(笑) ちなみに例えばマキシマム ザ ホルモンのマキシマムザ亮君は自分の作品について、ほかに解釈する余地がないくらい自分で全部解説していくスタイルなんですよ。
親切!
──親切と言うか、少しでも違う伝わり方をされるのが気持ち悪いから、自分の意図を寸分の狂いもなく伝えたいという。彩音さんはそれとは真逆のタイプってことですよね?
私の曲は「こういうことが言いたい!」みたいなのが1個ポンってある感じではなくて、いろんなテーマが遠まわしに入っているので、聴いてくれる人に対しても「伝えたい」というより「勝手に受け取って」って感じなんですよね。それで違った解釈をする人がいても面白いなと思います。「ちょっと違うけどなあ」みたいな(笑)。
いつか関ジャニ∞に楽曲を書きたいですね
ところでピエールさんは好きなジャニーズグループはいますか?
──今はKAT-TUNです。亀梨(和也)くんのソロコンのバンド監修をしたり、テレビ番組でKAT-TUNがバンド編成で歌ったときにバンドメンバーだったり、一緒に仕事をいっぱいしてるから思い入れがあって。その前はSMAPとか嵐をずっと観てました。V6も同世代だし。嵐はデビューして間もない段階からコンサートを観に行ってたんですよ。「松潤ー!」って叫んだらピース返してもらって、「誰にファンサしたの!」みたいな感じでアリーナの女子がみんな僕のほうを向くっていう(笑)。
男の人だと目立つからいいですよね(笑)。
──関ジャニ∞も好きですよ。DJやるときは毎回流してるし。「METROCK」っていうフェスがあって……。
観に行ったんですよ! 今年、関ジャニ∞を観に!
──2年ぐらい前にDJとして出たときに「ズッコケ男道」を流したら、丸山(隆平)くんがたまたまそれを観ててくれたの。で、裏で盛り上がって「『関ジャム』に出れるようにがんばるんで!」って丸山くんに言ったんだけど、2回出演したうち2回とも丸山くんがいなかった(笑)。この間、ようやく3回目の収録で初めてお会いできました。
毎回みんないるわけじゃないですからね。
──丸山くんと言えば、女王蜂のアヴちゃんとカラオケに行って夜通し歌ってるって言ってましたよ。関ジャニ∞って面白いし、魅力的ですよね。みんな音楽を真剣にやってるし。
そうなんですよ。本当にすごいグループだと思います。いつか私も関ジャニ∞に楽曲を書きたいですね。
──なるほど、いいですね。楽曲提供できることを目標に、これからもがんばってください。
はい、がんばります!
- 山﨑彩音「キキ」
- 2017年4月26日発売 / フォーライフソングス
- 収録曲
-
- プレゼント
- ○
- キキ
- La mer
- 山﨑彩音(ヤマザキアヤネ)
- 1999年1月26日生まれ、神奈川県湘南出身のシンガーソングライター。15歳から東京と神奈川のライブハウスでライブ活動を開始し、16歳のときに初の音源である「Yer」をライブ会場と通信販売のみで発表する。2016年に仲井戸“CHABO”麗市、GLIM SPANKYのオープニングアクトを務め、シンガーソングライター史上最年少で「FUJI ROCK FESTIVAL」に出演。2017年4月にフォーライフソングスからミニアルバム「キキ」をリリース。同年夏には「New Acoustic Camp 2017」「中津川THE SOLAR BUDOKAN 2017」といった大型イベントに出演しており、12月31日にはニッポン放送の年末特番「ニッポン放送イヤーエンドスペシャル Words Town Radio~音楽の街」にてパーソナリティを担当することが決定している。
- ピエール中野(ピエールナカノ)
- 凛として時雨のドラマー。高度なテクニックに裏打ちされたドラムプレイやステージで見せる独自のマイクパフォーマンスで多くの音楽ファンの支持を獲得している。カオティック・スピードキング、玉筋クールJ太郎のメンバーとしても活躍するほか、DJやコラム連載でもその才能を発揮。2011年より自主イベント「ピエールナイト」を開催している。2011年9月にドラム教則DVD+BOOK「Chaotic Vibes Drumming 入門編」「Chaotic Vibes Drumming 実践編」をリリース。2014年6月にさまざまなアーティストとのセッションを収録したミニアルバム「Chaotic Vibes Orchestra」を発表した。2017年7月には主催イベント「ピエールフェス 2017」を開催した。