めちゃくちゃアニオタです

──Fümiさんは声優としても活動されているんですよね。

声優はずっとやりたい仕事だったんです。めちゃくちゃアニオタなので。

──あ、そうなんですか。

だから僕、今日はちょっと日向（翔陽）と会ってるような感覚です（須賀は2015年より上演の舞台「ハイキュー!!」で主人公・日向翔陽を演じている）。

──あはは（笑）。どんなアニメが好きなんですか？

一番好きなのは「NARUTO -ナルト-」です。僕は田舎から上京してきたとき、いろいろとカルチャーショックを受けて引きこもり気味になった時期があって。そのときにアニメと音楽とゲームにすごく支えられて、特に「NARUTO -ナルト-」には元気をもらったんです。

──なるほど。主題歌を歌った「EVIL OR LIVE」には声優としても参加されていますよね。

はい。「EVIL OR LIVE」で初めて人間の役を演じることができて、すごくうれしかったです。今まではパンがしゃべったりだとか、人ならざるものの声が多かったので……。

──パンがしゃべる？

パンとかたこ焼きとか。

──粉物ばっかり（笑）。

そうなんです！ 粉物系のキャラがいっぱい出てくるアニメだったので（笑）。これからも機会があれば、声優としていろいろ挑戦したいと思ってます。

──僕も最近、「妖怪人間ベム」のギャグアニメ版にベロ役で出演させてもらって。ベロが歌舞伎町でホストしたりするんですけど（笑）。声だけで何かを表現する難しさをやっぱり感じたし、「声優さんはすごいな」とつくづく思いました。

そうですよね。僕も声優とNormCoreの活動を両立することで、それぞれにいい作用があるなと思っています。だからそういう意味でも、今後もどちらもがんばっていきたいですね。

アニメファンに寄り添いすぎず、攻めていきたい

──Fümiさんにとってアニメの存在って本当に大きいんですね。

はい。初めて映像と音楽で感動して泣くという体感をしたのが「もののけ姫」だったんですけど、それがきっかけで「これで生きていきたいな」と思って音楽を始めたので。

──今って個性的なアニメが多いけど、NormCoreの音楽性は幅広いですし、クラシックの要素も壮大なアニメの世界観にうまく合致すると言うか。単体として曲を聴いてももちろん素晴らしいんですけど、アニメの映像と一緒になることでより魅力が増すなと思います。

うれしいです。やっぱり僕自身がアニオタなので、「イントロはこういうギターのリフがあったほうがワクワクするかな」とか、絵コンテを見ながら映像のイメージを膨らませて曲を作るのが楽しくて。デビュー曲はダークな感じでしたけど、萌えアニメも好きなので今後は「萌え萌えキュン」的な曲も作ってみたいです。

──それだけ愛があれば、アニメファンの方も「NormCoreなら大丈夫」って安心できますよね。なんて言うか、アニメファンっていろんな意味で過激じゃないですか（笑）。

過激ですね（笑）。よくも悪くも。

──それこそオープニングでどんな曲が使われるのかって、ファンにとってはものすごく大きな事柄だし。でもFümiさんみたいな人に歌ってもらえたら「仲間だ」って感覚になるんじゃないかな。

そうだといいなと思います。でも、常に攻めの姿勢も忘れず持っていたいなと思っていて。僕もいちアニメファンだからわかるんですけど、寄り添われすぎても「そうやっておけばいいと思ってるんでしょ？」みたいな（笑）。

──難しいところですね。冒険しつつ、作品に寄り添う。

そうなんです。以前ソロとしてアニメ「ブラックジャック」のテーマ曲をやらせてもらったときは、歌詞も攻めたし、自分自身もコスプレしてみたりして。それも賛否両論あったんですけど、結果としてやってよかったなと思うんです。ユーザーと一緒にお祭りを起こせた感覚がありました。