chilldspot特集|坂本真綾、ハマ・オカモト、ふくりゅう、みの、藤吉夏鈴の証言で紐解く、新作アルバムの魅力

chilldspotが2ndアルバム「ポートレイト」をリリースした。音楽ナタリーでは「ポートレイト」のリリースを記念した特集記事を2回にわたって展開中。第1弾の特集では、比喩根(Vo, G)、玲山(G)、小﨑(B)、ジャスティン(Dr)の4人にインタビューし、2021年9月発表の1stアルバム「ingredients」以降のバンドの変化、「ポートレイト」の制作プロセスなどについて語ってもらった(参照:chilldspot「ポートレイト」インタビュー|“今の自分たち”を詰め込んだ2ndアルバム)。そして今回の特集では、坂本真綾、ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)、ふくりゅう、みの、藤吉夏鈴(櫻坂46)いうchilldspotと関わりのある著名人5名による「ポートレイト」に対するコメント、バンドへのメッセージを掲載する。

構成 / 下原研二

坂本真綾

坂本真綾

アルバム「ポートレイト」を聴いた感想 / お気に入りの1曲とその理由について

なんでしょう、醸し出すこの渋み。達観してるような貫禄。でも、アルバムの底にふつふつと、かすかな怒りのようなものが漂っていて、それは未来をあきらめてないという好奇心や野心のようで、年相応のみずみずしいエネルギーとも受け取れるのです。やはり比喩根さんのボーカルと歌詞の存在感には圧倒されます。

特に好きな曲をと
聞かれたのであえて1曲あげるなら
「crush」。

アルバムの1曲目、この曲が始まった瞬間から惹きつけられたので。

chilldspotへのメッセージ

これからもずっと、彼らの自然と変わっていく姿を、遠くから見ていたいと、思っちゃってます。なんだか懐かしく、なんだか驚異。きっと自分たちが思ってる以上に、彼らは今、ものすごく発光しています。

プロフィール

坂本真綾(サカモトマアヤ)

1980年3月31日生まれ、東京都出身。幼少期より劇団で活動し、自身が主人公の声を担当した1996年放送のテレビアニメ「天空のエスカフローネ」のオープニングテーマ「約束はいらない」で歌手デビュー。以降コンスタントに作品を発表する傍ら、声優、女優、ラジオパーソナリティとしても活動している。2021年3月にデビュー25周年を迎え、神奈川・横浜アリーナで2DAYSライブ「坂本真綾 25周年記念LIVE『約束はいらない』」を開催。2022年5月にシングル「菫 / 言葉にできない」を発表し、同年11月に東京・東京国際フォーラム ホールAで2DAYSライブ「坂本真綾LIVE 2022 “un_mute”」を行った。2023年1月にニューシングル「まだ遠くにいる / un_mute」をリリース。5月には11thアルバム「記憶の図書館」を発表する。

ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)

ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)

アルバム「ポートレイト」を聴いた感想 / お気に入りの1曲とその理由について

とにかく演奏し続け、作品を作り続け、
それをステージで披露し続ける。
それでしかバンドは成長しないし、
変わっていかないと思っています。

それは新人もベテランも同じ。

今作は、耳に聴こえる成長が、全編通して伝わりました。
この作品を持ってして、今後どうライブをするのか楽しみです。

お気に入りの1曲とか書いちゃうと、
みんなその曲から聴くでしょ?
アルバムなのに。
だから、1曲目かな、お気に入りは。

chilldspotへのメッセージ

バンド、楽しんでる?
またみんなに会えるのを楽しみにしてます。

比喩根とティンとはごはんに行ったので、
次は玲山と小﨑と行かなきゃね。

 

音楽の話は、別にしてもしなくてもいいので、おいしいものを食べに行きましょう。

プロフィール

ハマ・オカモト

1991年東京生まれ。ロックバンドOKAMOTO'Sのベーシスト。中学生の頃にバンド活動を開始し、同級生とともにOKAMOTO'Sを結成。2010年5月に1stアルバム「10'S」を発表する。デビュー当時より国内外で精力的にライブ活動を展開しており、2023年1月にメンバーコラボレーションをテーマにしたアルバム「Flowers」を発表。6月からはTHE BAWDIESとのスプリットツアー「ON STAGE」を開催する。またベーシストとしてさまざまなミュージシャンのサポートをすることも多く、2020年5月にはムック本「BASS MAGAZINE SPECIAL FEATURE SERIES『2009-2019"ハマ・オカモト"とはなんだったのか?』」を上梓した。

ふくりゅう

ふくりゅう

アルバム「ポートレイト」を聴いた感想 / お気に入りの1曲とその理由について

オーガニックに澄んだメロディやビートの美しき響き。バンドとしてメンバーはそれぞれの役割を担いながらも、各々のパートが主張する生々しさ。アルバム作品とじっくり向き合う音楽の楽しさを教えてくれながらも、やはり耳が喜ぶ切なくもキャッチーな「BYE BYE」で拡がる目の前の景色がキラキラと輝きだす高揚感がたまらないです。楽曲冒頭の歌詞フレーズ「私今バラードを聞いてるの 落ち込んでるわけじゃなくて 浸ってるの たまには落ち着きも必要でしょ」という、感情の絶妙なる置きどころの見事さ。好きだなあ、chilldspot。いいバンドっす。

chilldspotへのメッセージ

思い込みが強い人間(私が)なので、テキストにすると仰々しい文面になってしまいますが、chilldspotの登場で、日本のポップミュージックは確実に次の時代へ移行したように思いました。ジャンルや時代性を超えたところに、表現したい根本が感じられたからです。現代は、Spotifyなどストリーミングサービスの浸透によって、人類の歴史上最もたくさんの音楽を聴ける時代となりました。そんな、選択肢にあふれた時代ながらもchilldspotは、自らの創作スタイルにおいて取捨選択のセンサーに優れ、とにかく自ら欲するセンスの吸収力が早いと思いました。

成功の可視化が、いわゆる再生回数やバズが指標となる時代ながら、chilldspotは、他者の視線にとらわれることなく、明確に自分たちが表現したい快楽ポイントを自覚しているのでしょう。生み出す作品のジャンルや時代感は多岐にわたりますが、共通する“chilldspotらしさ”という芳醇なるワクワク感。ジャンルや時代性に頼らずともオリジナリティ高い作品力によって、情報過多な大海原を、信念の強さを感じる骨太なグルーブの効いたサウンドで切り開いていく様に耳を奪われました。

chilldspotは、自らを表現する言葉とサウンド、スタイルを獲得していると思います。それを実証したのが最新アルバム「ポートレイト」に収録された全12曲の珠玉の作品たちですね。

プロフィール

ふくりゅう

happy dragon.LLC代表 / 音楽コンシェルジュ。Yahoo!ニュース、ROCKIN’ON JAPAN、ミュージック・マガジンでの執筆や、Spotifyでのプレイリスト選曲、Fm yokohamaでパーソナリティを担当。Webサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングを手がけるなどマルチに活躍している。著書に「ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本」など。

みの

みの

アルバム「ポートレイト」を聴いた感想 / お気に入りの1曲とその理由について

急速に進化するバンドを捉えた2枚目。より器用に新たなジャンルを吸収。諧謔的な瞬間が飛び出したりもする。でも、何より正面からポップスを書いてくれたのが個人的にはうれしい。「BYE BYE」はバンドが照れを感じることなく、甘口の曲を書けることを証明したナンバー。本格派のバンドだからこそ「ポップス」のカードを切れるのは強い。

chilldspotへのメッセージ

本当は狙いすましたように、タイアップ映えする曲でアルバムを埋め尽くす力を持っていますよね? でもやりたいことを優先しつつ、程よくキャッチーな今の路線も好きです。今後も意表を突くタイミングで、ポップな曲を放ってください。いや、ポップスに振り切った路線も聴いてみたい。どっちにせよ、これからも楽しく音楽を作っている姿が聴ければハッピーです。

プロフィール

みの

自身の敬愛するカルチャー紹介を軸にしたYouTubeチャンネル「みのミュージック」を運営中。チャンネル登録者数は現在、41.2万人を突破している。Apple Musicのラジオプログラム「Tokyo Highway Radio」でホストMCを務めているほか、ロックバンド・ミノタウロスでは1月に約2年ぶりとなるEP「評論家が作る音楽」をリリースした。また2021年月発表の書籍「戦いの音楽史」は度重なる重版でロングセラー本となるなど、活動の場を広げている。

藤吉夏鈴(櫻坂46)

藤吉夏鈴(櫻坂46)

アルバム「ポートレイト」を聴いた感想 / お気に入りの1曲とその理由について

「please」
音のノリ、質感が好みです。
私が櫻坂46のライブ本番前に聴くプレイリストの中の1曲に入れさせていただきました!
聴きながらストレッチをしてテンションを上げてライブに臨んでいます。

chilldspotへのメッセージ

おひさしぶりです。
藤吉夏鈴です。

「あざとくて何が悪いの?」のあざと連ドラに出演させていただいたときの主題歌がchilldspotさんの「Like?」でした。
ドラマ撮影期間中、撮影前に必ず聴いていました。
また何かでご一緒させていただけるようにがんばります!

これからも、密かに聴かせていただきます!

プロフィール

藤吉夏鈴(フジヨシカリン)

2001年8月29日生まれ、大阪府出身。2018年に開催された坂道シリーズのオーディション「坂道合同新規メンバー募集オーディション」に合格し、12月に東京・日本武道館で開催された「欅坂46 2期生/けやき坂46 3期生『お見立て会』」で櫻坂46のメンバーとしてデビューした。櫻坂46は2023年2月に5thシングル「桜月」をリリースし、現在は全国アリーナツアー「3rd TOUR 2023」を実施中。11月には初のスタジアムライブ「櫻坂46 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE」の開催を控えている。また藤吉はテレビ朝日系「あざとくて何が悪いの?」内のドラマ「あざと連ドラ」第6弾の主演を務めた。

chilldspotライブ情報

chilldspot 2nd One Man tour "Road map"

  • 2023年5月9日(火)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
  • 2023年5月12日(金)新潟県 CLUB RIVERST
  • 2023年5月14日(日)石川県 vanvanV4
  • 2023年5月20日(土)京都府 磔磔
  • 2023年5月25日(木)広島県 CAVE-BE
  • 2023年5月26日(金)福岡県 BEAT STATION
  • 2023年6月2日(金)宮城県 Darwin
  • 2023年6月8日(木)香川県 DIME
  • 2023年6月10日(土)大阪府 Shangri-La
  • 2023年6月11日(日)大阪府 Shangri-La
  • 2023年6月17日(土)愛知県 CLUB UPSET
  • 2023年6月18日(日)岡山県 CRAZYMAMA 2nd Room
  • 2023年6月23日(金)北海道 Sound Lab mole
  • 2023年6月29日(木)東京都 LIQUIDROOM

プロフィール

chilldspot(チルズポット)

2002年生まれ、東京出身の比喩根(Vo, G)、玲山(G)、小﨑(B)、ジャスティン(Dr)からなる4人組バンド。バンド名は“chill / child / spot / pot”の4つの単語を組み合わせた造語。2019年12月に結成され、高校在学中の2020年11月に1st EP「the youth night」をリリース。2021年1月にSpotifyが注目の次世代アーティストを紹介するサポートプログラム「RADAR:Early Noise 2021」、7月にYouTube Musicが世界中の注目アーティストを支援するプログラム「Foundry」に選出される。同年9月には1stアルバム「ingredients」をリリース。2022年9月には3rd EP「Titles」を発表し、初の全国ツアー「One man tour "Road Movie"」を開催した。2023年5月に、Honda「VEZEL e:HEV」のCMソング「BYE BYE」や映画「恋のいばら」の主題歌「get high」など全12曲を収録した2ndアルバム「ポートレイト」をリリースした。