早くライブをしたくなるミニアルバム

一瀬　確かに僕ももうちょっと早くバンドの幅を出したかった。でも、最初は僕らのスタンダードな面を押し出したかったから、シングル2枚はそういうアプローチをしたんですけど。「オオカミ少年」は今までのテーマ感も残しつつ、もっとライブ感を出したいなと思って。ちなみに僕らはメロディから曲を作ることが多いんですけど、「オオカミ少年」はセッションから作ったんですよ。

岩淵　新鮮で超楽しかったです。これからはもっとギトギトした曲も作りたいですね！

──ギトギト？（笑）

岩淵　ギトギトというか、目まぐるしい感じというか（笑）。

──カオティックな感じ？

岩淵　そうそう！ たとえが下手ですみません！

一瀬　もちろん、ちゃんとポップなところも残しながら攻めたくて。

岩淵　そうだね！

一瀬　「オオカミ少年」もサビは絶対にポップじゃなきゃいけないと思ったし。

──もっとセッションで曲を作ってみてもいいかもしれないですね。

田村　実は今日もセッションで作ってたんですよ。慣れない作り方だから時間はかかりそうですけど、この曲もかなりよくなりそうです。ホントはこんなこと言っちゃダメなのかもしれないけど……古い曲は古い曲のよさがありつつ、ライブでやっていてもどうしてもマンネリ化してしまうところがあって。この「C」はそこから脱却できていると思うし、ライブに向けてスタジオで音を合わせるときもすごく新鮮なんですよ。「C」があることで、今までのライブのムードをガラッと変えられると思うし、早くみんなに聴いてもらいたいという気持ちが強いですね。

金山　うん、早くライブをしたくなるミニアルバムだと思う。

どこかで変われるからそれまで苦しみたい

──ワンマンに向けてこのミニアルバムを作れたことは大きいですね。

岩淵　かなり大きいです。さっきも言いましたけど、ワンマンライブにつなげたいという思いがすごく強かったから。ワンマンは自分たちしかステージに立たないので、いろんな面を出さないと面白くないと思うし。ギャップ作戦じゃないけど（笑）。

──そして歌詞にはやっぱり本質的なコミュニケーションを求める思いがつづられていて。これはもうずっと向き合うテーマなのかなと思うんですけど。

岩淵　そうですね。恋愛においても、日常生活で人と接するときも言葉足らずで思ってることを伝えられない局面が多いので。やっぱりそのときの喜怒哀楽が言葉になるんです。でも前回のインタビューでも言ったと思いますけど、今は自分から出てくる言葉に飽きていて。これからも喜怒哀楽をしっかり表現していくために、新しい言葉を探してる最中なんですよね。新曲を作りながらかなり苦しんでるんですけど、きっとどこかで変われると思うから、それまで苦しみたいと思います。

──最後にタイトルの「C」に込めた意味を聞かせてください。

岩淵　CHEESE CAKEの「C」でもあるし、COOLの「C」でもあるし、CUTEの「C」でもあって。あとは、楽しいや悲しいの「しい」にも置き換えられるなと思って。喜怒哀楽を表現するCHEESE CAKEをシンプルに表せるタイトルだなって。これからのCHEESE CAKEに絶対欠かせない自信作ができました。