CARRY LOOSE|WACK発、 カッコよくてエモい新グループがついにデビュー

WACKの新グループ・CARRY LOOSEが10月22日にアルバム「CARRY LOOSE」でデビューを果たす。

CARRY LOOSEは第2期BiSに在籍していたパン・ルナリーフィ、YUiNA EMPiRE、WACK内のアイドル育成プロジェクトWAggから昇格したウルウ・ル、オーディションを勝ち抜いたユメカ・ナウカナ?の4人からなるユニット。アルバムではメンバーが作詞にも挑戦している。音楽ナタリーではCARRY LOOSEのデビューを記念してメンバー全員にインタビュー。第2期BiS解散を経験したパンとYUiNA、WAggとしてはナルハワールド(GANG PARADE)に続く2人目の昇格メンバーであるウルウ・ル、持ち前の明るさで存在感を放つユメカがどのような化学反応をこれから示していくのか、その動向を探った。

取材・文 / 田中和宏 撮影 / 宇佐美亮

第2期BiS解散とその後

──音楽ナタリー初登場ということで、それぞれ自己紹介をお願いします。

パン・ルナリーフィ パン・ルナリーフィと申します。もともとBiSというグループに2017年から2019年の5月まで所属していて、2年間BiSとして活動していました。BiSが解散してこの新グループCARRY LOOSEにオリジナルメンバーとして入りました。

YUiNA EMPiRE YUiNA EMPiREです。2017年の合宿オーディションを受けたときは落ちまして、そのあとのEMPiREオーディションで合格して、EMPiREに加入しました。半年間ほどのレッスン期間を経て、2017年11月にデビューして、2018年3月の「WACK EXHiBiTiON」でBiS2ndに移籍しました。パンちゃんと同じくBiSが解散して、今CARRY LOOSEのメンバーとして新しく動き始めたという経歴です。

ウルウ・ル 私は2018年9月にWAggでデビューして、そこから約1年弱WAggとして活動して、このたびCARRY LOOSEに加入しました。WAggはWACK事務所の即戦力を作るための育成グループで、WACK所属アーティストの楽曲を定期公演やイベントでパフォーマンスしていました。

ユメカ・ナウカナ? ユメカ・ナウカナ?です。今回のCARRY LOOSEオーディションを受けて合格いたしました。歌うこと、踊ること、人を楽しませることが好きです。それを生かして、CARRY LOOSEで大活躍できるような人になりたいと思ってます。

CARRY LOOSE。左からYUiNA EMPiRE、ウルウ・ル、パン・ルナリーフィ、ユメカ・ナウカナ?。

──CARRY LOOSEは第2期BiS解散を経て生まれたグループですが、どのような経緯で結成に至ったのでしょうか。

パン BiSの解散が決まった3月に、WACKに残るか残らないかという話し合いが始まりました。いろんな話し合いを経て、最終的にはこの2人だけがWACKに残ることになって。実はその時点で「事務所には残れるけど活動ができるかはわからない」と言われていて、何年後に活動ができるかは約束できないという状況でした。それでもWACKに残りたいなら残っていいという話を渡辺(淳之介 / WACK代表)さんからされて、解散後すぐに課題が出されました。

YUiNA ひたすら作詞の課題をやっていました。

──作詞以外には?

YUiNA EMPiRE

YUiNA 「BiSが解散した理由はなんだと思うか」について考えてメールで送るという課題もありました。

──すごい課題ですね。渡辺さんにだけ伝えたんですね。

パン はい。なので表には出していないんですが、そこで自分を見つめ直していきました。「解散は自分のせいだと全員が思ったほうがいいよ」と渡辺さんから言われていて、本当にその通りだと思うし、WACKに残る残らないに関わらず、自分を変えるために細かく書いてほしいと言われまして。

YUiNA 具体的にいろいろ思い返す機会になりました。

パン 「あの瞬間こうすればよかった」というのが1つでもあったら、いくら長くてもいいからそれを細かく書いてほしいと。活動を振り返りながら1個1個書いたのは、それを次の活動につなげるために必要なことだったと思います。

──まず作詞の課題について、何かフィードバックはあったんですか?

パン 最初のほうは自分たちが作詞に慣れていなくて、歌詞がハマっていないところについて指摘がありました。

YUiNA 最近はあまりないですが、課題期間の初期は「これを書いて何を伝えたいの?」と返事が返ってきたことがあります。

パン・ルナリーフィ

──解散の理由についても何か渡辺さんから戻しがあったんですか?

パン 「本当にこれだけなの?」と言われることはありました。

──BiSでの経験を無駄にさせないための渡辺さんの優しさのようにも感じますね。第2期BiSでの活動を振り返って、今だから話せる気付きみたいなものはありますか?

YUiNA うーん。それぞれが自分のことだけを考えちゃっていたのかなとは思います。

パン 1人ひとりが結局まとまることができなくて解散してしまったから。

YUiNA 周りが見えていなかったというのは正直あります。振り返ると、もっと周りに興味を持つことが大事だったんだなって。BiSではそれぞれ自由だったからこそ、自分の好きなようにやることが多くて。個々に考えがあるのはいいんですけど、やっぱり基本的な部分でまとまらなきゃいけないところがあったなとは思いました。

先輩はもういない

──第2期BiSのメンバーで唯一、これからも活動を共にすることになったパンさんとYUiNAさんですが、お互いに変化したなと思う部分、もしくは変わらないなと思う部分はありますか?

パン YUiNAは人の気持ちの面ですごく気遣ってくれて、空気をよくしてくれる人だなって、BiSのときからずっと感じてました。私は自分の意見があったらそれを突き通したり、態度に出してしまったりしやすくて。「今日、ヤバい」みたいな空気を出してしまうときがあるんですけど、YUiNAはそういうところがまったくないし、逆にいつも「どうしたの?」って気遣ってくれるので助けられてます。

CARRY LOOSE

YUiNA 改めて言われると恥ずかしい(笑)。私もパンちゃんには助けられてて、練習で振り入れするときを含め、全体をまとめてくれるのはパンちゃんかなと思う。私もこの中では同じ立場とは言え、先輩というか経験者としてグループをまとめる人が1人はいなきゃいけないなと思っていて。私も経験を生かしてがんばっていかなきゃなと思いつつも、やっぱりパンちゃんが一番まとめてくれます。でもそういうの得意じゃなかったよね?

パン うん(笑)。前は必ず誰か先輩がいたので。BiS1st、BiS2ndに分かれたときも9人になっても常にゴ・ジーラがいたし。メンバーをまとめて引っ張るのは得意ではないんですけど、今は「やらなくちゃ」って気持ちです。私がパフォーマンスの面でまとめることをがんばりたいと思えたのは、グループとしてのまとまりを取り持てるYUiNAがいるからで。

YUiNA 活動を続けている間にそれぞれの役割がうまく出てきたらいいなって。

パン いいバランスでね。