Candy Boyの結成7周年を記念した公演が9月10、11日に東京・品川プリンスホテル クラブeXで開催される。
Candy Boyは全員がカフェにまつわる資格を持つ“トータルエンタテインメント集団”。メンバーは奥谷知弘、安孫子宏輔、川島寛隆、福留瞬、前田大翔、宮城光輝、山本大智の7人で構成される。彼らが取り組んできたカフェを舞台にした定期公演「Candy Boy CAFE」は開催200回を超え、多くの“お客様”を虜にしてきた。
音楽ナタリーでは、そんな唯一無二のボーイズグループ・Candy Boyにインタビュー。リーダーの奥谷、サブリーダーの安孫子、そして最年長メンバー福留の3人にCandy Boyの魅力や、7周年公演に向けた意気込みを語ってもらった。
取材・文 / 髙橋裕美撮影(奥谷知弘、安孫子宏輔、福留瞬) / 梁瀬玉実
好奇心旺盛なリーダー、よくふざけるお兄さん、常に笑顔の最年長
──音楽ナタリー初登場ということで、自己紹介からお願いできればと思います。まずはリーダーからお願いします。
奥谷知弘 Candy Boyは今、1期生から4期生までいて、その中で僕は1期生として活動しています。コーヒーとアロマに関する資格をいくつか持っていて、Candy Boyのグッズとしてコーヒーをプロデュースしたり、公演の会場内でアロマを焚いたり、資格を生かして活動しています。あと僕は多趣味で、キャンプ、バスケットボール、山登り、カメラ……好奇心旺盛な27歳です(笑)。
──いいですね。続いてサブリーダー、お願いします。
安孫子宏輔 Candy Boyで唯一の180cm超えとして、グループの平均身長を引き上げています。僕は調理師免許やスイーツコンシェルジュの資格を持っていて、スイーツを紹介する記事を日本スイーツ協会が運営する「SWEETS COMMUNITY」で書かせていただいたりしていますね。資格を取る前から料理が好きで、休日にメンバーを家に招いて振る舞ったりもします。得意料理は、Candy Boyのイメージとかけ離れちゃうんですけど、蒸し鶏のあんかけとか、ナスの炒め物かな。メンバー内の立ち位置でいうと、ちょっとお兄さん側ではあるんですけど……主にふざけてます! ウィットに富んだ会話で“お客様”を笑顔にする素敵なお兄さんです(笑)。
福留瞬 安孫子くんに対して自分はCandy Boy最低身長なので、僕と安孫子くんはステージですぐ見つけられると思います(笑)。あと最年長ではあるんですけど3期生で。でも今のメンバーとは7年も一緒にいるので、年齢とか先輩後輩の垣根はなく、最近はなんでも話せる仲になったかなと感じていますね。僕は歌うのはもちろん、ダンスも好きです。もともと器械体操をやっていたんですが、Candy Boyのダンスはバレエが基調になっていて、経験をそのまま生かせるので踊っていてすごく楽しい! 家にいるときは自分で作詞作曲した曲をピアノで弾いて歌ったりもしています。昔よく言っていた自分のキャッチフレーズが「笑顔の魔法をあなたに」なんですけど、そのぐらい常に笑ってる。物事を楽観視してるというか、「笑ってたほうが人生楽しいでしょ?」と考えるタイプです。
──ありがとうございます。Candy Boyは7人グループということで、取材に参加していないメンバーについても教えていただけますか?
福留 入った順でいきます。唯一の2期生、前田大翔くんは僕より年下なんですけど、すごくしっかりしていて。ダンスの構成とか、公演の演技パートの台本とか、何かを作り上げるときにいろいろとアイデアを出してくれる、頭の切れる存在です。あとは頭の回転が速いからなのか、とても早口で。
奥谷 7人のパフォーマンスがそろいすぎちゃうところを逆に気にして、メンバーの個性の出し方を研究している努力家です。
福留 性格で言えば、普段はツンデレっぽいんですけど、誰かがつらい目に遭ったらすぐ泣いちゃうような、人間味あふれる人ですね。
安孫子 あとすごく線が細いです。
奥谷 体の線がね。
──次は山本大智さんですね。
福留 僕と安孫子くんと同じ3期生なんですけど……。
安孫子 絶対、僕に敬語を使ってきます(笑)。
福留 同期なのに入ったときからずっと敬語で。3期生の中で一番年下だからかな。
安孫子 後輩として接してくる(笑)。彼はファンタジスタなので、誰も真似できないですし、彼が作り出す独特の空気がありますね。あんなにカッコいい顔なのになんでこんなに面白いんだろうっていうくらい、いつも笑わせられています。
福留 ダンス講師や歌の先生、演出家……そういう方々の目を一番引くんです。作ろうとしても作れない“天然のファンタジスタ”。動いてる大智くんはしゃべってなくても面白いので、ぜひステージで観てほしいです。
安孫子 あとよく周りを見てる。グループ内で誰かが緊張しているなとか、落ち込んでるなっていうときにフォローしたり、何もしなかったり(笑)。
一番のロマンチストは
福留 次は……(宮城)光輝くんだね。
安孫子 一生懸命な若者です(笑)。
福留 真面目、まっすぐ、純粋。そういう言葉がぴったりな人ですね。
奥谷 「ここはどうしたらいいですか?」とか、僕によく相談してくれるんです。同じコーヒーソムリエの資格も持っているので、一緒にコーヒーを飲みに行っていろいろ話したり。1対1のときには、「僕はこう思ってるんです」とはっきり意見を言ってくれる。Candy Boyの年齢層が上がっていく中で、光輝くんがいてくれて助かってますね。公演のお芝居パートではフレッシュさが大事な場面もあるので。
福留 僕らだとどうしても玄人感というか、人生の先輩感が出ちゃうからね(笑)。あと光輝くんはグループ最年少なんだけどブラックコーヒーが好きだったり、玉置浩二さんが好きだったりとけっこう渋いところがあって。たまに大智くんにタメ口を使うところもある(笑)、そういうメンバーの関係性がすごく面白いです。
──最後に川島寛隆さんはいかがでしょう。
福留 寛隆くんもいいキャラクターなんですよね(笑)。
安孫子 音楽大好きっ子です。
福留 本当に歌が上手。音楽のことになったら前のめりになる、好きなことを話し出したら止まらないようなタイプですね。
安孫子 自分の世界、意見をちゃんと持っている子。心から音楽を愛していて、好きなことに対する意見は先輩後輩関係なくはっきり言うし、だから信頼もできる。
福留 ロマンチストかもしれないね。以前、僕に対して「誕生日サプライズをするなら?」という企画があったんですけど、その答えが一番ロマンチックだった。「きれいな花をあげたい」とか、「サプライズでプレゼントを渡して驚かせてあげたい」とか熟考してくれて。
安孫子 彼はきっと夜景の見えるシチュエーションで曲をプレゼントするタイプだよ。
福留 でもその反面、ひょうきんなところもあって。
安孫子 男同士でいるときは、関西人の血が騒いでふざけたくなっちゃう(笑)。
福留 彼がいると笑いが絶えないから腹筋が鍛えられます(笑)。
奥谷 一番若くてキャリアの浅いメンバーではあるんですけど、瞬くんが言ったように歌がすごく上手で。彼が入ってくれたおかげで、Candy Boyの歌のレベルがグッと上がりましたね。
──グループの音楽面を支えているのが、川島さんと福留さんなんですね。福留さんは趣味で作詞作曲をされているということですが、Candy Boyの楽曲にアイデアを出すこともあるんですか?
福留 そうですね。1曲だけですが、僕が作詞した「明日、時々晴れ」という曲があって……それ以外だと、公演のときに歌った楽曲を音源として配信するとき、歌割りをスタッフさんと話し合ったりしています。僕的にメンバーの好きなところがたくさんあるので、「ここはこの人の声で聴きたいな」という個人的な思惑を入れさせてもらったりはしていますね。もちろん、最終的にメンバーにも確認して、一応みんなの意見を取り入れるようにはしているんですけど、第一に自分の意思が入ってます(笑)。
リーダー、サブリーダーの役目
──それぞれ個性が立ちつつも、すごくバランスのいいグループなんだなと感じますが、その中で奥谷さんはどんなリーダーですか?
奥谷 でも僕、自分をリーダーだとは思ってないんです。
安孫子 いや、あなたはリーダーなんですよ(笑)。細かくあれやこれやを指示するタイプではなくて、背中で見せるタイプ。口数はそんなに多くなくても、締めるところは締めてくれる。カッコいいですよね。「自分はこうするんだ」って行動で示すタイプだから、それを見て周りのメンバーもやらなきゃって思うし。でもその背中を見てない大智くんがいたり(笑)。
福留 知弘くんは6人を一歩引いて見ていることが多くて、そういう姿がリーダーっぽいなって。メンバーがやろうとしていることに茶々を入れるわけでもなく、でも最終的に本筋から外れそうになったときは大事なことを言ってくれる。そのどっしりした存在感からリーダーの風格を感じますね。
奥谷 もともと僕は自由人だし、すごくふざけるタイプ。4兄弟の末っ子なんですよ。なのでメンバーが楽しくワイワイしていると、気持ちとしては入りたいんですけど……リーダーだし、仏のように見守らないとっていう気持ちになります。
安孫子 すごく天然な人だから、たまに片鱗を見せてくると懐かしい気持ちになりますね。
福留 テンションが上がったときとか、ちょこちょこ見えるんだよね。
──安孫子さんのサブリーダーっぷりはいかがですか?
奥谷 安孫子くんにはすごく助けられてます。
安孫子 サブリーダーしてる?
福留 サブリーダーしてるよ(笑)。
奥谷 彼ももちろん表に立つ表現者ですけど、マネージメント力もすごいんですよ。僕らとスタッフさんの間をつないでくれることも多くて。リーダーが本当はやらなくちゃいけないであろうことも陰でやってくれてたりするので、僕はすごく助けられてます。
福留 年齢層がバラバラなグループですし、僕自身も最年長とはいえ、やりたいことや我を貫こうとしたときに言い方を選べないときもあるんですけど、そういうときに“安孫子フィルター”を通すことで冷静になれるんですよ。一旦、安孫子くんを通さないと不安(笑)。
奥谷 Candy Boyの“網戸”だね。
安孫子 不純物を取り除いてます(笑)。