お風呂に浸かりながら「デスボ やり方」とか調べて
──そして3曲目が「メタルなかよし」。
マサヒロ きた、真骨頂!
──“超特急流メタル系トンチキ曲”という強烈なキャッチフレーズが付いた楽曲ですが、これはリョウガさんのセンター曲ですよね?
リョウガ ええ、そうですッ!
──エキセントリックなセンター曲をまた新たに授かった、その感想から聞かせてもらえますか?
リョウガ 「また僕でいいのかな」という思いも若干ありつつ(笑)、「超えてアバンチュール」「ジュブナイラー」と、僕のセンター曲を手がけてくださった浅野尚志さんがまた新たにキテレツな曲を作ってくださって。ただ今回は曲がメタル調だったり、それこそKAITAくんに振り入れしてもらったりとか、新しい姿も見せられていると思います。8号車と一緒に声を出せる部分もあるので、ライブで盛り上がれそうな曲だなと。
──タカシさんはメタルロックの歌唱に挑戦されましたが、こちらはいかがでしたか?
タカシ 奥が深いです。レコーディングの時点ではメタルのボーカルを100%は追求できていないんだろうなという気持ちがありながらも……僕たち超特急がメタルをやるから面白いわけで。あえて“メタルライク”でやるのがいいのかなと思う部分もあったりします。とにかく奥が深い世界に入り込んだなという感覚がありますね。
──曲中にデスボイスも登場しますが、これはどなたが?
リョウガ 僕ですね。レコーディングの前に、スタッフさんからLINEで「デスボイスやりまーす」みたいなテンションの連絡が来て。「収録順は最後のほうにしようと思ってます。練習しておいてくださーい」って。「コイツらマジで……」と思ったんですけど。
ハル あはははは!
リョウガ まあまあ、それもある種のロックかと思いまして。
ハル そうね! ロックやね!
リョウガ お風呂に浸かりながら「デスボ やり方」とかYouTubeで調べて観たんですけど「なるほど、わからん!」と。「もう無理だ無理、わかんない!」って。
タカシ 出すタイプと吸うタイプ、どっちにした? 発声の仕方がいくつかあるんです。
リョウガ 出すタイプでやってみた。で、どうやらタカシもデスボイスについて研究したらしいんですけど、いざレコーディングに入ったら担当は僕だったっていう……。
タカシ 夜通し研究したのに(笑)。でも僕も、間奏で少しだけやってますね。
懸ける思いがもう。そこから違うんだなって
──振付に関しては、これまで「Steal a Kiss」や「Countdown」のようにクールな楽曲のコレオを数々手がけられたKAITAさんが担当されたということで。先ほど「化学反応を狙った」というお話もありましたが、実際ものすごい化学反応が起きているというか、カオスかつ激しすぎる展開のパフォーマンスが衝撃的でした。皆さんはKAITAさんがこのコレオを提案してきたとき、どう感じましたか?
マサヒロ でも、僕は逆にKAITAくんの“こういう姿”を知っているんです。KAITAくんって、チームのショーケースのときはめっちゃ変顔するし、暴れるし。ソロダンスをするときはユーキくんみたいにバク宙してそのまま体ごとフロアに落ちるみたいな、思い切ったことを急にやり始めるタイプの人間なんで。だから「やっとKAITAくんらしさが出たな」と思っていて。
リョウガ へえー、そうなんだ! ディープな部分は“こっち側”なんだ。知らなかった。
マサヒロ もちろんカッコいいダンスもしますけど、実はすごいはっちゃけるんですよ。だから、素が出てるのはこういうタイプのコレオだと思います。
ハル 素のKAITAさん、「メタルなかよし」なの……?
リョウガ 断言しちゃっていいの?(笑) それ。
──KAITAさんの新たな引き出しを超特急がものすごい勢いで開けに行ったのかと思っていたのですが、そういうわけではないんですね。
リョウガ 今まで振付をしてくれたときにはさ、そういう姿を出さなかったじゃない。
マサヒロ だから、これはきっと自分自身っすね。「自分が踊るならこうします」という作品を提出してくれたんじゃないかと思います。
タカシ 回数を重ねて、コアな部分に入っていけたんやな。
──それを引き出したのが超特急というのが最高ですね。
リョウガ まさかのね(笑)。BE:FIRSTさんとかじゃなくていいんだ。
マサヒロ だから今回初めて、振り入れ用の動画にKAITAくんがいましたからね。これまでの曲は全部、KAITAくん以外のダミーダンサーさんがやってくれていたんですけど。
リョウガ しかもその映像、踊ってくださっている方々が今までに見たことのない……これまでは基本決まった9人のダンサーさんだったんですけど、ちょっと見たことない方々で。
ハル この方はどのメンバー役、みたいな感じで、おなじみになっているからわかるんです。
リョウガ どうしてなのかKAITAくんに聞いてみたら「曲が曲だから、俺の周りのマジで個性的なヤツらを呼んできた」と。
タカシ・ハル あはははは!
マサヒロ “クレイジーダンサー”ばかり集めたと。
リョウガ 懸ける思いがもう(笑)。そこから違うんだなって。
マサヒロ リョウガくん役をやったダンサーの子にこの間会ったから「どうだった?」と聞いたら、めっちゃ笑顔で「本当に楽しかったです、ありがとうございました!」と言ってました(笑)。
リョウガ (拍手しながら)素敵素敵、超素敵! でも実際すごく大事なんですよ、ダミーの方の存在って。
ハル そう。僕らはダミーの方に、テンション感とかも含めて伝えてもらうから。でも「メタルなかよし」を「楽しい」って言うなら、ね。やっぱりちょっと……“何か”は外れてるでしょうね(笑)。
リョウガ あはははは。最高だわ。
──KAITAさんの本気が伝わってきますね。振付については何かおっしゃっていましたか?
マサヒロ 「過去イチふざけた」とは言ってましたね。
リョウガ だって、いつもは「ここ硬く、パキパキと」とか「ここは動くのは2、3mmで、細かく静かに見せたい」とか具体的に指摘が入るんですけど、今回の振り入れは「もっとおかしく!」とか(笑)。
ハル 「もうめっちゃ跳んで!」「暴れて!」とか。
リョウガ 今までにないポイントをすごく言われて(笑)。
タカシ 突然抽象的になりました。
リョウガ でもそのおかげでね、サビの最後に足をアホみたいに広げるところがあるんですけど……。
ハル なかなかですよ。初披露のときの写真が上がってるの、見ました?
──拝見しました。「こんなに足開いて踊ることある!?」と思いました。そろい方もすごいですし。
マサヒロ 優勝はカイくんとリョウガくんでしたね。逆にタクヤくんとユーキくんはまだまだ開けたっすね(笑)。
ハル いや、僕もけっこうイケてたと思うよ?
リョウガ ここは「ちぎれるくらい足開こうぜ」と言い合ってる部分なんです(笑)。
マサヒロ めっちゃよかったですね。
たまにチャーハン作ってます
──すごいのは、皆さんのパフォーマンスはそうやって統制のしっかり取れた、チームワークが成せる“混沌”であることだと思うんです。ただめちゃくちゃに暴れるだけだったら、見応えのある“作品”にはなり得ないでしょうし。
リョウガ そうですね。ただバカみたいに騒いでるわけじゃないから。ガチで、真剣にふざけているというか。
マサヒロ “ふざけ力”は「宇宙ドライブ」(2022年10月リリース)並みかもしれないですね。いや、超えたかもしれない。
ハル 消耗度もヤバいですよ! それこそこのライブ(「VS. 超特急」)のとき、「バッタマン」と「メタルなかよし」を連続でやったんすけど、僕もう、これまでで初めてくらい酸欠になりかけて……。
リョウガ そうだ。僕が曲振りしようとしたら「えっ、もう始めるの? ちょと待って」と。びっくりした。
ハル 僕的には「バッタマン」(ハルが大暴れするセンター曲)が一番エグいんですけど、そのあとに同等レベルの曲が来たらマジでヤバいわと思って(笑)。
──例えば曲中で思い切りヘドバンをするようなパフォーマンスって、マサヒロさんとハルさんは超特急に入るまではきっと経験がなかったですよね?
ハル はい、そうですね!
──すぐに順応できたものなのでしょうか?
マサヒロ 加入して1発目の「宇宙ドライブ」に、土下座しながらヘドバンという振りがあったので。そこで一気に“解放”というか。
ハル あの曲、土下座しつつヘドバンしながらフォーメーション移動してますから。ヤバいですよ。
リョウガ 確かに(笑)。
マサヒロ MAXを最初に経験したので大丈夫でした(笑)。
リョウガ・タカシ あはははは。
──ちなみにリョウガさんとマサヒロさんは曲中にエアドラム、エアギターもやられていますよね。
タカシ 面白いですよ、リョウガのエアドラム。たまにね、ドラム叩きながらチャーハン作ってます。
ハル あはははは!
マサヒロ そう! たまに中華鍋振ってるの!(笑)
リョウガ (エアドラムに差し込まれる鍋振りを再現しながら)ここ、フリーのパートだから何してもいいのよ。
タカシ リハのときからやってるんですけど、これ、レアバージョンなんです。
ハル たまに“当たり”が見られる(笑)。
リョウガ そう。チャーハンが見られたらその日は当たり! 帰るとき、みんないいことあるかもね。大吉!
マサヒロ 嘘くさいな~(笑)。
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同じグループの曲じゃないだろ