アニメもテーマ曲も「子供を子供扱いしない」
──4月からはオープニングテーマをTOMORROW X TOGETHER、エンディングテーマをジャックス・ジョーンズとAdoが担当します。今回もビッグで多国籍な顔ぶれが集いましたが、なぜこの2組に依頼したのでしょうか?
八代 TOMORROW X TOGETHERさんも、もちろん日本だけでなく世界的に活躍しているアーティストということでオファーさせてもらいました。楽曲制作はSPYAIRのUZさん、MOMIKENさんに担当していただいたのですが、とてもメロディが素敵で。映像と合わさることで、エモーショナルで感動的なオープニングに仕上がったと思います。
──歌詞が全編英語なのには何か意図が?
八代 最初は日本語を入れることも考えたんですが、やはりグローバルなアニメということと、「子供を子供扱いしない」というコンセプトに従って、アーティスト側とも相談し、世界共通言語である英語にしました。メロディが本当にいいので、きっと子供たちも口ずさんでくれると思います。
──そして世界で活躍するDJ / プロデューサーのジャックス・ジョーンズとAdoという異色の組み合わせは、どのような経緯で実現したのでしょうか?
八代 洋楽アーティストにトライしてみたくて、レーベルにいろいろと相談する中で「ジャックス・ジョーンズさんのトラックが『BEYBLADE X』と相性がいいのではないか」という話になりまして。もちろん彼はトラックメーカーなので、歌唱アーティストを決める必要があったところ、ジャックス・ジョーンズさんとレーベルから「Adoさんがよいのでは」と提案をいただいたんです。過去にAdoさんの「唱」をジャックス・ジョーンズさんがリミックスをしていたつながりもあり、言うまでもなく日本を代表する歌い手なので、お願いをしました。洗練されたトラックとAdoさんの圧倒的なボーカルの相性が抜群で、とてもパンチがある仕上がりになったと思います。
山口 相性が抜群によかったですよね。神秘的なレベルで合っていると感じました。
八代 山口さんとダビング作業をしているときに、音がよすぎてびっくりしましたよね。「これは子供向けの音じゃないぞ!」と(笑)。思わず体がノッてしまうようなビートが常に鳴っているので、この曲も親子で楽しんでもらえる1曲になったと思います。
──エンディング映像は道場の師範代である白星テンカをフィーチャーしていることもあり、所々で和の雰囲気も漂っていますが、サウンドは洋という組み合わせも面白かったです。
八代 ダイバーシティな世の中なので、本当に和洋折衷ですよね。いい意味でカオスだと思います(笑)。劇伴も同じくで、Cutting Edgeに「尺八の音を入れたい」「和太鼓の音が欲しい」とオーダーしてもうまく伝わらなかったことがあって。「なんだか国をまたいで複雑な制作フローになっているな」と思ったこともあります(笑)。
山口 外国の方に日本らしい音を作ってもらおうとすると、時々すごく難航することがありますよね(笑)。でもCutting Edgeは毎回素晴らしい劇伴を提供してくれて、感謝しています。
──これほどさまざまな音楽の種が蒔かれた作品を、幼少期に観られる子供たちがうらやましいです。
八代 本当にそうですよね。これをきっかけにいろんな音楽に触れてほしい。そしてアニメを通じて親子でベイブレードの玩具で遊んでいただけたら、なおうれしく思います。大人がプレイしても本当に面白いので、ぜひ1回体験してみてほしいです。
篠永 いつか大人もオフィスでアフターファイブにベイブレードで遊ぶことが当たり前になればいいな、と思い描いています。今秋には世界大会も開催する予定ですし、「ベイブレード」をグローバルコンテンツとしてどんどん広げていくつもりです。素晴らしい音楽と一緒に、さらに世界へ羽ばたいてほしいですね。
テレビアニメ「BEYBLADE X」新テーマソング映像&解説
2024年にはK-POPアーティスト史上最速で⽇本4⼤ドームツアーを開催し、同年末に「NHK紅⽩歌合戦」に初出場したTOMORROW X TOGETHER。全員が貴公子のようにはかなげで上品な魅力を持つ5人組だが、ステージで見せるエモーショナルなパフォーマンスに定評がある。「自分の道を信じる」という力強い決意が歌われる「Rise」は、メンバーの魂に訴えかけるような熱いボーカルを堪能できる1曲だ。楽曲制作は、アニメソングの名作を多数生み出してきたロックバンド・SPYAIRのUZ(G, Programming)とMOMIKEN(B)が担当。オープニング映像では疾走感あふれる力強いトラックに乗せて、バードたちが汗を流して駆けていく。クロスとバードが手を取り合うシーンなど、キャラクター同士の絆も存分に感じられる89秒に仕上がっている。
米グラミー賞や英ブリット・アワードでのノミネート経験を持ち、世界のダンスミュージックを牽引するロンドン出身のDJ・プロデューサー、ジャックス・ジョーンズ。そしてAdoは、日本での活躍はもはや説明不要だが、現在33都市を回る自身2度目のワールドツアーの真っ最中で、グローバルな人気を高め続けている。そんな2組の豪華なコラボが「BEYBLADE X」で実現。2023年にはAdoの「唱」をジャックス・ジョーンズがリミックスしていたが、今回の「Stay Gold」ではジャックス・ジョーンズらしいダンサブルでどこか浮遊感のあるサウンドに、Adoが唯一無二のパワフルな歌声を乗せた。エンディング映像では、放送中の本編でキーパーソンとなっている白星テンカをフィーチャー。暗い剣道場で黙々と素振りを続けるテンカの姿と満天の星空が印象的で、ベイブレードが切り開く世界の無限の広がりを感じさせる。