BANTY FOOT|周辺シーンとのコラボで熱を帯びる名古屋発レゲエサウンド

名古屋のど真ん中でレゲエフェス

──BANTY FOOTが主催する「DIRECT」という野外フェスについてもお聞きしたいんですが、2015年に名古屋市内のど真ん中にある久屋広場でスタートしていますよね。どういう経緯で始まったのでしょうか。

もともとはあの場所で「FRESH AIR」っていうレゲエのフェスをやってたんですよ。野外フェスはいつか自分たちでもやってみたいと思ってたんですけど、その「FRESH AIR」の主催者の方から「来年はお前らがこの場所でやってみないか?」と声をかけていただいて。そんなチャンス、なかなかないじゃないですか?

──そうですよね。

僕はもともと(名古屋のラジオ局である)ZIP-FMでレゲエのコーナーをやっていたので、ZIP-FMの方にも相談したんですね。それでラジオ番組とフェスを一体化させた「DIRECT」というプロジェクトを立ち上げることになったんです。それが2014年の末のことで、2015年の4月からは「DIRECT」というレゲエ専門番組をZIP-FMで始めることになりました。

──なるほど。では、1回目の「DIRECT」はやってみていかがでした?

お客さんからの期待も感じていたし、出演者や関係者からの期待もあったと思うので、ステージの一声目は感慨深いものがありましたね。ようやく自分のやりたかったことがスタートできたな、という。ただ、いざ自分たちでやるとなると、騒音やゴミの問題など、直面することはたくさんありました。でも、通行人の方々が耳を傾けてくれるし、一般の方にレゲエに触れてもらういい機会でもあるわけで、やりがいも感じましたね。

──街中でそれだけの音を出せる環境があるのもすごいですよね。

周りはビルに囲まれてますからね。日本でもなかなかないと思います。ほかの地域の関係者やアーティストからうらやましがられますから。

──今年の5月にも「DIRECT」は開催され、大きな成功を収めたわけですが、野外フェスを続けてきて見えてきたこともあるのではないでしょうか。

2016年から2日間開催になったんですけど、自分にとっては挑戦でした。2017年は新しいことをやりたくて、AKさんやベリーグッドマンに出てもらったり、今年はt-Aceくんや呂布カルマ、Rude-αにも出てもらいました。呂布カルマは渋かったですね。フェスってそれぞれの持ち時間も短いので、ほとんどのアーティストが盛り上げにいくんですよ。でも、呂布カルマは自分を貫き通してました。ブレないところに名古屋イズムを感じましたね。

JUN

歌詞を書き換えて作り上げるダブプレートという武器

──今回リリースされたダブプレート集「DIRECT ~ALL JAPANESE DUB PLATE MIX~」についてもお話を伺いたいのですが、まず、今のBANTY FOOTの活動において、ダブプレートの制作はどういう意味を持っているのでしょうか。

BANTY FOOTとしては自分たちのライブの武器ですよね。「BANTY FOOTは¥ELLOW BUCKSのダブを持っているらしい」という噂を嗅ぎつけてライブに来てくれるお客さんもいるだろうし、ほかのサウンドマンから「あいつらと一緒にイベントをやってみたい」と思ってもらえるわけで。

──今回の作品を聴いていて、ダブって面白いカルチャーだなと改めて感じました。すべての楽曲の歌詞がBANTY FOOTを賛美する歌詞に書き換えられているわけで、曲を通じてJUNさんたちと各アーティストのつながりが見えてくる。ダブプレートという文化のことを知らない方でも楽しめると思うんですよ。

そうですよね。ラッパーは韻を大事にするんで、歌詞を書き換えるときも何度もディスカッションしました。¥ELLOW BUCKSもだいぶ昔に一度ダブを録ったことはあるそうなんですけど、今回みたいにディスカッションしながら録ったのは初めてだったみたいで。

──JUNさんの場合は毎回そうやってディスカッションするんですか? サウンドによってはアーティストに任せるところもありますよね。

僕らは毎回話し合います。とりあえず自分で歌詞を作って、それをもとにアーティストと意見交換していく。日本人であってもジャマイカ人であっても、僕は全員そうやってやりとりしてますね。ダブも世界に1つだけの楽曲なので、やっぱり大切に作りたいし、妥協したくない。アーティストがどう思っているかは分からないですけどね。「JUNくん、めんどくせえな」と思ってるかもしれない(笑)。