ナタリー PowerPush - 剛力彩芽
アーティストとして急成長を提示する 2ndシングルの魅力に迫る
人に真似されるには印象的なところがないと難しい
──前作「友達より大事な人」はPVも大きな反響を呼びましたが、今回のPVも興味深い内容ですね。
ミュージカルっぽい作風で、朝起きてから友達とごはんを作って食べて、映画を観に行って寝るまで、私の1日の生活を追った内容なんです。そこにアニメーションでタイガーくんというキャラクターが出てくるんですけど、私にいじわるを仕掛けてきて。それを私が「ここが嫌い。あそこが嫌い」ってカウントしていくんです。ダンスシーンもキッチンや映画館で小道具を使って踊っていて、そこも見どころですね。
──「友達より大事な人」のときはAKB48の峯岸みなみさんがテレビ番組でダンスを真似して、話題になりましたが。
そうなんです! すごくビックリしました。うれしかったんですけど、自分が真似をしていただけることに対して不思議な感覚もあって。人に真似されるには、ちょっと印象的なところがないとなかなか難しいじゃないですか。でも私のダンスってそういう感じになってるんだって、ちょっと客観的に見ちゃって。自分のことだと思えないというか、なんか「ああ、すごいな……」みたいにフワフワした感じで観てました。
──真似したくなるっていうことは、やっぱりそれだけのインパクトがあるってことですしね。
うれしいですね。
──前作もそうでしたが、今作もシングルの初回限定盤にはDVDが付いていて、その中にはPVの代わりにダンスをレクチャーする映像「Let's Dance!」が収録されているんですよね。
そうなんです。今回もサビのダンスをレクチャーしていて、これを観てダンスを覚えてもらえたらうれしいですね。で、ビデオ本編は公式YouTubeチャンネルで観ていただいて。
──特徴的なダンスが魅力の1つですし、そのダンスレクチャー映像が特典として収められているのはありがたいですね。きっと峯岸さんみたいに「自分も真似して踊ってみたい」と思ってる人もいるでしょうし。
YouTubeに私の曲のダンス講座みたいな動画を上げてる人もいて、すごく研究してくれてるんですよ。そういうのは本当にうれしいですね。
鼻歌を歌うようになったのは音楽活動を始めてから
──先ほど歌詞の中で「自分ならこう言わない」って表現があったときは、作詞家さんに別の表現に変えてほしいと伝えると言いましたが、自分で作詞することには興味ないですか?
すごくあります。やってみたいんですけど……自分の考えを歌詞にすることにちょっと照れもあって。ほかのアーティストさんといろいろお話させてもらうと、自分が感じたことを全部メモしたほうがいいよ、それが歌詞につながったりするからって言われることがあるんです。実は最近、ちょっとメモはするようにしていて(笑)。
──最終的にはその積み重ねですからね。将来的には「作詞家・剛力彩芽」が誕生するかもしれないと。
いやいやいや(笑)。でもファンの方からもよく「歌詞は書かないんですか?」って言われるので、いずれ自分の書いた歌詞が曲になったらいいなと思ってます。
──じゃあ作曲はどうですか?
作曲はどうなんだろう……よく自分で作っためちゃくちゃなメロディを鼻歌で歌ってますけど(笑)。私、楽しくなると無意識にデタラメな鼻歌を歌ってるんですけど、それって音楽活動を始めてからのことなんです。
──歌うようになったことで、いろんなアイデアが湧き出てくるんでしょうかね。それを録音してみたらどうですか?
どうなんですかねえ(笑)。本当にメチャクチャで、曲なんて代物ではないんで。それに1回歌ったらもう忘れてるし(笑)。
──剛力さん、何か楽器は弾けないんですか?
一応ギターを持ってるんですけど……全然できない(笑)。以前お仕事でちょっとだけギターをやらせてもらったことがあるんですけど、またちょっとギターをやりたいなと思っていて。弾き語りとかできたらカッコいいなと思うんです。まだそんなの夢の話なんですけどね(笑)。
──例えば今後、ワンマンライブが実現したらそこで弾き語りを披露するのもいいんじゃないですか?
ダンスだけじゃなく、そういうこともやりたいですね。あと私、フルートとトランペットとコルネットができるんですけど、どれも口をふさいじゃうから歌えないんですよ(笑)。
──ああ、確かに(笑)。
誰かが歌って自分がバックに回るならできますけど、それじゃあワンマンライブじゃなくなっちゃうので(笑)。
去年よりも今のほうが楽しいし、歌がもっと好きになった
──最後になりましたが、「歌手・剛力彩芽」としての2014年の目標を聞かせてください。
やっぱりライブをたくさんやりたいですね。イベントにも積極的に出演したいし、できるだけ多くの皆さんにお会いしたい。まずはアーティストとしてもっと成長して、自分の感情をしっかり伝えられるようになりたいです。あとは、新曲もどんどん出していきたい!
──音楽活動を心の底から楽しんでますね。
そうですね。やっぱり去年よりも今のほうが楽しいし、歌うことがもっと好きになりました。去年は本当に不安や緊張ばかりで、怖いという思いが強かったんですけど、やっぱり楽しまなきゃダメだなと思うようになって。最近あるテレビ番組に研ナオコさんが出演していて、「音楽は別に上手じゃなければいけないってことはない。感謝の心と楽しむ気持ちが大切」と言っていたのを観て、すごい勇気をもらったんです。あの研ナオコさんが言ってるんだったら間違いないって。
──その言葉でちょっと意識が変わったと?
はい。その言葉を胸に、アーティスト活動をもっと楽しもうと思えるようになったんです。だから2014年はもっと積極的に音楽を楽しんでいこうと思います!
- ニューシングル「あなたの100の嫌いなところ」 / 2014年2月26日発売 / Sony Music Records
- 初回限定盤 [CD+DVD] / 1600円 / SRCL-8460~1
- 通常盤 [CD] / 1300円 / SRCL-8462
CD収録曲
- あなたの100の嫌いなところ
- Dear MY FRIEND
- up!! up!!
- あなたの100の嫌いなところ -Instrumental-
初回限定盤DVD収録内容
- Off Shot Movie
- Let's Dance!
剛力彩芽(ごうりきあやめ)
1992年8月27日生まれ、神奈川県出身の女優、歌手。ファッション誌でのモデルを経て、2011年1月にフジテレビ系ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」で本格的に女優デビューを果たす。その後も「ビブリア古書堂の事件手帖」「八重の桜」「ガッチャマン」「黒執事」などさまざまなドラマや映画に出演。さらに「奇跡体験!アンビリバボー」では司会を務めるなど、バラエティ番組にも積極的に出演して活動の場を広げている。2013年7月、シングル「友達より大事な人」でアーティストデビュー。サビの部分での“プロペラダンス”が注目を集め、オリコン週間ランキングで7位を記録した。2014年2月、主演ドラマ「私の嫌いな探偵」の主題歌「あなたの100の嫌いなところ」が2ndシングルとしてリリースされる。