卒業間近の指原莉乃との思い出
──さて、今回の「ジワるDAYS」は指原莉乃さんのラストシングルになります。3人にとっても、指原さんとの思い出は尽きないのでは?
坂口 私は本当に人見知りなので、実は指原さんとほとんどしゃべったことがないんですけど、すごく印象に残っていることがあって。まだTeam 8ができたばかりの頃、「恋する充電プリウス ~恋するフォーチュンクッキー2~」という曲を歌うことになったんです。この曲は「~恋するフォーチュンクッキー2~」とサブタイトルが付いているくらいだから、センターは指原さん。楽曲を発表するにあたって記者会見があったんですけど、当時Team 8のメンバーはグループに入ったばかりで、誰1人として盛り上がるようなことを言えなかったんです。会場もシーンとしちゃって……。
──記者会見の現場って独特の雰囲気がありますしね。
坂口 指原さんがいなかったら、あれは大事故になっていたと思います。指原さんは「りんりん(岡部麟)の声が前田敦子さんに似ている」とかキャッチーな話題を面白く披露しながら、会見を盛り上げてくれたんです。記者の方を盛り上げつつ、ガチガチになっているメンバーをほぐしつつ、なおかつメンバーの特徴もきちんと紹介していて……。
──確かに一朝一夕でできる技じゃないですね。
坂口 合同コンサートで一緒になったときも、「こういうふうにかけ声を出すといいんじゃないかな」とか教えてくださいました。メンバーのことを細かく見ながらアドバイスをくださる指原さんは、若手メンバーからすると本当にありがたい存在です。
指原莉乃の存在感
──我々は指原さんをステージやテレビでの姿しか知らないですが、話を伺っていると舞台裏での存在感もすごいですね。
坂口 むしろ、そっちのほうがすごいかもしれないです。例えば大人数でステージに立つと、どうしても後ろのほうにいるメンバーは埋もれちゃいますよね。そうすると、あきらめちゃうメンバーも出てくるんです。それに対して指原さんは、リハーサル後に言うんです。「位置が後ろだったとしても、積極的に手を挙げるなりして、目立とうとする姿勢は持っていようよ」と。それを聞いて「この人はすごいな」って本当に思いました。私、指原さんのこと真剣に尊敬しています。
矢作 私は指原さんと出会ってまだ2、3カ月しか経っていないんです。それもせいぜい握手会の会場で挨拶した程度だったんですけど、去年の12月に行われた「AKB48紅白対抗歌合戦」で初めて面と向かってお話させていただきました。あのときは、みいちゃん(峯岸みなみ)と一緒にいたかったのでLINEをしたら、「今から楽屋においでよ」と返ってきたんです。で、そこに指原さんがいらっしゃって、声をかけてくださいました。私からすると、指原さんは超大御所だし雲の上の人です。自分の名前を知ってもらっているだけで恐れ多いというか……。私は「最強ツインテール」という曲でセンターをやらせていただいたんですけど、指原さんは冷やかし半分で「ちょっと! なんであの曲でツインテールにしなかったの!」ってつっこまれて(笑)。
岡田 単純に萌夏ちゃんがタイプなんだと思うよ。
矢作 最近は自分がメイクさんにお直ししてもらっているときとかに、「すち! すち!」と言いながら、ものすごい勢いで絡んでくるんです。
──それもうれしいんじゃないですか?
矢作 まあうれしいですけど……しつこい(笑)。
岡田 指原さん相手に「しつこい」って言い切っちゃうこの度胸(笑)。そういうところも指原さんのツボなんだろうなあ。
矢作 私、指原さんから学んだことが1つあるんです。これは自分としてはすごく大きな発見で。ライブの映像をチェックすると、指原さんだけ客席の上のほうを向いていることが多いんです。
岡田 わかる! 指原さん、いつもめっちゃ上を見ているよね。
矢作 それで私、「あっ、そういうことか……!」と思ったんです。指原さんは大きなステージを何回も経験しているから、ファンの人からステージがどう見えるかをものすごく研究されているんだろうなって。だから本音を言うと、もっと指原さんと一緒にいたかったです。学べることがたくさんあるはずだから。バラエティ力とかトーク力もそうです。私もテレビに出ることに興味があるので、指原さんみたいに上手に話すことができたらどんなにいいだろうと思います。
──岡田さんは、いかがですか?
岡田 指原さんとは一時期、STU48兼任でご一緒させていただいていたんです。そこで痛感したのは、とにかくライブの盛り上げ方がうまい! 結果的にSTU48では1度しか同じステージに立てなかったんですけど、その1度だけでも学ぶことがすごくたくさんありました。特にすごいと感じたのは、MCです。話す内容が決まってなかったんですけど「大丈夫だから。私に任せて」なんて言いながら。
坂口 うわっ、すごい……。
岡田 フリートークのままMCを回していて。指原さんが全部の会話をコントロールしながら、アドリブなのにオチまで作って場をしっかり盛り上げてくれました。もう信じられなかったです……。で、そのMC中に時間の都合で1人だけ話せないメンバーがいたんです。だけど指原さんはそのメンバーがしゃべっていないことをちゃんと把握していて、ライブが終わる直前、そのメンバーに話を振ったんです。その細かい配慮がアイドルとしてもすごすぎるけど、人間としても本当に大きな人だと思いました。
──岡田さんはSTU48の“船長”として、そのときの経験を今に生かせているんですか?
岡田 すごくあると思います! ライブの盛り上げ方1つ取っても、指原さんに教わったことを思い出すことが多いです。あとはリハーサルの進め方もそうです。指原さん、リハのときの要領がめちゃくちゃいいんです。
──典型的な仕事ができるタイプですね。
岡田 「こうやって指示を出せば、物事が円滑に進むんだな」と近くで見ていて驚きました。プロデューサー目線、スタッフ目線も常に持っていらっしゃいます。そんな人、なかなかいないです。結果的に指原さんはSTU48を離れることになりましたけど、あの短い時間はすごく濃かったし、私にとってもSTU48にとっても大事な時間でした。改めてありがとうございましたとお伝えしたいです。私、指原さんに救われたことが何度もあるんです。トイレ掃除のときとか……。
──トイレ掃除で救われた?
岡田 救われたというか、あるライブ会場で「トイレの使い方が汚い」と指原さんが怒ったことがあるんですよ。特に洗面所周りがひどいって。
矢作 私も覚えてます。指原さん、貼り紙をしていましたよね。「水回りはきれいに使いましょう」と自分で書いて。
岡田 そうそう。水回りをきれいに使えない人はだらしなく見られるって、よく言いますよね。そういう人間として当たり前で大事なことを若いメンバーたちに教えてくれるんです。メンバーに対する注意とかアドバイスは本当にいつも的確で、みんなも指原さんの言うことを真剣に聞くんです。「もっと明るく元気にやろうよ。ほかのグループにはない私たちのよさって何? AKB48のウリは明るさと元気さだったはずでしょ?」と言って。聞いていてハッとします。
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これからAKB48を支えるのは誰か
- AKB48「ジワるDAYS」
- 2019年3月13日発売 / You,Be Cool!
-
Type A初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90613~4 -
Type A通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-613~4
- CD収録曲
-
- ジワるDAYS
- 私だってアイドル! / 指原莉乃
- Generation Change / AKB48カップリング選抜
- ジワるDAYS(off vocal ver.)
- 私だってアイドル!(off vocal ver.)
- Generation Change(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
- 「ジワるDAYS」Music Video
- 「私だってアイドル!」Music Video
- 「Generation Change」Music Video
-
Type B初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90615~6 -
Type B通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-615~6
- CD収録曲
-
- ジワるDAYS
- 私だってアイドル! / 指原莉乃
- 初恋ドア / 坂道AKB
- ジワるDAYS(off vocal ver.)
- 私だってアイドル!(off vocal ver.)
- 初恋ドア(off vocal ver.)
- DVD収録内容
-
- 「ジワるDAYS」Music Video
- 「私だってアイドル!」Music Video
- 「初恋ドア」Music Video
-
Type C初回限定盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-90617~8 -
Type C通常盤 [CD+DVD]
1646円 / KIZM-617~8
- CD収録曲
-
- ジワるDAYS
- 私だってアイドル! / 指原莉乃
- 必然性 / IZ4648
- ジワるDAYS(off vocal ver.)
- 私だってアイドル!(off vocal ver.)
- 必然性(off vocal ver.)
- DVD収録内容
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- 「ジワるDAYS」Music Video
- 「私だってアイドル!」Music Video
※IZ4648「必然性」のMVは未収録。
- 「ジワるDAYS」
-
岡田奈々 / 岡部麟 / 荻野由佳 / 小栗有以 / 柏木由紀 / 坂口渚沙 / 指原莉乃 / 下尾みう / 白間美瑠 / 菅原茉椰 / 須田亜香里 / 高橋朱里 / 瀧野由美子 / 田中美久 / 中井りか / 松井珠理奈 / 松岡はな / 向井地美音 / 矢作萌夏 / 山内瑞葵 / 横山由依 / 吉田朱里
※センターは指原莉乃。
- 「私だってアイドル!」
-
指原莉乃
- 「Generation Change」AKB48カップリング選抜
-
浅井七海 / 太田奈緒 / 大西桃香 / 小田えりな / 加藤玲奈 / 行天優莉奈 / 久保怜音 / 倉野尾成美 / 込山榛香 / 佐藤栞 / 鈴木くるみ / 田口愛佳 / 谷川聖 / 谷口めぐ / 西川怜 / 前田彩佳 / 武藤十夢 / 村山彩希 / 山田菜々美 / 横山結衣
※センターは西川怜。
- 「初恋ドア」坂道AKB
-
梅澤美波 / 梅山恋和 / 大園桃子 / 岡部麟 / 小栗有以 / 加藤史帆 / 久保史緒里 / 小池美波 / 小坂菜緒 / 小林由依 / 齊藤京子 / 坂口渚沙 / 佐々木美玲 / 下尾みう / 菅井友香 / 鈴本美愉 / 瀧野由美子 / 田中美久 / 土生瑞穂 / 福岡聖菜 / 矢作萌夏 / 山内瑞葵 / 山下美月 / 与田祐希 / 渡邉美穂
※センターは山下美月。
- 「必然性」IZ4648
-
梅澤美波 / 岡田奈々 / 小栗有以 / 柏木由紀 / クォン・ウンビ / 小池美波 / 小林由依 / 齋藤飛鳥 / 指原莉乃 / 白石麻衣 / 菅井友香 / 須田亜香里 / チャン・ウォニョン / チョ・ユリ / 長濱ねる / 西野七瀬 / 土生瑞穂 / 堀未央奈 / 本田仁美 / 宮脇咲良 / 矢吹奈子 / 山下美月 / 横山由依 / 渡邉理佐
※チャン・ウォニョンと宮脇咲良のダブルセンター。
- 「屋上から叫ぶ」Sucheese(すちーず)
-
石田千穂 / 梅山恋和 / 小熊倫実 / 久保怜音 / 末永桜花 / 矢作萌夏 / 渡部愛加里
※センターは矢作萌夏。
- AKB48(エーケービーフォーティエイト)
- 秋元康プロデュースのもと、2005年に始動したアイドルグループ。劇場に足を運べばメンバーに会える「会いに行けるアイドル」をコンセプトに、秋葉原にある専用劇場(AKB48劇場)で公演を行っている。楽曲の作詞はすべて秋元康が担当。2006年2月にシングル「桜の花びらたち」をインディーズからリリースし、オリコンウィークリーチャートでトップ10入りを果たす。同年10月にはシングル「会いたかった」でメジャーデビュー。2007年春には初の全国ツアーも開催されたほか、同年末の「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たすなど、着実に知名度を上げていった。2011年3月に20thシングル「桜の木になろう」をリリース。以降、5月に「Everyday、カチューシャ」、8月に「フライングゲット」、10月に「風は吹いている」とミリオンセールスを連発。2011年オリコン年間シングルチャートで1位から5位をAKB48が独占する結果となり、“国民的アイドル”と呼ばれる地位を確立した。2018年6月に10回目の「選抜総選挙」となる「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」を開催し、松井珠理奈が1位を獲得。宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美の3名が日韓合同アイドルIZ*ONE専任メンバーとなり、10月末に韓国でデビュー。2019年3月に「選抜総選挙」3連覇の偉業を成し遂げた指原莉乃の卒業シングル「ジワるDAYS」をリリースする。
2019年3月29日更新