TOPIC #06インスタ映えだけじゃない、AKB48に見るSNS活用術

2月1日に小栗のTwitterアカウントが開設された。彼女は翌2月2日に「#ツインテールの日」にちなんだ写真をアップして話題を集めるなど、フォロワー数は1カ月足らずで3万7000を超えた。各メンバーのSNS活用方法やこだわりを聞いた。

──小栗さんだけではなく、AKB48のメンバーは総じてSNSでの発信する場が増えていますよね。

向井地　最近はゆいゆいだけじゃなくてチーム8の子たちもTwitterを始めています。SNSの時代ですから、多くのメンバーがSHOWROOMやInstagram、755をやっています。アイドル活動において、SNSはかなり大きなウエイトを占めると思います。

宮脇　それで言うと、私は「ネットニュースにどれくらい載るか」をいつも意識しています。

松岡　どういうことですか？

宮脇　例えばインスタに写真を載せるときは、「これならネットニュースになるかな」って自分で思えるレベルじゃないとアップしない！

岡田　おー！ すごく興味深い話ですね。では咲良先生に質問しますけど、ネットニュースに載るためには、どんな写真を上げればいいんでしょうか？

宮脇　アイドルの写真なんだから、まずかわいいことが大前提ですよね。どうやってかわいい写真を上げるかと言うと、基本はとにかく枚数をたくさん撮る！ たとえプライベートの写真であっても、インスタに上げるのは仕事の一環という意識でいますから。この前も新潟のスキー場で撮った写真を上げたんですけど……。

松岡　それ、ネットニュースで見ました！

宮脇　すごい枚数の写真を撮ってるんです。ディズニーランドで撮ったときはもちろん開演時間から行って、アトラクションにはまったく乗らず、夕方4時くらいまでずっとパシャパシャ撮っているんですよ。

──インスタに上げる渾身の1枚のために、実際は何枚くらい撮っているんですか？

宮脇　1000枚くらいは撮ってます。

小栗　1000枚!? 写真のフォルダがいっぱいになっちゃいませんか？

宮脇　カメラは2台持っていくの。SNSのためにカメラは自分で買いました。やっぱり光の具合とかを考えると、スマホよりカメラのほうがいいんですよね。

向井地　うへー、すごすぎる……。

宮脇　“自分が撮ったとは思えないクオリティの写真”がテーマなんです。スキーの写真がネットニュースになったときは、「よし！」って内心ガッツポーズでした。ニュースになるっていうことは、形になって評価されるっていうことなので、やりがいがあります。

岡田　なんというプロ根性！ 完全な仕事人間ですよ！

小栗　でも1000枚も撮ったら選ぶのも大変そう……。

宮脇　それはある！ だんだん自分でも何がいいのかわからなくなってくるの（笑）。だからメンバーに投票して決めてもらいます。

──宮脇さんほどじゃないにせよ、皆さんもSNSを活用するうえで意識していることはありますか？

向井地　インスタの写真は、なるべく外で撮るように心がけています。やっぱり自然光のほうがきれいに仕上がるんです。それとアップする場所を変えることもあります。例えばモバメ（AKB48公式プライベートメールサービス）とかは見る人がファン中心なので自撮りが多いんです。Twitterはファン以外の人も見るから、もっと一般的な内容にするとか。

岡田　SNSの種類によって写真を変えるのは私もやっています。ファンの人向けの有料サービスだったら、親近感を出すためにすっぴんとかも上げますし。すっぴん写真を上げるというのはすごく度胸がいる行為なんですよ（笑）。

向井地　私の場合、インスタは普段の女の子っぽい感じにしているかな。同世代の女の子に共感してもらえたらと思ってインスタを始めたので。だからコスメとか私服の写真を上げているし、写真一覧をパッと見たときの統一感も考えています。

岡田　ん？ 統一感ってどういうこと？

向井地　配置とか並べ方を考えるのが楽しいんです。インスタって写真一覧がタイル状に並んでますよね。あのバランスとか色見をきれいに整えたいんです。

──もはや職人的な発想ですね。そこまで考えて写真を上げているなんて。

向井地　女の子って本当にかわいいと感じたページしかフォローしないから、パッと見たときにかわいくなっていることが大事なんです。SNSは意外と厳しい戦いの場なんです（笑）。

TOPIC #07“今のAKB48”を知ってもらうには？

AKB48は国民的アイドルグループと言われる立ち位置にいる。しかし現役メンバーたちは自分たちの顔と名前が覚えてもらえていない現状に危機感を募らせている。どうすれば熱心なファン以外の一般層に自分たちの魅力を届けることができると考えているのか。

──AKB48は13年目を迎えます。初期のメンバーが卒業していったこともあり、アイドルファン以外の人からは現役メンバーの顔が見えづらいと言う実情があると思うんです。

宮脇　AKB48は、「なんでもアリ」というところが最大の特徴になっていると思うんです。例えば今だったら、アイドルなのにプロレスをやる（豆腐プロレス）という意外性がありますし。そこでアイドルにまったく興味のない人たちから「おっ！ AKB48はプロレスをやるのか」って興味を持ってもらえるかもしれない。そうやっていろいろなチャレンジをしていくことで、チャンスがどんどん広がっていくと思います。

向井地　今はアイドルが女の子に向けてファッションを切り口に発信していくことも多いですね。

宮脇　そうそう。NMB48のアカリン（吉田朱里）さんみたいにYouTuberになるというのもありますし。個々がそれぞれの分野で有名になれば、グループでまとまったときにすごいパワーになると思います。

小栗　私が意識しているのは、ツアーに力を入れることです。さっき話に出たように、チーム8はツアーで全国を回っていることが多いじゃないですか。やっぱり地方に行くと、東京とかの大都市と違ってアイドルを生で見たことがないという人も多いんですよ。そういう人がいるところでまずはチーム8を知ってもらい、そして今のAKB48に興味を持っていただけたらいいなって考えています。

宮脇　それとAKB48は今年から海外での活動にも力を入れていくんですよ。韓国の有名なオーディション番組とコラボして「プロデュース48」という企画が始まりますし。

向井地　メキシコではドラマにも出演するし、グアムではライブをやります。

──言葉も通じない異国での活動に不安はありませんか？

宮脇　いえ、楽しみしかないです。日本はアイドルの数が増えすぎて、ファンを取り合っているような状態ですよね。海外にはもっと日本のアイドルに興味を持ってくれる人がいるはずですし。

岡田　一度、JKT48さんと一緒にジャカルタでライブをやったことがあるんです。あのときはファンの方の熱気がすごかった！

向井地　タイでライブをやったときもすごかったです。「ヘビーローテーション」なんてイントロの「1・2・3・4！」から大合唱で。

岡田　タイのときは「OVERTURE」も含めて、すべての曲で大合唱だった。サビだけじゃなくて1番の頭からずっと。「365日の紙飛行機」でも大合唱が起こったし！

──大合唱するタイプの曲でもない感じがしますけど（笑）。

向井地　でも、すごくうれしかったです。みんな日本語も一生懸命勉強してくれているんですよ。本当にありがたいです。

宮脇　世界進出も含めて、これからもいろんな可能性を探りつつ、どんどん積極的に動いていきたいなって思います！