2019年3大ニュースは……

──今年最後のインタビューになるので、総括の意味を込めて2019年の3大ニュースを挙げていただこうかなと思います。

あ、いいですね。まずは1月1日。「COUNT DOWN TV」に出て歌唱させていただくことができたんですよ。1年の始まりとしていいスタートダッシュが切れたことがうれしかったですし、「今年もがんばろう！」と背筋がピッと伸びたんですよね。それが1つ目の大きなニュースです。

──じゃあ、2つ目を。

2つ目は……始球式が成功したこと！ 2018年に初めて始球式をやらせていただいたときは惜しくもワンバンしてしまって、本当に悔しかったんです。あの砂の付いたボールを見るのが本当にイヤでイヤで……で、リベンジの意味を込めて今年もまた始球式をやらせていただくことができて、とにかく有終の美を飾りたいなと。いや、まあ終わるわけではないんですけど（笑）。

──2度目の始球式を成功させるために特訓をされたようで。

成功の裏には相当な努力が（笑）。1回、肩壊しましたからね。全然肩に力が入らなくなってしまって病院のお世話になっちゃったんです。で、ずっとボールを投げられないまま本番の日を迎え、当日のブルペンで投げたのが2週間ぶりだったんですけど、今度は成功したんです！ ノーバンでちゃんとキャッチャーまで届いたんです！ うれしすぎてピョンピョン飛び跳ねちゃいましたからね。そこで思ったのは、努力は裏切らないってことでした（笑）。

──それはきっと音楽についても同じなはずですよね。

絶対そうだと思います。身をもって努力が裏切らないことを実感できたので、音楽に関しても努力を怠らずにこれからもがんばろうと思います。

──最後のニュースは？

最後はやっぱりデビュー2周年を迎えられたこと。傍から見れば「まだまだ2年」かもしれないけど、私にとっては本当に大きな節目になりました。2周年の当日に、10代最後のライブができたのもうれしかったですね。あの日、「10代最後の、今の私の姿はこれです！」と素直に表現できたことが、それ以降の自分の自信にもつながったと思うので。

──そんな2019年を経て、2020年は1月にシングル「Good day」、2月に2ndアルバム「I」のリリースが控えています。そして、3月からは全10公演のライブツアーも。楽しみですね。

はい。2枚目のアルバムと、その後のツアーを通して、「あ、足立佳奈ってこんな曲も歌えるんだ」「こんな楽しい空間を作ることもできるんだ」ということを感じてもらえたらいいなって思っています。2020年は新しいことにもどんどんチャレンジしつつ、ライブの年にできたらという願いもあるんですよね。会場の大きさに関係なくどんな場所でも、どんな世代の人にも楽しんでもらえるようなライブの作り方をしっかり学んでいきたいなって思っていますね。

──楽曲自体もより大人っぽい表現になっていますから。幅広い層に広がっていくといいですよね。

自分が高校生だった頃は10代の人に届けたいという思いが強かったので、歌詞にしても“教室の机”とかそういうワードを使ったりしていたんですよね。でも20歳になった今は、年齢に見合った大人としての目線で曲を書いていきたいんです。そして、そのときどきで感じる思いを書くことで、自分が成長していく過程を楽曲に込めることができたらいいなって思うんですよね。そのために、日頃からいろんなことへのアンテナは張り巡らせておくようにはしています。

──先ほど話に出た、楽曲としてアウトプットするために必要なインプットを意識するってことですよね。

はい。最近は電車の中とかカフェで人間観察をして、何か思い浮かんだらすぐケータイにメモするようにしてるんですよ。それによって歌詞にするためのエピソードがどんどん増えていくのがすごく楽しいんです。制作の期間は家にこもることが多いんですけど、それだとインプットがなかなかできないので、時間があるときはなるべく外に出るようにはしていますね。

──外にある刺激からクリエイティブを育むのが足立さんのスタイルなんでしょうね。

そうだと思います。外に出れば天気1つとっても毎日違うし、あふれんばかりの情報と出会うことができますからね。最近の私は歌詞に情景を盛り込むことをすごく意識しているので、そのためにもいろんなものを観察しなきゃなって。キョロキョロしすぎて不審者に間違われないように気を付けないとですけどね（笑）。2020年も皆さんに素敵な曲をお届けできるといいな。楽しみです！