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さとう。「3%」ジャケ写

さとう。 3%

スマホ充電3%でも声が聞きたい─リアルに描く“どこかの誰かのノンフィクション”

文 / 松本侃士

2000年生まれのシンガーソングライター・さとう。の楽曲「3%」を、SNSなどで耳にしたことがある人はきっと多いと思う。今年1月に配信リリースされた楽曲で、SNSを中心に大きな注目を集め、Spotifyバイラルチャートで2週連続トップ10にランクイン。その後、さとう。はLINE MUSICが選ぶ次世代アーティスト「NEXT SPIKES」や渋谷の高校生が選ぶ「ネクストトレンド」に選出され、まさに「3%」は彼女の存在を広く世に知らしめる代表曲となった。なお同曲のミュージックビデオのYouTube再生回数は現時点で200万回を超えている。

「3%」は8月21日にリリースされる1stアルバム「産声みたいで、」に収録される予定。さとう。はこのアルバムについて「時に私自身の、時にあなたの、どこかの誰かのノンフィクションが詰まっています」と語っている。その言葉のとおり、「3%」は日々の生活のワンシーンを極めてリアルに描き出した1曲である。

描かれているのは、とある日の帰り道、残されたスマホのバッテリーが残り3%とわずかであるにもかかわらず、それでも家に着くまでの間、大切に思う人の声を聞きたいという切実な心情だ。さとう。が爪弾くアコースティックギターのアルペジオは優しく温かい響きを放っていて、その上に重なる彼女の歌声は一貫してたおやかなフィーリングをたたえている。しかし曲が後半に進むにつれて、つまり、残されたバッテリーが3%から2%、1%へと減っていくにつれて、次第に性急さが高まり、言葉数が増え、切実さが増していく。描かれているのは些細なワンシーンではあるが、非常にドラマチックな楽曲であると思う。この曲はこれからも“どこかの誰かのノンフィクション”の1つとして、多くの人が胸に抱く切実な心情に親身に寄り添い続けていくはずだ。

さとう。「3%」ミュージックビデオ

さとう。「3%」
2024年1月10日(水)配信開始 / だらりレコーズ
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作詞・作曲・編曲:さとう。

さとう。(サトウ)

さとう。

2000年生まれ、静岡県伊豆出身のシンガーソングライター。 2018年、高校3年生の頃に本格的に音楽活動を開始する。2024年1月に配信リリースした「3%」がSNSを中心に広まり、4月に日本テレビ「ZIP!」のコーナー「ハックツ!」に出演して歌唱した。7月に東京・LOFT HEAVENでワンマンライブを開催。8月に1stアルバム「産声みたいで、」をリリースした。11月にライブツアー「線路沿い1Kを飛び出して」を静岡・LiveHouse窓枠Cafe「AOZORA」、大阪・心斎橋 真心場 - MAHOROBA -、愛知・sunset BLUE、神奈川・SUPERNOVA KAWASAKIで行う。