「SEDAI WARS」Blu-ray BOX発売記念 山田裕貴×坂本浩一|コンビネーション抜群!4回目のタッグは「なんだこれ!?」な異色バトルアクション

とにかく優しい人と、愛を知りたい教師。
同時期に対極な役をできてよかった(山田)

──山田さんは同時期に「ホームルーム」でも主演されましたが、そちらでは教師役の山田さんが高校生たちに囲まれていました。居心地や、共演者との接し方に違いはありましたか?

山田裕貴

山田 共演者の世代についてはそんなに意識していませんでした。でも役柄が大きく変わるので、自然とその役のように行動している部分はありますね。悟だったら誰に対してもいい人。とにかく優しくてみんなとの絆を大事にする。だから現場でもそう振る舞っていたのかも。「ホームルーム」では幸子という1人の生徒のことが好きすぎて、なんならほかの生徒は見ていない。いつも幸子役の(秋田)汐梨ちゃんとごはん食べていたなとか、思い返すとそんな感じでした。

──なるほど。「SEDAI WARS」の現場でムードメーカー的存在だったのも、主演だからということではなく、悟の性格としてのものだったと。

山田 はい。あと、この作品に教わったのは「仲間って世代とか年齢とか関係なくない?」ということ。上下関係なく人と人がつながることは大事だと、悟を通して伝えたかった。僕も改めてメッセージを実感できたし、だからこの役が僕に来たのかなとも思いました。「ホームルーム」では“人と人”がどうあるべきかわからない、でも愛を知りたい教師で。近い時期に対極な役を演じられたのは役者としてよかったです。

坂本 振り幅広いなあと思いながら「ホームルーム」も観ていたよ。

山田 本当ですか? ありがとうございます!

僕は絶対ゆとってない!(山田)

──坂本監督はアメリカ生活を長く送られていますが、世代に対する捉え方で日本と違うなと感じることはありましたか?

「SEDAI WARS」より、左から山田裕貴演じる柏木悟、岡田浩暉演じる大谷修。

坂本 アメリカは、日本ほど世代ごとの流行が明確にないんですよ。カリフォルニアではみんな1年中Tシャツにジーパンで。多少の流行り廃りはあっても、急激には移り変わらない印象です。長いアメリカ生活を経て、2009年に日本へ帰国したときにギャップを感じて、日本の流行の移り変わりを新鮮な気持ちで体験できたんです。それがこのドラマに生かせたんじゃないかな。

──山田さんは「欲がない」とされるさとり世代、またはゆとり世代とも言われる1990年生まれですよね。かと言って山田さんに“ゆとり”のような意識があるとは思えませんが……。

坂本浩一

山田 僕、家がすごく厳しくて。ゆとらせてもらえなかったんです。18歳から一人暮らしを始めて、俳優になるために芝居の学校に行って、親に頼らずバイトもして。これってゆとり世代ですか?って話ですよ。僕は絶対ゆとってない!と思います。僕の中では、ゆとり世代って土曜日の授業がなくなった、ただそれだけのイメージ。でも勉強ができないことも恥ずかしいと思わないし、勉強より大事なものがこの世の中にはいっぱいあるんです。上下関係とかもあまり好きではないし……僕のスタンス、今の社会にまったく合ってないですね。

坂本 ははは!

山田 でも、目上の人と話すことへの緊張はありました。ずっと野球をやっていたので。だから上下関係が嫌になったんですけど。坂本監督は最初に会ったときから、そういう部分がまったくないんです。僕みたいな歳下にも対等に接してくれました。

坂本 僕も同じだよ。体育会系の中で上下関係のつらさを感じていたけど、アメリカに行ったらみんな対等な関係で楽しく作業できたから。

とにかく一気に観てもらいたい(坂本)

──デビュー作で最初に坂本監督に出会えたことは、山田さんにとって大きかったんですね。

山田 はい。しかも坂本監督の作品は、やっぱりアクションをするのが楽しい。下手くそでもかっこよく撮ってくださるので。いまだに「ゴーカイジャー」観返しますもん。特に11話と12話は!

──山田さんが演じたジョー・ギブケン / ゴーカイブルーのメイン回ですね。近年の山田さんのアクションと言えば「あゝ、荒野」や「HiGH&LOW」シリーズなど拳で戦うイメージが強いです。今回はCGありきのアクションということで、また違った難しさがありそうですが。

「SEDAI WARS」より。

坂本 強い役じゃなくて、やられ役をどう見せるか。避ける、逃げる、転ぶ、実はそっちのほうが演技が難しいんです。でも山田くんには信頼があったし、実際とても柔軟にこなしてくれました。ぎこちなさや、強すぎるように見えちゃうこともなかった。それって本当に難しいんですよ。僕が見本でやろうとしてもジャッキー・チェンみたいになっちゃうし(笑)。

山田 いや、本当にすごかったですよ。人ってそんなに飛べる!?ってくらいジャンプしてましたもん。(立ち上がり腕を伸ばして)こんなに飛ぶんですよ!

坂本 そこまでは飛べないよ!(笑)

「SEDAI WARS」より。

──(笑)。今後もお二人には定期的に組んでほしいとファンは願っていると思いますが、5回目のタッグがあるとしたらどんな作品をやってみたいですか?

山田 僕は「ワンパンマン」を一緒にやりたいと言っているんです、ずっと。でも海外で実写化するらしくて。

坂本 時代劇はどう?

山田 あ、いいですね。忍者やりたいです!

坂本 和装が似合いそうだよね。忍者でも侍でも浪人でも、なんでも似合うと思う。去年「BLACKFOX: Age of the Ninja」という時代劇を撮ったんだけど本当に楽しかったし、さらに可能性を広げられると思った。だから刀を使ったアクション、正統派な時代劇を山田くんとやってみたい。

山田 ワンカット100人斬りとかしてみたいです!

左から山田裕貴、坂本浩一。

──お二人の時代劇、実現することを祈ってます。最後に「SEDAI WARS」がソフト化するにあたって、改めて注目してほしいシーンを教えていただけますか?

坂本 どのシーンがというより、一気に観てもらいたい。それに尽きます。1話ずつより、全7話通して観たほうが勢いもあって楽しめる作品なので。

山田 毎週1話ずつしか観られない放送だと、「なんだこれ」って途中でやめちゃう危険性もありましたもんね(笑)。そこから本領発揮するドラマですよ!

坂本 ははは! だから一気に観てもらわないとね。全部通してもちょっと長めの映画ぐらいなので。

山田 何より皆さんのお手元に置いてもらえることがうれしいです。あえて「改めて注目して」と言うなら、全話通して一気に観て、世代を超えた絆やメッセージを“改めて”受け取ってほしいです。

キャラクター紹介

柏木悟(山田裕貴)
ゆとり・さとり世代
柏木悟(27)(山田裕貴)
何事に対しても受け身なイマドキの若者。なぜか人を惹き付ける。周囲に流されてSEDAI WARSに参加する。
大谷修(岡田浩暉)
バブル世代
大谷修(58)(岡田浩暉)
“あの頃”を忘れられず、派手な服や夜遊び、当時の言葉遣いがやめられない。
白井優子(真飛聖)
ロスジェネ世代
白井優子(44)(真飛聖)
派遣で働きながら親の介護を行う。子供の頃に夢見ていたアイドルのように生きたかった。
西條萌(浅川梨奈)
ミレニアル世代
西條萌(17)(浅川梨奈)
ジュニアアイドルを経て、現在はグラビアアイドル。社会に対して強い不満を抱く女子高生。
筧翔太(池田優斗)
ミレニアル世代
筧翔太(12)(池田優斗)
普段は無口で、SEDAIのメンバーともほとんど会話しない。両親は不在であることが多く、食事はいつも1人きり。
鈴木香織(横山めぐみ)
バブル世代
鈴木香織(54)(横山めぐみ)
自らのパート収入で家計を支える主婦。バブル時代に輝いていた本来の自分を取り戻そうとする。
黒田哲也(出合正幸)
ロスジェネ世代
黒田哲也(45)(出合正幸)
肉体派の土木作業員。体育会系のルックスだが、誰にも打ち明けられない秘密を抱えている。
玉川麻美(奥山かずさ)
ゆとり世代
玉川麻美(31)(奥山かずさ)
悟の職場の先輩で、定時以降の仕事はしない“ザ・ゆとり”OL。
小川清(鈴木正幸)
団塊世代
小川清(74)(鈴木正幸)
いわゆる“スーダラ系”の親父。愛想はいいが調子もいい。
山尾茂(西岡德馬)
団塊世代
山尾茂(72)(西岡德馬)
精神論と根性論がすべての頑固親父タイプ。
安藤直樹(大友康平)
バブル世代
安藤直樹(55)(大友康平)
内閣総理大臣。表向きには厳格だが、VR式SNSアプリ「NTMY(ネトマイ)」にのめり込んでいる。
藤原愛(長澤奈央)
ロスジェネ世代
藤原愛(36)(長澤奈央)
総理大臣の秘書。就職氷河期まっただ中を経験し、安定のため公務員となった。
後藤田勝(坂本長利)
焼け跡世代
後藤田勝(85)(坂本長利)
悟が働く旅行代理店の清掃員。いつも悩む悟にさりげない助言を与える。
GEN(CV:高山みなみ)
GEN(ジェン)(CV:高山みなみ)
「NTMY」内でナビゲートを行うマスコットキャラクター。「着ぐるみ」と呼ばれると激昂する。

Blu-ray BOXにはこんな特典が!

山田裕貴

その1スピンオフエピソード「SIDE STORIES」

浅川梨奈、奥山かずさ、長澤奈央がそれぞれ主演を務めた3本立ての特別編。

その2メイキング映像「SEDAI WARS behind the scenes」

キャストのオフショット満載! 必殺技の誕生秘話を坂本が1つひとつ明かすインタビューも。

その3オールカラーブックレット(24ページ)

各話紹介や作品設定を網羅。「アジャパー」「ケツカッチン」「チョベリバ」など懐かしワードや元ネタの解説がMORI MORI!

その4キャストオーディオコメンタリー

第2話と最終話には柏木悟役・山田裕貴&黒田哲也役・出合正幸の仲良しコメンタリー付き!

僕が出合正幸さんを終始いじり倒すという(笑)。出合さんはクールな役が多いからギャップがすごいはず!(山田)|技術的な解説じゃなくて、ただ2人が面白い話をしているコメンタリー。僕も爆笑しました!(坂本)