映画「フリー・ガイ」|ゲーム好きな堀田茜が“おもちゃ箱”のような世界を堪能

ライアン・レイノルズが主演する「フリー・ガイ」が8月13日より全国公開されている。

本作はオンライン・アクションゲーム“フリー・シティ”内の背景キャラ=モブキャラ“ガイ”を主人公とした新感覚アクションエンタテインメント。彼がモロトフ・ガールというキャラクターと出会ったことをきっかけに、プログラムやゲーム設定を無視してヒーローを目指していくさまが描かれる。ガイにレイノルズが扮したほか、ゲームキャラクターであるモロトフ・ガールと、彼女を現実世界で操作するミリーをジョディ・カマーが演じた。フリー・シティの運営会社で働くキーズ役でジョー・キーリーも出演している。

映画ナタリーでは、ゲーム好きな堀田茜にインタビューを実施。「おもちゃ箱みたい」と語った本作の印象的なシーンやフリー・シティでやってみたいことを教えてくれたほか、劇中の恋愛要素について分析。ガイとキーズの推しポイントに加えて、自身の恋愛観もたっぷり語ってくれた。

取材・文 / 田尻和花撮影 / 曽我美芽

ゲーム好きの夢を見せてくれた

堀田茜

──では、まず本作をご覧になられての率直な感想をお聞かせください。

私の好きな要素がたくさん詰まっている、おもちゃ箱のような映画でした! 予告を観た方はゲーム感を前面に出したイメージが強いかもしれないのですが、その想像をはるかに上回ってくる内容でしたね。胸がときめくシーンもいっぱいありましたし、最後までいろんな展開が立て続けに起こるので、ずっとワクワクしながら観ることができました。

──アクションあり、笑いあり、恋愛あり……と盛りだくさんですよね。

そうですね。それに私はドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」が好きなのですが、スティーブ役だったジョー・キーリーを別の役で見られたのがうれしかったです。今作を観て、より好きになりました!

──たくさん掘り下げる要素がありそうですが、最初にゲーマー目線から見て印象的だった部分をお聞きしたいです!

もともとフリー・シティのようなオープンワールド系のゲームがすごく好きなんです。ああいった類のゲームは没入感があるので、まるで自分がゲームの中に入っているような気持ちになれますよね。あの世界観を実写に落とし込むとこういうふうになるのかなと想像が広がりました。バブルスーツのようなアイテムは現実だとこういう感じなんだな、なんて。ゲーム好きの人たちの夢を見せてくれました! ガイが新しく手に入れたアイテムのスニーカーで空高く飛ぶシーンがありましたが、皆さんもそういう夢を一度は見たことがあるんじゃないかな。サングラスをかけてエフェクトが見えるようになるという設定も最高でしたね。

「フリー・ガイ」

──もし堀田さんがフリー・シティの中に入れたとしたら、どういうことをしてみたいですか?

そうですね……飛ぶ系もやりたいですが、強盗もやりたいですね(笑)。悪事はゲームの中でしか働けないので!

自分の人生は自分が主役なはず

──(笑)。世界観もさることながら、登場人物も魅力的ですよね。

ライアン・レイノルズ演じるガイ(右)。

ガイのように平凡だけど魅力のあるキャラクターってそんなにいないなと気付きましたね。本当にかわいいですし、親友になってほしい。ずっと笑いを絶やさないのもいいなと思いました! ライアン・レイノルズの表情の作り方や動き方には、いい意味でリアリティがないというか、ゲームっぽさを感じました。現実世界とゲームの世界のギャップみたいなものも意識していたんじゃないかな。いろんなことを経験したガイが、劇中で徐々に人間らしくなっていくのも感じました。

堀田茜

──確かに後半は人間味が増していた気がします。ガイは運命の人であるモロトフ・ガールと出会って、今までの“モブキャラクターとしての日々”を変えていきますね。堀田さんは「自分の人生なのに主役として生きていないな」と思ったことはありますか。

ありますね。ガイと自分を重ねながら観ていました。自分の人生だから自分が主役なはずなのに、どこかで自信がなかったり、自分主体で考えられないことって、みんなあると思うんです。この映画を観て「もっと自由でいていいのかな」「生きやすさを追い求めていいのかな」と感じました。SNS上の自分とリアルな自分のギャップに苦しんでいる人も今は多いと思うので、本当の自分で生きられないのはやっぱりすごくもったいないことだなあと。