先代のお二人からいただいたポーズ

──王子室に写真が飾られている初代・2代目伝説の王子として、TAKAHIROさんと岩田剛典さんがカメオ出演されているのも、ファンにとってうれしいポイントでした。お二人はこのように登場していることをご存知なのでしょうか？

たぶん、知らないんじゃないですかね？ そうそう、お二人とも写真で口元に手を置いているんですよ。クランクインしたばかりの頃にそれを観て「なるほど、王子とはこういうポーズを取るのか」と思って。それで僕も、何度も口元に手を持っていくようにしました。お二人からいただいたアイデアですね。

──ポーズや先ほどのアドリブも含め、ご自身の裁量に任せられる部分が多かったのですね。

はい。生徒に会っているときと、1人で自問自答しているときの違いを見せられたら面白いかなと思ってやっていました。絶対的にナルシストなので人の前ではキャラを崩さないんですが、1人になったら「あのおもちゃが欲しい！」と駄々をこねる子供のようなテンションになる。結城理一ならそれが許されるかなと。

──「僕も成瀬を好きになりたーい！」と寝転がって叫ぶシーンですね。アドリブと言えば、2月に横浜アリーナで行われた「『PRINCE OF LEGEND』完成披露上映会＆PREMIUM LIVE SHOW」に登壇された際、m-floのLISAさんにひざまずいたり、手にキスをしたりしてファンを熱狂させていましたが、あれは台本で決まっていたのでしょうか？（参照：「プリレジェ」ライブでKASH！鈴木伸之＆川村壱馬、京極兄弟の歌声にファン熱狂）

あれ、実は台本ではイントロが始まったらすぐにステージから捌けることになっていて、LISAさんとミュージカル風に絡むという指示はありませんでした。でも、演出家さんに「町田だったら、このままずっと残ってなんとかできるでしょ？」と無茶ぶりされたんです（笑）。しかも伝言だったので、断れないじゃないですか！ だからリハーサルでLISAさんとお話をして、ああいう形になりました。

──その無茶ぶりに応えられる町田さんも、とっさに対応できるLISAさんもさすがです。

LISAさんが本当にすごいんですよ！ 歌いながら、僕のお芝居に合わせていただいて……本当にすみません！と思いながらやっていました（笑）。会場の皆さんも温かく見守ってくださいましたし、笑ってもらえたので本当にありがたかったですね。

奥にいるのにくっきり見えるメンディー

──では続いて、この高画質・高音質で観るべき“推し”王子のシーンを挙げるとしたらいかがでしょう？ 例えばアップに強い方ですとか……。

やっぱりアップに“ド強い”、関口メンディー（金髪SP王子・ガブリエル笹塚役）じゃないですか？ サラッサラの髪の毛が、やかましいくらい鮮明に見えてしまうかもしれないです（笑）。Team生徒会は全体的に、高画質にド強いと思いますよ。僕、けっこうTeam生徒会好きなんですよね。一見チーム感があるようで、まったくないという（笑）。全員和装でもないし、まったく統一感がないんですよ。でもその感じがおしゃれでいいなあと思うんですよね。

──ではTeam生徒会のメイン回である第7話を再生してみましょう。ここは、佐野玲於さん演じる生徒会長王子・綾小路葵が、生徒会室で筋トレをするシーンですね。

玲於の肉体美！ この画質だったら、血管の浮き出方も、すみずみまで観られますからね。産毛まで見えちゃいますよ！

──そして、この聖ブリリアント学園に転入すると決めた奏を、葵やガブリエルが迎えます。

メンディー、奥にいるのにすっごいくっきり見える。やっぱりやかましく映りますね（笑）。このシーン、本当は前にいる玲於に目が行かないといけないのに、どうしてもメンディーに目が行っちゃいますから。普通のテレビではここまで細かい部分は見えないと思うので、そこに目が行くのも高画質ならではの楽しみ方の1つかもしれません。

EXILE TRIBEに僕みたいなやつがいてもいいと思う

──そんな佐野さんや関口さんをはじめ、本作ではGENERATIONS from EXILE TRIBE、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEの皆さんと共演されました。ほかの現場とは違ったやりやすさなどは感じましたか？

GENERATIONSもTHE RAMPAGEも同じLDH所属ですし、もとから知っているメンバーなので、最初から空気感ができあがっていた感覚はあります。それぞれ別々に撮ったシーンでも、テンションにブレがないのは不思議でしたね。もちろん監督がきちんと手綱を引いてくださったのが大きいと思いますが、やっぱり安心感はありました。

──なるほど。今回の現場では、現在28歳の町田さんは最年長組でした。THE RAMPAGEの川村壱馬さんや吉野北人さんなど、演技に初挑戦する後輩もいる中、年長として気を付けたことはありますか？

それが、まったくないんですよ。歳がそこまで変わらないことや、入った時期も近いメンバーが多いので、みんなで一緒に楽しいものを作ろうと思っていました。ただ同い歳のメンディーは、出演者みんなでごはんに行ったときにごちそうしていましたよ。

──そのとき、町田さんは……？

僕はおごってないです、ごちそうになりました！（笑） 気が付いたらメンディーが払ってくれていたので、僕も後輩気分になって「ありがとうございます！」って感じで。

──最近ファンになったばかりの人の中には、町田さんがEXILE TRIBE（EXILE、EXILE THE SECOND、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、GENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS from EXILE TRIBE、劇団EXILE、SAMURIZE from EXILE TRIBEの総称）メンバーであることを知らない人もいるのではないでしょうか？

「EXILEっぽくないよね」とは、周りからよく言われますね。そうだ、この間びっくりしたことがあるんですよ！ 横浜アリーナのライブで「王子！ 王子！ 王子！」というセリフと効果音を合わせることになって、m-floのDJ☆Takuさん（LDH所属）とリハーサルの段階から「2人で一緒にふざけましょう」とたくらんでいたんです。でも2日目の舞台裏で、☆Takuさんに「そういえば町田くんはよその俳優さんですよね？」って言われたんです！ いやいや、同じ事務所です！ 今まで気付かなかったんですか!?みたいな（笑）。

──裏でそんなことがあったんですね。周囲からそういったイメージを持たれることについて、ご自身ではどのように捉えているのでしょうか。

ありがたいです。「PRINCE OF LEGEND」も、世間の方がイメージする“EXILE系”とはかけ離れたことに挑戦していますよね。それと同じで、ある意味「EXILE TRIBEっぽくないね」と言われる僕みたいなやつがいてもいいのかなと思うんです。ほかのメンバーもそれぞれ同じ気持ちでがんばっていると思いますが、今までとはまったく違う層の方たちが、自分をきっかけに劇団EXILEを気にかけてくれたり、EXILE TRIBE全体に興味を持ってくれたらうれしいですし。それに、いつもEXILE TRIBEを楽しんでくれているファンの方々に、また別方面で楽しんでいただける要素にもなれたらいいなと思います。

──ありがとうございます。では最後に、映画を楽しみにしているファンの方々へメッセージをいただけますか。

ある意味、映画のためのドラマだったと言える部分もあると思います。ドラマは人物や関係性の紹介がメインだったんですが、映画ではついに“伝説の王子選手権”が描かれますし……。そもそも伝説の王子ってなんなんだ!?と思われているかもしれませんが、全員がそれを本気でつかみ取りに行くさまはなかなか面白いと思います。ぜひ気軽に足を運んでもらって、笑っていただければと思います。