──マンガ原稿に祈祷を受けるということはなかなかないと思いますが、いかがでしたか。

浅草　なんか結婚式みたいでしたね（笑）。別に私たちが恋愛祈願されてるわけじゃないんですけど、ちょっと面白かったです。

亀和田　緊張してました。玉串が難しかったです……。

──お疲れ様でした（笑）。では作品を描きはじめたきっかけを教えていただけますか。

浅草　私自身が浅草神社の氏子であることに誇りを持っているので、ぜひ浅草神社を舞台にした作品を書きたいなと思っていたんです。七五三も結婚式もここでしましたしね。

亀和田　実在する場所が出てくるのが面白いですよね。原案を読ませていただいて、ぜひ描かせてください、とお願いしました。

浅草　亀和田さんの絵を初めて見たときは、うれしくて寝れなかったです！ ヤングマガジンの作家さんと聞いていたので、もっと男らしい絵が上がってくるのかと思ったら、女性が描かれているのかと思うくらいとてもかわいらしい絵で。イメージ通りでした。

亀和田　ありがとうございます。恋愛要素も強いということで、綺麗な感じの絵で描いてみました。イケメン神主の光流に弱みを握られ、初めは仕方なく妖怪退治に同行したゆき乃ですが、接していくうちに、光流への想いが変わっていきます。かわいらしい2人の恋模様を上手く表現して読者の方々にドキドキしてもらいたいと思って描いています。

──作画面で難しい点はありますか。

亀和田　実在する世界を描くのは資料写真を集めるのが大変ですが、浅草神社さんのご協力ですごく助かっています。さっきも普通なら入ることのできない神社の中まで写真を撮らせていただきました。

浅草　確かに調べるのが大変ですね。私も神主さんに狩衣の模様の意味や、祝詞の意味について聞いたりしました。

──では最後に、作品の見どころを教えてください。

浅草　神社だけではなくて飲食店なども実際にある場所が出てくるので、そういったところも楽しんでいただければうれしいです。