コミックナタリー Power Push - 「シティーハンター XYZ Edition」

獠がプロポーズ!? 幻のエピソードがアニメ化 小室×北条「Get Wild」語る対談もお蔵出し!

「シティーハンター」30周年を記念した「シティーハンター XYZ Edition」が発売された。北条司ロングインタビュー、コンプリートすると描き下ろしの1枚絵が完成する背表紙、全エピソード解説など、ファンならば見逃せない要素が満載の新装版だ。

コミックナタリーは、詳細が発表されるや話題の的となった「XYZ Edition」全12巻購入特典の新作モーショングラフィックアニメ「獠のプロポーズ」にフォーカス。制作を手がける神風動画に、意気込みと出来映えを尋ねた。また北条と小室哲哉が名曲「Get Wild」の魅力を語り合う、2012年に行われた貴重な対談をお見せする。

取材・文 / 小林聖

 
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「シティーハンター」とは?
「シティーハンター」カラーカット

週刊少年ジャンプ(集英社)の誌面を1980年代後半~90年代初頭にかけて飾ったアクション作品「シティーハンター」。裏世界のスイーパーである冴羽獠が依頼人を守るため活躍する本作の単行本は、2015年12月現在までに累計5000万部超の発行部数を記録している。

1987年にはTVアニメ版がスタート。ストーリーの魅力だけでなく、本編ラストシーンにエンディングテーマがフェードインしてくる手法など、スタイリッシュな演出も印象的だったアニメ版は多くのファンを生み、原作の連載が終了した1991年までにTV版は4シリーズ、映画版は3作が制作された。

連載終了後も人気は衰えず、1993年には香港で映画化。1999年までにはスペシャル版アニメが3本、2011年には韓国で実写ドラマが制作されている。また2001年には「シティーハンター」の世界をベースにしたパラレルワールド(後に北条司本人はリメイクと表現)作品「エンジェル・ハート」が連載開始。同作も2005年にアニメ化され、そして2015年にTVドラマ化された。30年にわたって支持を集め、その世界が描かれ続けている生きたレジェンドだ。

キャラクター紹介
冴羽獠

冴羽獠

新宿でボディガードなどを請け負い、シティーハンターとして生きる本編の主人公。軽々とピンホールショットを行うほどの腕を持つプロのスイーパーであると同時に、「新宿の種馬」「日本一軽い男」という異名を持つ無類の女好き。常人とはかけ離れた股間の「もっこり」がトレードマークになっている。

槇村香

槇村香

獠の元相棒・槇村秀幸の妹で、その後シティーハンターのアシスタントとなる。獠が依頼人に手を出そうとするたびに天誅を下す男勝りの性格で恐れられている。だが、心の底ではお互いに信頼を寄せ合っており、単なるアシスタントを超えて窮地を共にする公私両面のパートナーになっていく。

海坊主

海坊主

トラップや重火器を得意とする元傭兵のスイーパー。表の顔として喫茶店・キャッツアイを営んでいる。獠とは傭兵時代からの関係で、ライバルであり同時に悪友として互いを認め合う。本名の伊集院隼人から取った「ファルコン」という愛称もあるが、獠にはもっぱら「海坊主」と呼ばれている。

野上冴子

野上冴子

投げナイフなどを得意とする警視庁の美人刑事。その美貌でたびたび獠を惑わし、面倒な依頼を押しつけている。獠の元相棒である槇村とは同僚で、獠と槇村の間で三角関係のような微妙な状態にあった過去もあり、獠とは腐れ縁となっている。

用語解説
普段は女好きのだらしない男だが、スイーパーとしての腕は超一流。

スイーパー

新宿でプロのスイーパー(始末屋)として生きるシティーハンター・冴羽獠。主にコルトパイソン.357マグナムをはじめとしたリボルバーを使っている。裏稼業の人間ではあるが、獠が依頼を受けるのは「心が震えたとき」だけだと語っており、仕事の多くは美女のボディーガードとなっている。

車に体が入らず、天井を破壊してミニクーパーに乗り込む海坊主。

ミニクーパー

獠の愛車として知られるのがミニクーパー。日常生活からスイーパーとして活動するときまで足として活躍している。体の大きな海坊主が乗るときに天井を突き破られたり、破壊される場面もたびたび。ナンバーは、細部は変わることがあるが、歌舞伎町ナンバーの「あっ 19-19」が基本。

新宿駅東口の伝言板に書き込まれた暗号「XYZ」を香が確認するシーン。イタズラ書きかと思いきや、意外な依頼人が登場し……?

XYZ

シティーハンターに依頼を行うとき、新宿駅東口の伝言板に書き込む暗号が「XYZ」。「もうあとがない」という窮地を意味することが由来になっている。携帯電話の普及などにより現実世界では駅から消えていった伝言板だが、連載当時は実際に「XYZ」と書き残した人も多かったとか。

美女に反応する獠のもっこり。

もっこり美女

「シティーハンター」でもっとも多いのは美女からの依頼。獠が股間を“もっこり”させながら一発を狙い、香がそれを阻止するというドタバタコメディとともにストーリーが進んでいくのが1つの定番パターンになっている。ちなみにアニメ版では「もっこり」というフレーズは使いつつ、実際に股間が大きくなる描写は避けられていたりする。

100tハンマーで香に殴られる獠。2人にとっては日常の風景だが、他人から見るとなかなかショッキングなシーンだ。

100tハンマー

獠が依頼人に手を出そうとしたときなどに、香が制裁に使う作品シンボルのひとつ。最初期は主に金属製のものを使用していたが、中盤からは巨大な木槌タイプが定番になっていく。100tなど重さだけでなく、使い手の心情によって「ジェラシー120%」など書かれる文字が変わった。また香の武器にはハンマーだけではなく、モーニングスターのような「こんぺいとう」など多彩な鈍器が登場している。

昼と夜で違う顔を見せる新宿の街並み。高層ビルからの夜景は、裏稼業に疲れた獠の心を癒やすほど綺麗。

新宿

獠が拠点としている街が新宿。依頼を受ける伝言板があるだけでなく、獠自身も新宿に住み、夜には歌舞伎町で飲み歩いている。遊び人という表の顔も、スイーパーという裏の顔も受け入れる、まさに獠の生きる街だ。

新装版「シティーハンター XYZ Edition」
全巻購入特典の複製原画。 全巻購入特典のDVD盤面イメージ。※デザインは仮のものにつき、完成版とは異なる場合があります

連載された全ストーリーの内容を12冊へと再編集した「シティーハンター XYZ Edition」。全巻購入者には、2種類から選べる豪華特典が用意されている。1つは銃を撃ち放つ香を獠が支える名シーンと、「XYZ Edition」第1巻カバーを飾ったイラストの複製原画2枚セット。もう一方は、この特典のために制作された新作モーショングラフィックアニメ「獠のプロポーズ」のDVDだ。

「獠のプロポーズ」は仕事上のパートナーとして長年連れ添った香に、獠が愛の告白をしようとする短編。「エンジェル・ハート」の特別編として執筆された読み切りがベースになっており、マンガが発表された当時は大きな反響を呼んだ。この重要作のアニメ化は、ファンにとって一大事と言えよう。次のページからは「獠のプロポーズ」の映像化を担当した神風動画スタッフ(水崎淳平代表、先名美帆ディレクター、梅木葵作画監督)のインタビュー記事をお届けする。

北条司「シティーハンター XYZ edition」全12巻発売中 / 各1728円 / 徳間書店
1巻
2巻<
3巻<
4巻
5巻<
6巻<
7巻
8巻<
9巻<
10巻
11巻<
12巻<
北条司(ホウジョウツカサ)

北条司

1959年福岡生まれ。1980年、週刊少年ジャンプ(集英社)にて読み切り「おれは男だ!」でデビュー。代表作に3人組の女怪盗を描いた「キャッツ♥アイ」、新宿で生きるスイーパー・冴羽獠を主役にした「シティーハンター」など。「シティーハンター」の世界をベースにしたパラレルワールド作品「エンジェル・ハート」を2001年より開始。同作は「エンジェル・ハート 2ndシーズン」のタイトルで、現在も月刊コミックゼノンにて連載中。

©北条司/NSP 1985