結局ファジーとはなんなのか
──今後劇中で明かされていくのかもしれませんが、「うろんミラージュ」というタイトルにはどのような意味が込められているのでしょうか。
うたかた 申し訳ありませんがそれは言えないでござる。
──そうですよね(笑)。ではもう一点、こちらも作中で今後明らかになるとは思うのですが、結局ファジーとはなんなのでしょうか。考察好きの読者に向けてヒントをもらえるとうれしいです。
うたかた ニーチェの言葉で「怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」というものがあり申すが、今言えるのはこれだけでござる。
──なるほど……。今の発言だけでもファンの考察が捗りそうですね。先ほども少し話題に挙がりましたが、「うろんミラージュ」は公式で二次創作の許諾を表明しているのも特徴的ですよね。黙認・自己責任でという作品も多い中、公式で許諾を出しているのはどのような理由からなのでしょう。
うたかた マンガの楽しみ方は時代とともに変わっていて、今の時代で一番いい形ってなんだろうって自分なりに模索した結果なのでござる。実験的な側面もあり申すが、今のところ楽しんでくださってる方が多いようなのでよかったと思っておる次第でござる。
──そういった流れもあり、SNSでは「うろんミラージュ」のイラストなどの投稿が盛んに行われていますが、先生は普段そういった投稿を見ていますか?
うたかた 吾輩エゴサばっかしてるので正直かなり見てるでござる。本当にありがたいでござる! みんな吾輩より絵がうまいから悔しいなりよ~!(笑)
──イラストの投稿者から未来のジャガー作家が生まれるかもしれませんね。ちなみに少年ジャガーの連載タイトルの中でライバル視しているタイトルを挙げるとしたらどれでしょう。
うたかた そんな、吾輩なんかがライバル視とかおこがましくて言える立場にないでござるが、あえて1つ挙げさせていただけるとすれば……膝裏ポンチ先生の「ぶっとびコンビ おはぎ君とハラペーニョ」でござる。膝裏先生まことにかたじけない!
──では担当さんが倒れたままですが、最後に読者にメッセージをお願いします。
うたかた 「うろミラ」はこれから一気に謎が回収されていくターンに突入するのかしないのかそれは誰にもわからない! 今後とも応援よろしくお願いいたす!
アニメキャスト陣出演のボイスコミック&最新PV公開
「うろんミラージュ」のボイスコミックと、原作カットを使用した最新PVを公開! キャストはアニメと同様に秋月空役を千葉翔也、浪崎朧役を鈴木崚汰、草間狭霧役を梅原裕一郎、ザック・バラン役を杉田智和、不和司令役を菅生隆之、仄役を小松未可子が担当している。なお杉田はナレーションとファジー役も務めた。
キャスト陣がアニメ出演への気持ちや
役への思いを改めて語る
千葉翔也(秋月空役)
アニメ出演が決まったときの気持ちや意気込み
あの大人気作品に「まさか僕が」とうれしかったです。考察を読むのが好きなので、僕が一足先に真実に辿り着いてしまうのが申し訳なくもありますが、胸の高鳴りを感じます。伏線なども意識し原作を読み込んで臨みます。
役を演じてみての感想や収録時のエピソード
熱血主人公は気持ちいいです。決め台詞「ざっくりいこうぜ」は口に出して初めて意味を体感しました。決めつけない優しさは世の闇を「ざっくり」切り捨てる強さに繋がるというメッセージ性。流石、先生です。
鈴木崚汰(浪崎朧役)
アニメ出演が決まったときの気持ちや意気込み
学生時代の僕の青春である「うろんミラージュ」に声優として携われることができるなんて、こんなにうれしいことはありません。誠心誠意、朧と向き合っていこうと思います。よろしくお願いします!!!
役を演じてみての感想や収録時のエピソード
収録は始まっているような、始まっていないようなざっくりした感覚で臨んでいます。朧は空のライバルであり、僕のライバルのような存在です。彼との格闘は僕の向上心を常に奮い立たせてくれています。
梅原裕一郎(草間狭霧役)
アニメ出演が決まったときの気持ちや意気込み
誰もが知っているかもしれない名作の、人気投票1位の狭霧を演じられるとは思っていませんでした。
一生忘れられない仕事になることは間違いないだろうという予想は、あながち外れてもいないと思います。
役を演じてみての感想や収録時のエピソード
いつ録ったのか、どこで録ったのか、収録のことはぼんやりとしか覚えていません。
靄がかかったような空間であやふやに演じたら、ざっくりOKをもらえました。
もっと狭霧を演じたいという気持ちが朧げに浮かんでいます。
杉田智和(ザック・バラン役)
アニメ出演が決まったときの気持ちや意気込み
答えが無いのが答え。しかしながら作品への向き合い方はしっかり決めて臨んでいます。
※「うろんミラージュ」は週刊少年ジャンプ(集英社)で連載されている、篠原健太「ウィッチウォッチ」内に登場する架空の作品です。雑誌での連載やアニメの放送は行われていません。
「ウィッチウォッチ」あらすじ
週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中の「ウィッチウォッチ」は、鬼の力を持つ高校生・モリヒトと、彼の幼なじみでドジっ子な魔女のニコを中心に描く“マジカルコメディ”。人を傷つけることを恐れ自身の力を抑えながら暮らしていたモリヒトは、魔女としての修業を終え6年ぶりに街に戻ってくるニコと同居し、彼女の使い魔を務めることになる。幼い頃もニコに振り回されていた守仁だったが、成長した今もニコは回避不能なトラブルを巻き起こし……。単行本最新6巻には、劇中で登場キャラクターたちが楽しんでいるマンガ「うろんミラージュ」をまるごと1話収録!
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プロフィール
篠原健太(シノハラケンタ)
サラリーマン生活を経たのち、2005年に「レッサーパンダ・パペットショー」が赤マルジャンプ(集英社)に掲載されマンガ家デビュー。2007年から2013年まで週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載した「SKET DANCE」が、2010年に第55回小学館漫画賞少年向け部門を受賞し、2011年にTVアニメ化されるヒット作となった。続いて2016年から2017年に少年ジャンプ+にて発表した「彼方のアストラ」は「第3回 次にくるマンガ大賞」のWebマンガ部門で第5位、「このマンガがすごい!2019」オトコ編で3位、「マンガ大賞2019」で大賞を獲得し、2019年にTVアニメ化を果たす。2021年からは週刊少年ジャンプで「ウィッチウォッチ」を連載している。
©篠原健太/集英社