春アニメの期待作は「SPY×FAMILY」と「であいもん」
──期待の春アニメの話に移ります。挙げていただいたのは「SPY×FAMILY」と「であいもん」でした。
まだ新作の情報をあまり仕入れていないので、ティザーPVとか観て面白そうだなと感じた作品です。
──どちらも原作がマンガですが、すでに読まれていますか?
いや、全然読んでいません。僕は最近マンガをあまり読まないので。
──あとで触れますがバラエティ番組の「まんが未知」のMCをされているので意外です。
もちろん「まんが未知」で勧められたものなんかは読んでいますし、実家には3000か4000冊はありますけど、僕は1回も「マンガに詳しい」とか「マンガいっぱい読んでます」とか言ったことないですよ。アニメは全部観ますけど、マンガは網羅するのって不可能じゃないですか。
──確かにマンガを網羅しているという人はなかなかいないですよね。話が逸れましたが「SPY×FAMILY」を選ばれた理由は?
マンガに疎い自分でもタイトルを知っている人気原作だし、制作も力作ばかりのWIT STUDIO×CloverWorksで面白いんだろうなって。でも僕、世間で評判の「SPY×FAMILY」ですら読んでないんですよ。だから「アニメになったから、ようやくみんなが面白いと言っているものを観てみよう」って感じです。
──「であいもん」はいかがでしょう? 公式サイトによると、京都の和菓子屋を舞台にした、心温まる絆の物語です。
こういうのは外さない作品なんですよ(笑)。僕もほっこりしたい気持ちはあるし、1つの街の1つの和菓子屋が舞台のハートウォーミングな話って、それだけで好きになれそうじゃないですか。
──先ほどの話で言うと、安心できる作品の枠ですね。
それもそうだし、現実にありそうなのがいいんです。これが「世界をどうにかするために和菓子を作らなきゃ!」だと現実味を帯びないというか、「別に、俺が住んでるこっちの世界はどうにもなってないけど」って思っちゃう。でも京都の和菓子屋で行われることなら、「今、その辺の和菓子屋でも同じようなことが行われているかもしれない」と思えるんです。
──今期だったら警察あるあるが多い「ハコヅメ~交番女子の逆襲~」とかがそうですよね。
まさにそう。ああいう地続きな感じがあると、作品に入り込んじゃいますね。逆に、同じようなほのぼの系でも異世界が舞台でぶっ飛んだ設定とか出てくると没入できなくて、大外しの可能性も出てくる(笑)。だからこの記事を読んで「じゃあ観てみようかな」と思ってくれる読者のことを考えると、「であいもん」みたいな確実に楽しめる作品を選んでしまいます。
「明日ちゃんのセーラー服」母親役の花澤香菜さんがすごい
──岩井さんはテレビ朝日で放送され、TELASA(テラサ)でも配信中の「まんが未知」(参照:まんが未知【テレビ朝日公式】 (@_mangamichi_) | Twitter)にMCとして出演されています。これは芸能人が作った原作をマンガ家が作品に仕上げるマンガバラエティで、そろそろ番組開始から1年経ちますが、何か心境に変化はありますか?
マンガ家さんによってもちろんスタイルは違いますが、芸人が持ち込んだ原作をちゃんとしたマンガに仕上げるのに、マンガ家さんが担っている部分はとても大きいと改めて思っています。原作を作るのも大変と言えば大変ですが、みんな話をまとめて来ているつもりでも実はけっこうとっ散らかっている。それをマンガに落とし込む際に、どうまとめてどう描写するかという部分で発揮されるマンガ家さんの技術はすごいです。
──少し話が外れますが、岩井さんが原作を手がけている「ムムリン」でも同じように感じられたりしますか?
はい、会話と会話の間や、場面が切り替わるときに作画の方がちょっとしたコマをうまく入れてくれて、「こういうのがないと読みづらいんだろうな」と感じています。
──これまで「まんが未知」で生まれた作品の中で印象的なものはありますか?
クイズ作家の方々が原作を作った「 」です。これはクイズ作家が作った感じの強い話だし、作画もすごくてページをめくるのが楽しい。とてもよかったですね。
──もうひとりのMCである花澤香菜さんとの関係性はいかがですか?
掛け合いがすごく心地よくなってきてます。バラエティ番組ということで、花澤さんも最初は緊張されていた感じがありましたが、この頃はだいぶリラックスしてる様子で。最近はYouTubeにも動画を出してますが、2人とももうマンガと関係ないこともしゃべってますから。MC2人のいい空気感ができてきて、ちゃんと番組になっている感じがします。
──アニメファンとして、花澤香菜という声優さんについてどう感じるか伺います。印象的なキャラクターはいますか?
「PSYCHO-PASS サイコパス」の常守朱でしょうか。花澤さんって“普通の子代表”みたいなキャラクターを演じるのが超うまいと思うんです。常守も最初はそんな感じだったけど、たまに狂気を孕んでいるときがあって、そういうときにこっちがゾクゾクするような演技をしてくれる。花澤さんのその両面性を楽しめたので常守は印象に残っています。
──花澤さんは冬クールのアニメにもいくつか出演されていますね。
特に「明日ちゃんのセーラー服」の主人公の母親役はいいですよね。これまで花澤さんのキャラクターって守ってあげたくなるようなイメージがありましたけど、今回は包容力のある演技をしていてすごいなあと思いました。
──ありがとうございます。そろそろまとめに入りますが、今回お話いただいたアニメやバラエティ番組などが観られるTELASA(テラサ)は月額618円で見放題です。率直にこの動画配信サービスについてどう思われますか?
安いんじゃないですか? サービスによっては2000円とかするものもあって、いつも1000円以下に収めてくれないかなと思っているので(笑)。特に僕はアニメばかり観てるので2000円はしんどい。1000円以下のやつに3つくらい入りたいんです。だから600円強ならありがたいです。
──アニメばかり観られている立場として、動画配信サービスに欲しい機能は何かありますか?
とにかく検索を楽にしてほしいですね。いろんなジャンルの番組がある中でも、アニメだけで検索できたり、ジャンルを指定したりできるようにしてほしいです。ジャンル指定もより細分化されているとうれしいです。バイオレンスとか日常系とか。
──恋愛、ロボット、冒険……。
そんな感じです。でもホラーの枠に「がっこうぐらし!」があってネタバレになっちゃう、みたいな不都合もあるんでしょうけど(笑)。あとはいろいろと難しいかもしれませんが、主題歌の部分だけランダムで一生流しておいてくれる機能があればうれしいです。オープニングだけ、とか。
──年代やジャンルを指定できると面白そうですね。
そうそう。動画としては配信しているわけだから、どうにか実現してほしいですね。
プロフィール
岩井勇気(イワイユウキ)
1986年7月31日生まれ、埼玉県出身。幼なじみの澤部佑とお笑いコンビ・ハライチを結成し、ボケを担当している。現在のレギュラーに、TV番組「おはスタ」「まんが未知」「Doki Doki! NHKワールド JAPAN」(声の出演)や、ラジオ「ハライチのターン!」、ネット配信の「ハライチ岩井勇気のアニ番」など。なお2019年に刊行され10万部を超えのヒットを飛ばしたエッセイ集「僕の人生には事件が起きない」に続き、2021年9月に刊行されたばかりのエッセイ集第2弾「どうやら僕の日常生活はまちがっている」が6万部を突破した。また2021年7月にアイディアファクトリーの女性向けブランド・オトメイトから発売されたNintendo Switch用ゲーム「君は雪間に希う」に原作・プロデューサーとして携わっているほか、ヤングマガジン(講談社)で連載中の「ムムリン」で原作を担当するなどさまざまな分野で活躍している。
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TELASA(テラサ)
テレビ朝日の人気番組をはじめとする、ドラマ、バラエティ、アニメ、特撮、スポーツ番組に加え、国内外の映画、ドキュメンタリーなど、新作やオリジナルを含む、豊富なラインナップを視聴できる動画配信サービス。スマホやPCはもちろん、テレビの大画面でも視聴可能。月額料金は税込618円~。なお初回登録時、30日間無料でおためし視聴できるキャンペーンをナタリー限定で現在実施中。本記事内のバナーから飛ぶと、通常2週間の無料期間が30日間となる。
©︎2022 春園ショウ/KADOKAWA/「佐々木と宮野」製作委員会
©︎福田晋一/SQUARE ENIX·「着せ恋」製作委員会
©︎Team RMC/サンライトビバレッジ広報部
©遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
©RIN ASANO/緑松
©︎水崎弘明・COMICメテオ/「怪人開発部の黒井津さん」製作委員会
©︎真船佳奈・テレビ東京/オンエアできない!製作委員会
©︎Team24/東京24区プロジェクト
©︎池澤真・津留崎優・Cygames / ファ美肉製作委員会
©︎2022 山本崇一朗・小学館/からかい上手の高木さん3製作委員会
©︎うちのまいこ・芳文社/スローループ製作委員会
©博/集英社・「明日ちゃんのセーラー服」製作委員会