コミックナタリー Power Push - アントンシク「リンドバーグ」

キャラデザからデジタル処理まで 門外不出!若き実力派の創作現場

デジタル仕上げ<モノクロ編>

ここからはパソコンに絵を取り込み、デジタルで仕上げ処理を行う。実はアナログでの仕上げ作業は苦手で、初めて描いたマンガから仕上げは全てデジタルだという。

スキャニング

スキャニング

ペン入れが終わった原稿をコミックスタジオでスキャニングする。「コミックスタジオのスキャナプラグインが便利で、フォトショップよりも綺麗に取り込める。2階調で勝手に飛ばしてくれるんです」。[画像を拡大

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ベタ&ホワイト

ベタ&ホワイト

取り込んだ画像の細部を修正し、ベタを塗る。「コミックスタジオではホワイトとベタまで。あとはフォトショップファイルとして書き出します。本当は全部コミックスタジオでやるほうが効率がいいと思うんですけど、フォトショップのほうが使い慣れているので」。[画像を拡大

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トーン(1)

トーン(1)

トーンを貼る箇所が決まったら、パーツ別にクイックマスクで範囲指定をする。「例えばこのキャラクターの顔にグラデーションをかけたいなと思ったら、まずレイヤーに分けて範囲選択をします」。[画像を拡大

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トーン(2)

トーン(2)

範囲指定が終わったらグレースケールでグラデーションを乗せる。「キャラ設定のときに服や髪など、パーツごとに不透明度のパーセンテージを決めてあります。例えばニットの上着は不透明度35%、とか」。[画像を拡大

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トーン(3)

トーン(3)

パーツごとに塗り終わったら、トーンにあたる部分にハーフトーンスクリーンをかけて網点に変換する。「アナログのトーンに近い状態にする作業ですね。ハーフトーンスクリーンで60線を指定します。これはトーンの60番と同じイメージ」。ドットの大きいトーンを使いたいときは個別に線数を指定していく。[画像を拡大

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トーン(4)

トーン(4)

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トーン(4)

作り終わったトーン部分のレイヤーを線画に重ね合わせて完成。[画像を拡大

アントンシク「リンドバーグ」 / 2009年12月12日発売 / 460円(税込) / 小学館 ゲッサン少年サンデーコミックス / ISBN: 978-4-09-122105-6

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アントンシク「リンドバーグ」(1)

あらすじ

周囲を“ボーダー”と呼ばれる絶壁に囲まれた、高地の国・エルドゥラ。空を飛ぼうとすることが禁じられたその王国で、プラモと名付けた不思議な生き物と暮らす少年ニット。そんな彼の前に、突然、外の世界から空を飛んでやってきた怪しげな男・シャークが現れて…!!??

誰も見たことのない、未体験アドベンチャー巨編!

アントンシク

アントンシク

4月2日生まれ。愛知県出身。血液型O型。「Webコミック幻蔵」2006年1月号より「ガゴゼ」で連載デビュー。幻冬舎バーズコミックスより全5巻が発売されている。2009年5月、ゲッサン創刊号(小学館)にて「リンドバーグ」の連載をスタートした。