SCMの「ス」が鬼門です(鈴木)
──以前、別の声優さんにお話を伺ったとき、本当は自分の中で飲み込めていないセリフなんだけど、周囲のベテランさんに気を遣うあまり、流れを止めたくないからととりあえず言っちゃって、後悔したと聞いたことがありまして。おふたりはそういうことありませんか?
山村 本番はできる限り止めたくないです。ただ、集中が足りずに台本に書かれているセリフを口先でしゃべっているだけになっちゃうときがあって、そのときは「ごめんなさい」って止めさせてもらったりはします。
鈴木 僕も本番はあまり止めたくないですね。最初のほうはどうでもいいところで噛んじゃって止めたりしたことがあって、そこは本当に申し訳ないなと思ってました。
山村 ユウガはSCMのルールとか、長セリフが多いから仕方がないよね。でも本当にダメだって思ったら止めたっていいと思うなあ。
鈴木 ありがとうございます。「奴隷区」はポンポンってリズムよく会話が続いていくうちにシーンが終わっているおかげか、ストレスを感じなくて済んでるのかもしれませんね。
──長セリフが多いということですが、特に苦戦したセリフはありますか?
鈴木 長セリフがというわけではないですが、ありますよ。SCMのフレーズは全員が苦労されてますよね。「エスシーエム」の「ス」の置き方が難しくて。
山村 うんうん。「エスシーエム」じゃなくて「エ(ス)シーエム」なんだよって。この違いがわかりますか?
──全然わかりません(笑)。
山村 「エスシーエム」の「ス」を有声化しちゃダメっていうルールを今回の作品で決めているんです。言い方自体は間違ってないけど、この作品では無声化で統一しようって。しかも今回のアニメって毎話のように新キャラクターが登場するから、毎回「あーごめんなさいね、エ(ス)シーエムなんですよ」みたいなやり取りがあるんですよ。
鈴木 「エッシーエム」だとまた違うものになっちゃうし、無声化具合のバランスでよくつまずくんですよね。この発音は倉谷(涼一)監督が一番うまいと思います。
山村 えっ、そうなんだ。今度困ったら監督に言ってもらおう(笑)。
三代目とTWICEにハマってます(鈴木)
──SCMは相手を洗脳して奴隷にしてしまうアイテムですが、おふたりは洗脳されやすかったり、影響を受けやすいタイプですか?
山村 私、めちゃくちゃされやすいです。仲良くなったり好きになったりした人の言動を無意識のうちに真似しちゃったり、好きなものを知りたいと調べたり。
鈴木 僕もです。例えば三代目ファッションとかが流行ってると……。
山村 なんだい? 三代目って。
鈴木 三代目 J Soul Brothersですよ。僕も三代目が好きなので、まずは見た目から入ろうとして影響を受けちゃいます。
──三代目がお好きなんですね。それ以外にもハマっているものはありますか?
鈴木 TWICEです。高校の友達からの薦めでハマってて、ファンクラブにも入ってます。先日もライブチケットが当たったんですけど、ちょうど「奴隷区」の第1話の収録と重なってしまって(笑)。
山村 あははは。私はiPhoneのビデオ編集アプリを使って動画を撮ることにハマってます。イベントで飛行機に乗るときは「今から飛び立ちます!」って一緒に行く人にインタビューしたり、ごはんを食べてる様子をレポートしたりして。面白いところだけを1本の動画につないでSNSにアップするのがすごく楽しいんですよ。
──最後にこれからアニメをご覧になる方々に向けてメッセージをお願いします。
鈴木 いよいよ「奴隷区 The Animation」の放送が始まりますが、やっぱりキャラクターたちがSCMでどのような勝負を繰り広げるのかが一番の魅力になると思います。それぞれ野望や復讐といったいろいろな思惑を持っていますが、その思いの強さがキャラクターたちの勝敗に大きな影響を与えてくるので、注目して観ていただけたらうれしいです。僕が演じる大田ユウガはとにかく自信満々で、自分の力がどこまで試せるのかどんどん突っ走ってしまうところが見どころです。独特な世界観を持つ作品がどうアニメで表現されるのか、ぜひ楽しみにしていてください!
山村 タイトルの持つイメージ通り、アニメでは衝撃的なシーンがいっぱい出てきますが、やっぱり根底にあるのはSCMというアイテムを通じて繰り広げる人々の心の動きです。だからこそ共感やシンクロできるシーンがたくさんあるので、自分と重ねながら観ると深く楽しめるんじゃないかなって思います。私が演じるエイアも、物語に巻き込まれながら強く生きていく存在なので、彼女の儚くも強い、美しい部分もチェックして見届けていただけるとうれしいです。どうぞよろしくお願いします!
- テレビアニメ「奴隷区 The Animation」
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- 放送情報
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- TOKYO MX:2018年4月12日(木)より毎週木曜25:05~
- BS11:2018年4月12日(木)より毎週木曜25:00~
- AT-X:2018年4月13日(金)より毎週金曜24:30~
- スタッフ
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- 原作:『奴隷区 僕と23人の奴隷』(双葉社アクションコミックス)オオイシヒロト 岡田伸一
- 監督・シリーズ構成:倉谷涼一
- キャラクターデザイン・総作画監督:ごとうじゅんじ
- プロップデザイン:枝松聖
- 美術監督:倉田憲一
- 色彩設計:津守裕子
- 撮影監督:藤田智史
- 3Dモデリング:伴善徳
- モニターワークス:長谷川朋史
- 2Dデザイン:越阪部ワタル
- 編集:櫻井崇
- 音響監督:阿部信行
- 音楽:長田直之
- 音楽プロデューサー:安田spacey尊行
- 音楽制作:SPACEY MUSIC ENTERTAINMENT
- 制作:ゼロジー×ティー・エヌ・ケー
- キャスト
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- 荒川エイア:山村響
- 大田ユウガ:鈴木崚汰
- 葛飾ジュリア:千本木彩花
- 新宿セイヤ:緑川光
- 豊島アヤカ:木下鈴奈
- 中央アタル:小西克幸
- 世田谷ツバキ:興津和幸
- 立川シンノスケ:森久保祥太郎
- 港タキオ:白井悠介
- 足立シヲリ:八島さらら
- 中野タイジュ:村瀬歩
- 文京ゼンイチ:稲田徹
- 墨田ズシオウマル:宮田幸季
- 目黒マサカズ:川津泰彦
- 杉並ルシエ:西田望見
- 千代田マリア:早川沙希
- 板橋ゲッコウ:河西健吾
- 品川ゼロ:國立幸
- 練馬ムオン:堀内賢雄
- 北ミナミ:上村彩子
- 渋谷サチ:結城光
©オオイシヒロト 岡田伸一/双葉社・エブリスタ
©「奴隷区 The Animation」製作委員会
- オオイシヒロト・岡田伸一
「奴隷区 僕と23人の奴隷①」 - 発売中 / 双葉社
- 山村響(ヤマムラヒビク)
- 2月10日生まれ、福岡県出身。2008年に「熱走! 亀1グランプリ」のキャサリン役としてデビュー。主な出演作に「Go! プリンセスプリキュア」の天ノ川きらら(キュアトゥインクル)役、「フレームアームズ・ガール」のアーキテクト役、「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」のハルナ役など。hibikuの名義で歌手としても活動している。
- 鈴木崚汰(スズキリョウタ)
- 12月22日生まれ、愛知県出身。2016年、日本テレビのバラエティ番組「アイキャラ2」内の企画「桐原アイ ショートアニメ」にて、憧れの先輩役でデビュー。主な出演作に「ネト充のススメ」の林役、「王様ゲーム」永田輝晃役など。「フリクリ オルタナ」には相田弁役として出演する。