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「サイコミ」葛西歩編集長×石橋和章(マンガワン)|マンガの新しい作り方を考える編集者2人 ガッツリ握手「サイコミ×裏サンデー」対談!

マンガ作りにおける編集者の役割

──今は新連載ラッシュで作品が続々と生まれている状態ですが、サイコミ全体として連載本数はどのくらいを目安に?

左から石橋和章氏、葛西歩編集長。

葛西 普通のマンガアプリとは真逆の考えだと思うんですけど、そこまで増やす気はないですね。今の体制なら30作品以内に抑えたいと思っています。

──その理由は?

葛西 自分、そして現場の編集者のキャパシティを超えない作品数がそれぐらいだと考えています。編集者の役割は、打ち合わせ、企画の立て方、原案協力、スケジュール管理、マネタイズなど、多岐に及びます。そして僕はそれを常に高いレベルで現場の編集者に求めています。

石橋 作品を用意するには膨大な労力がかかるんですよ。編集者の素養とか能力って、僕はマンガ作りには重要だと思っていて、スキルが足りない編集者や、スキルはあってもキャパシティを超えた編集者が作家さんの隣に立つと、作家さんを潰してしまう可能性が高い。本来ならヒットを産める作品を、駄作にさせたり打ち切りにしたり、それだけだったらまだしも、作家さんに2度と描きたくない気持ちにさせてしまう。

葛西 そこでリニューアル後のサイコミでは、まず企画を立てるところや、編集長の僕や石橋さんが、作家さんと現場の編集者の初期の企画打ち合わせに入るようにしています。企画の内容はもちろんですが、今後の打ち合わせのやり方や、連載ペースについては特に重要に話し合うようにしています。週刊連載では、打ち合わせ不足によるネーム没は作家さんのモチベーションを低下させ、クオリティを下げ、スケジュールも破綻させる。結果、編集者と作家さんの信頼関係を崩し、すべてを台無しにしてしまうんです。それを防ぐために、このようにチームで作家さんをサポートする体制になりました。そうすると人がいくらいても足りない。30本が限界(笑)。

石橋和章氏

──チームでの作品作りというのは、石橋さんがサイコミに興味を持たれた最初の理由に繋がりますね。

石橋 今、日本国内では1年に新連載が1000本以上始まっていると言われています。そんな状況で、「ONE PIECE」や「進撃の巨人」みたいな大ヒットに育った作品がこの10年にどれだけありますか?という話なんですよ。

葛西 それなら編集者を含めてちゃんと作れるチーム体制を整えて、ヒットを生み出す確率を上げたほうが良い。そのためのシステムがサイコミでもできつつあると考えてます。

次なる挑戦は、再販制度に乗っ取らない新しい流通網

──最後に今後のサイコミの目指すところをお聞かせください。

左から石橋和章氏、葛西歩編集長。

葛西 もちろんユーザー数やダウンロード数といった具体的な目標はあるのですが、再創刊以降、だんだん色が着いてきたなという自負はあります。それまでサイコミはCygamesのマンガアプリという印象が拭えなくて、それはもちろん良い面もあるんですけど、マンガアプリとしてはダメだと感じていて。こうしてインタビューで「こういう作品がメインです、こういうジャンルも描けるのがサイコミです」と胸を張って言えるのはとてもいい状況なのかなと思います。王道のスポーツ・バトルマンガをメインとする、それがサイコミです。

石橋 僕は、いい意味で実験をさせてもらっています。マンガワンでやってきたノウハウを伝えつつ、こういうふうにしていったらいいのかと自分でも確かめ、そうすることによって成果が出てきている状況です。だから今後も葛西さんの作りたい媒体に全力で協力するし、そこで得た知見で僕はまた新しいマンガの作り方をやっていきたいですね。

葛西 あと、新しい流通網をやりたいと思っていまして。具体的に言うと、Cygamesが運営しているCyStoreというオンラインショップで単行本の直販を始める予定です。紙の単行本に、いかに付加価値をつけられるかを考え、読者に喜んでもらえるものを販売していきます。

石橋 出版業界の取り決めである再販制度に乗っ取らない流通網に挑戦する、という話です。面白い挑戦だと思うので、応援しています。もちろん書店でまったく売らないというわけじゃなくて、通常の本屋さんに本を置いてほしいという作家さんや読者の方々もいますから。そこで裏サンデー、つまり小学館がサポートする形で電子書籍や場合によっては紙の本も協力します。

「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには」1巻は電子書籍で発売中。

葛西 第1弾として先月発売した「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには」第1巻は、電子書籍の数字がかなりいいです。今後も電子書店では十分に存在感を出していくことに自信があります。紙のほうはCyStoreの直販をメインに考えています。こちらで出版業界に一石を投じられたらと思います。8月ぐらいにはCyStoreの詳細もお話しできる予定です。

──サイコミだけでなく、マンガ業界の未来にも関わる大きな試みですね。8月を楽しみにしています。

葛西 最近、サイコミのキャッチコピーを読者からの投稿から決めたんですよ。それが「ガッツリード‼」です。一見、言葉の意味はよくわからないかもしれませんが、実際声に出すと勢いがあって元気が出る感じがしたので決めました(笑)。このキャッチコピー通り、ガッツリとマンガ業界をリードしていきたいです! ガッツリード‼

石橋 ガッツリード‼

左から石橋和章氏、葛西歩編集長。

※記事初出時、作品名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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葛西歩(カサイアユム)
葛西歩
サイコミ編集長。Cygames漫画事業部所属。前職にてWebマンガサイトのCOMICメテオ、COMICポラリスを立ち上げ。同誌副編集長を務める。2016年10月より現職。
石橋和章(イシバシカズアキ)
石橋和章
マンガ編集者。小学館マンガワン事業室所属。Webコミックサイトの裏サンデー、マンガアプリのマンガワンを編集長として立ち上げる。現在はアドバイザーとしてサイコミのプロデュース、掲載作品の原案協力などを行っている。