“プロデューサーをやっています感”を出さないように

──去年の9月に「B-PROJECT」の総合プロデューサーを西川さんが務められていることが発表され、今年3月には「B-PROJECT～鼓動＊アンビシャス～」のタイトルでアニメ化が解禁されましたが、これまで西川さんの口から「B-PROJECT」についてじっくり語られることってなかったですよね。

はい。初めてですね。

──西川さんがどのような思いで「Bプロ」に携わっているのか、ずっと気になっていた方も多いと思います。なので今回のインタビューは「B-PROJECT」のファンの方にとって、非常に注目度が高いものになるのではないかなと。

そうですね……。ありがたいんですけど、なんだかおこがましいといいますか（笑）。作品に注目していただいたりとか、キャラクターにファンがついてくださるのは本当にありがたいんですが、僕はあんまりでしゃばらないほうがいいのかなと思っていて。“プロデューサーをやっています感”がいかにして出ないか、というところに注力している部分はあります。

──“西川貴教がプロデュースしている企画”であることを全面に押し出さないように。

僕自身、プロデュースをしてもらって音楽活動をしていた経験があるので余計にそう感じるところがあるのかもしれないですが。僕と志倉（千代丸）さん2人は首謀者という立場ですけど、裏方という存在なのであまりでしゃばらないようにしようと思ってます（笑）。

──アーティストであるキャラクターたちを立てる、といいますか……。

ええ、あくまでも1人ひとりのキャラクターに命を吹き込んでくださっているキャストの皆さんだったり、キャラクターデザインの雪広（うたこ）さん、今回のアニメであれば菅沼（栄治）監督やスタッフの皆さんの力が素晴らしいので、そういう方々にこそ注目していただきたいなと思っているんです。なのでこれまでは進んで取材を受けたり、多くを語ることはなかったですね。

──そうだったんですね。今回はテレビアニメも始まりますし、企画の始動から1年という節目が近づいていることもあるので、この機会にいろいろとお伺いできればと思います。去年8月にはティザーサイトがオープンし、雪広うたこさんがキャラクターデザインを手がけるイケメンアイドルプロジェクトとして「B-PROJECT」の情報が解禁されましたが（参照：雪広うたこキャラデザ、イケメンアイドル企画「B-PROJECT」ユニット公開）、まずはどういった経緯でこの企画が立ち上がったのかを教えていただけますか。

もともとは志倉さんと「何か一緒に面白いことができたらいいね」と話をしていたところから、いろんな可能性を2人で探っていったんです。そんな中で、志倉さんはこれまでにもアフィリア・サーガや、バクステ外神田一丁目といったアイドルグループを手がけていたので、一緒にアイドルプロジェクトを立ち上げてみようという案が持ち上がって。今までアーティストのプロデュースや楽曲提供のお話をいただくことが何度かあったんですけど、基本的にはすべてお断りしていて。なぜかというと、自分が人様の人生をどうこうできるようなものではないと思っていたからなんです。

──それがゼロから生み出すキャラクターとなると、いい意味で距離感を取りながら接することができたということでしょうか。

そうですね。僕自身アニメは好きでしたし、これまでにもアニメ作品への楽曲提供だったり、いちキャストとして関わらせていただくこともありました。「B-PROJECT」では、そこから1歩も2歩も踏み込んだ形で作品づくりに携われる機会を持たせていただいたという感じです。