「Bite Maker AK」ミステリアスな溺愛男子・小虎に今最も近い男、水江建太インタビュー (2/3)

自覚はないが、ミステリアスさは小虎との共通点

──ここからは「Bite Maker AK」の魅力をお伺いしていければと思いますが、まず初めて本作を読んだときの感想を教えてください。

普段少年マンガを読むことが多い僕にとっては、あまり馴染みのないジャンルの作品。そういったいつもと違う新鮮さが楽しかったですし、特に少年マンガにはない絵のきれいさ、そしてロマンチックなラブシーンにはドキッとしましたね。

──オメガバースという設定もあまり聞き慣れないものだったかと思います。

そうですね。僕にとっては新しく触れるものだらけでしたが、途中から“運命の番”を巡るバトル要素が入ってくる。この意外な展開に驚きましたし、いろいろな武器が登場した瞬間、「お! 楽しそう!」とワクワクしちゃいました(笑)。これからさらに新たなバトル、そして激戦が繰り広げられそうな予感なので、今後の展開も楽しみです。

──先ほど、絵がきれいとおっしゃっていましたが特に印象的だったシーンはありますか?

やっぱり各キャラクターの登場シーンでしょうか。どのシーンもきれいなので、全部印象に残っています。例えば、最初に「五大老」が登場するシーンは豪華かつ圧巻の輝きですし、小虎が登場するところはなんだか幻想的で素敵ですよね。

五大老は、金沢において最も秀でた5人のαの総称。

五大老は、金沢において最も秀でた5人のαの総称。

家康の相棒・小虎。

家康の相棒・小虎。

──確かに小虎の登場シーンは神々しささえあります。

特に陽光が差し込むシーンは、モノクロなのに輝いて見えます。普段読んでいる少年マンガではあまり見かけない、とってもきれいで繊細な表現だと思います。あと、今日の撮影で背景に投影していただいたシーンの小虎もカッコいいですよね。ちょうど、それまでの雰囲気から一変して表情がガラッと変わるところなのですが、このシーンでより彼の深みを感じました。

水江建太の背景に映るのは、小虎の表情がガラッと変わるシーン。

水江建太の背景に映るのは、小虎の表情がガラッと変わるシーン。

──作品を彩る個性的なキャラクターたちについてもお伺いしていきたいのですが、お気に入りのキャラクターを挙げるとすると誰ですか?

もちろん小虎です。今回、撮影させていただいたということもあり、愛着があります(笑)。小虎はすごくカッコいいです。

──そんな小虎の魅力を挙げるとしたら、どんなところですか?

美しいビジュアル、神々しい佇まいとは裏腹に、何か大きな闇や秘密を抱えていそうなところが魅力的だなと思います。小虎にはまだ眠っている美しさがあるんじゃないのかなって。知れば知るほど魅力が増していくキャラクターだと思います。

──水江さんご自身が、小虎と重なるなと感じる部分はありますか?

ミステリアスなところですかね。自分ではまったく思わないのですが、たまに周りの人からそういう印象を持たれることがあるので(笑)。あと見た目で言うと、今回の撮影のためにブリーチをして、ワントーン明るくしたので髪の色でしょうか。

──ほかに注目しているキャラクターはいますか?

最初に読んだとき、主人公の紗瑠さるちゃんという名前には驚きました。とってもユニークで珍しい名前だなと。そして、紗瑠ちゃんには双子の姉・ひつじちゃんがいて、2人は性格的にも対照的なヒロインなのですが、どちらもそれぞれの美しさがあって素敵ですよね。2巻まで読ませていただいて、この先また2人の関係性が劇的に変化していきそうで楽しみです。

スポーツ万能な女子高生・紗瑠。家康のことをライバル視し、日頃から「αを超える」と豪語している。それもすべて、双子の姉・ひつじを守るため。

スポーツ万能な女子高生・紗瑠。家康のことをライバル視し、日頃から「αを超える」と豪語している。それもすべて、双子の姉・ひつじを守るため。

ひつじは絶滅危惧種のΩ。体が弱いため、紗瑠とともに病院の一室に住んでいる。

ひつじは絶滅危惧種のΩ。体が弱いため、紗瑠とともに病院の一室に住んでいる。

──男性キャラクターだといかがでしょうか。

小虎以外だと家康さん。紗瑠ちゃんがΩなのかどうか見極めようとする表情はとっても怖いのですが、紗瑠ちゃんが危機に陥った際は身を挺して助ける。小虎とはまた違う二面性のあるキャラクターだと思います。あと、家康さんにしかない凄味と言いますか、迫力がすごくカッコいいです。

金沢のαたちを束ね、街を守る家康。未来を予知する神力があると言われ、「神の子」と呼ばれている。

金沢のαたちを束ね、街を守る家康。未来を予知する神力があると言われ、「神の子」と呼ばれている。

“運命の番”は自宅で愛用中のとあるモノ

──1・2巻が同時発売されてますます盛り上がりを見せる「Bite Maker AK」ですが、現時点では紗瑠ちゃんだけがα、β、Ωのどれなのかハッキリとわかっていません。水江さんは、紗瑠ちゃんはどれだと思いますか?

作者の杉山先生がいらっしゃる前で答えていいものかと(笑)。不思議な緊張感がありますが、やっぱり紗瑠ちゃんはΩなんじゃないかな……。いや、悩みますね。でも、どの性別だったとしても物語は一層深まっていくんじゃないかなと思います。

──ちなみに、もしも水江さんが独立地区「金沢」で暮らすとしたら、α、β、Ωのどれがいいですか?

βです。αだと五大老として戦いに身を投じたり、Ωならひつじちゃんみたい過酷な運命を背負うかもしれない。その特別さゆえに揉めごとに巻き込まれたり、悲しい思いをすることも多いんじゃないかなと思うんです。なので、僕だったらβとして普通にまっすぐに生きたいです。

水江建太

水江建太

──作中では“運命の番”が1つの重要なキーワードになっていますが、最近水江さんが運命を感じた出会いを教えてください。

ルームシューズでしょうか。最近少しいいものに新調したのですが、その履き心地がすごくよくて、「こんなに柔らかいんだ!」と感動してしまいました。

──ルームシューズにこだわりがあるのでしょうか?

いえ、全然こだわっていなかったのですが、新年なのでちょっといいものを買ってみようかなと思いまして。先ほど、杉山先生がAirPodsを購入して音質のよさに驚いたという、運命のガジェットとの出会いの話をされていたので。僕も最近の購入品で運命を感じたものの話をしてみました(笑)。

──最後に、「Bite Maker AK」を未読の方におすすめするとしたらなんと伝えますか?

とても絵がきれいな作品なので、男女問わず心惹かれる作品だと思います。先が読めない、読者を引き込むストーリー展開も魅力的ですし、あと何よりキャラクターがみんなカッコいい。きっと自分好みの好きなキャラクターが見つかるはずです。幅広い層の方に読んでほしいですね。

単行本の購入者限定!

コミックナタリーには載せていない、水江建太の小虎再現カットを期間限定で公開中。単行本の帯の折り返しに記載されているQRコード、またはURLから特設ページにアクセスしよう。
※紙の単行本限定で、電子版は対象外。

プロフィール

水江建太(ミズエケンタ)

1995年11月2日生まれ、東京都出身。主な舞台出演作には「MANKAI STAGE『A3!』」摂津万里役、「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage」入間銃兎役、「『BANANA FISH』The Stage」アッシュ・リンクス役、「ミュージカル『刀剣乱舞』」山姥切長義役、「ミュージカル『CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』」ニコロ・パガニーニ役、テレビ出演作には「仮面ライダーギーツ」キューン役などがある。ニッポン放送では毎週火曜日21時20分より、ラジオ番組「水江建太のギュギュっと 10minutes!」を放送中。