コミックナタリー Power Push - 玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ
スナックの伝道師がついにDVDリリース 近くて遠い“魅惑の世界”を大いに語る
お宝はスナックに埋まっている
ママ でも、ほかに芸能人でスナック通ってる人っています? 好きな人はいるにはいるんでしょうけど、あんまりイメージないですよね。
玉袋 やっぱり行っちゃうんだよ、違うところ。六本木の派手なところとかさ、キャバクラとかクラブとか。そっちのほうが自分のステータスを誇示できるじゃん。「俺はここで飲んでんだ」とかさ。でもそうじゃねんだよなぁ。ああいうことやっちゃうと田舎っぺだと思っちゃうんだ、俺。成金的な奴らね。それよりは地元のスナックに行ってるほうが面白えじゃねえかっつうのがあるんだよね。なんかやっちゃってる感があるじゃん、地方出身者に限って原宿に住んじゃうみたいなさ。まぁスピードワゴンの小沢のことだけど。
ママ あはははは(笑)。
玉袋 あいつなんかもう見てると田舎っぺの典型じゃない! おめぇ何が六本木でバーだ!? てめぇの面見ろっつんだよ! ああいうの見ちゃうと、「やっちゃってるな」と思うわけよ! まあ、あいつもマゾだからね、俺も責めたほうが面白い(笑)。「お前、赤いスポーツカーなんて乗るタイプじゃねえだろ!」っていうさ。もったいねえなと思うの。ああいう才能のある子にはね、「実はこっちに宝は埋まってんだよ」っていうのを言いたいよ。
ママ そうですね。スナックっていうとカッコ悪くて、つまんない人が集まってて、掃き溜めみたいなイメージがありますからね。
玉袋 違うんだよなぁ、この中にこそお宝があると思うんだよなぁ。でもやっちゃうんだよ、みんな。一度はやってもいいんだけどさ。
ママ でもやっぱりスナックのあのドアを開けるのは、すごく勇気がいりますよね。
玉袋 勇気がいる。そりゃ若い子は勇気いると思うけどさぁ。
ママ だいたい中が見えない木のドアで(笑)。
玉袋 だけどそれはちゃんと耳があんだからさ、店内の音を聞き耳立てて聞いたりとかさ。どういうカラオケ歌ってんだろうとか、おじさんが多いなとか、声が聞こえてくるわけよ。そういうのを聞きながらお店のプロファイリングをしていくっていうね。そういった五感というかな、センサーを研ぎ澄ましていくのもいいと思うよ。ケータイとかあるんだから、ケータイ持って話してるフリしながらドア開けちゃえばいいんだよ。それで、いい雰囲気だったら切って「すいません」って入ってけばいいのに、そういうツールの使い方わかってないのよ。
ママ あっはっは(笑)。上級者テクですよ、それちょっと(笑)。
玉袋 あと「待ち合わせです」って言ってもいいし。開けねえと始まんねえからさ。開けたらいいんだよ。ドアを開けたらアメージングストーリーが始まるわけよ。異次元の世界よ、トワイライトゾーンよ。
スナックでの飲み方
ママ でもドア開けて入っても、飲み方がわかんないじゃないですか、みんな。そのへんを指南してあげてください。
玉袋 最初はね、ウブを気取ったほうが良いと思うよ。世話好きな人が多いから、スナックって。まず白旗から入ってくっつうのはいいよね。そっから勝ち星を獲ってく、白旗振りながら入っていって白星を獲っていくっていう感覚かなあ。特にね、若い子が行けば行くほどお店も活気が溢れるし、くたびれたおじさんもなんか栄養ドリンクになるんだよね、見るだけで。若い子来てんじゃねえかって感じでうれしくなっちゃうんだよ。絶対かわいがられるし。あのね、かわいがられ下手なんだよ、今の若え奴は。もうかわいがりてえんだよ、年上は。「お前よくやってんな」とか言いてえんだもん。そこに気づいてねえ奴が多いな、全体的に。ちょっとそのお店の中にない文化のものを持ってたりしたらさ、「何それ?」って話になってヒーローになっちゃうしさ。iPhoneを教えてあげたりね。らくらくホンしか持ってねんだからさ、俺はさ(笑)。
ママ でも地元に1軒スナックあるといいですよね。
玉袋 いいよー、ほんとに。あると自分の家みてえだからな。あとやっぱ地方から来た人なんかはね、そういうところがあるとなんか実家に帰ったみたいになるもんね。
ママ スナックって別に高くはないですもんね。
玉袋 高くないよ。ママの機嫌でいいんだもん、ほんとは。まぁ、最初は入会金として1万円ぐらい持ってけばボトルが入るんだから、そしたら次から安いよ。ビジターじゃなくなるから、会員になるから、そこで。
ママ 値段もね、聞けば教えてくれますもんね。
玉袋 そう、教えてくれるし、慣れてくればツケも効くし。地方に行ってスタッフとかと飯食ったあと行くかっつって5人とかいってさ、こっちの財布も大変だからさ、「3000円オールで」って頼んじゃったりする。それでも飲ませてくれるよ。
ママ 値段交渉できますね。「6人いるから1人3000円でやってもらえませんか?」とか。「えーっ、じゃあ2時間ね」とか言われるんですけどね、だいたいね(笑)。
DVD発売記念イベント開催決定!
日時:2010年12月18日(土)19:00
場所:タワーレコード新宿店10F
イベント内容:玉ちゃんトークイベント&DVD「玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ」または書籍「キッドのもと」にサイン!!
対象商品:DVD「玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ」または書籍「キッドのもと」
参加方法:タワーレコード新宿店・渋谷店にて、DVD「玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ」を予約または購入した人に「サイン会参加券」を配布。書籍「キッドのもと」を12月14日以降に購入した人も「サイン会参加券」がもらえる。
玉袋筋太郎(たまぶくろすじたろう)
1967年6月22日、東京都生まれ。1987年に水道橋博士とお笑いコンビ・浅草キッドを結成。書籍「絶滅危惧種見聞録」「キッドのもと」が好評発売中。